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ハーネスチェッカーとは?選び方やメリット・デメリットについて解説

ハーネスチェッカーとは?選び方やメリット・デメリットについて解説

ハーネスチェッカーは、電気製品の電線の切れや端子の抜けがないか検査をするための機械です。

どのぐらいの電圧に耐えられるかを測定したり、異常のある回路がないかを検査したりします。不良品がないか確認するためには欠かせない検査装置です。

今回は、ハーネスチェッカーの特徴や検査の種類、メリット・デメリットについて解説します。

ハーネスチェッカーとは


ハーネスチェッカーとは、電気的検査によって不良品の流出を防ぐ際に有効な検査装置です。検査装置を作り出すためには、ハーネスチェッカーは欠かせません。さまざまな現場で、ハーネスチェッカーは活用されています。

特にワイヤーハーネスは、断線や短絡の有無を見た目で判定しにくいため、検査工程で確かめる必要があります。不良品の流出防止はもちろんのこと、断線の有無や品質のチェックなどには非常に便利な装置です。

国内の電機メーカーでも、不良品の流出を予防してより良い製品を世に送るために、ハーネスチェッカーを導入して品質の改善に日々勤めています。

ハーネスチェッカーの選び方

ハーネスチェッカーには、さまざまな種類があります。用途や価格、メーカーから適切な製品を選ぶことが大切です。

用途で選ぶ

ハーネスチェッカーの主な用途は、断線の検出や放電の発生などを検査して、不良品の有無を確かめることです。特に、断線を検出する瞬時断線検査や、配線のつながりを確認する導線検査でよく使用します。

それらの検査に強いハーネスチェッカーの開発も、現在は進んでいます。一部では、ハーネスマルチテスターとも呼ばれています。より精度の高い検査をするためにも、それぞれのメーカーでハーネスチェッカーの改良を続けています。

価格で選ぶ

ハーネスチェッカーは、メーカーや製品の性能によって価格が大きく異なります。機械によって、検査できる対象が異なる場合があるので、慎重な検討が必要です。一般的なハーネスチェッカーは、10数万円〜20万円かかります。

最近のハーネスチェッカーは、検査機器のサイズが小さくなり、検査時の消費電力も少ないのが特徴です。そのため、過去のモデルを安価で購入するよりも、最新機能を備えたハーネスチェッカーを購入した方が検査の効率や費用対効果は高くなると想定されます。

メーカーで選ぶ

現在、さまざまな機械関連のメーカーでハーネスチェッカーの開発が進んでいます。コンパクトにしてスペースを取らない製品や、絶縁試験と耐圧試験を同時に出来る製品など、バリエーションが豊富です。

製品の特徴をよく見て、効率を上げたり省エネや省人化につながるかを想定して、機械を選択するのが大切です。

ハーネスチェッカーのメリット・デメリット


ハーネスチェッカーは、絶縁体の性能をチェックしたり電圧の耐久度を調べたりするには必要な製品です。機械を使うには、メリット・デメリットを把握しておく必要があります。

メリット

ハーネスチェッカーの主なメリットは、不良品の流出防止ができる点です。特に導通検査においては、断線やショートを発見するために役に立ちます。導通検査を目視で行うと、見落としで不良品が流出する可能性があります。

検査の段階でハーネスチェッカーを使用すれば、ヒューマンエラーを未然に防げるので便利です。導通検査のみならず、製品によっては複数の項目を同時に検査できます。作業工程を簡略化して、より確実な検査をするためにもハーネスチェッカーは大切な機械装置です。

デメリット

ハーネスチェッカーのデメリットは、どの機械にも言えることですが故障する可能性がある点です。故障や機械の不具合が見られたら、すぐにメーカーに連絡する必要があります。

もしハーネスチェッカーを修理に出す際には、検査をする人員を確保することも必要です。どの検査で人員が必要か、どのように動いてもらえるかを考えましょう。

故障になる前に、定期的にメンテナンスや状態のチェックをすることも大切です。不良品が世の中に出ないためにも、ハーネスチェッカーの動作は常に確認しましょう。

ハーネスチェッカーを使った検査の種類


ハーネスチェッカーを使った検査には、下記の種類があります。

  • 導通検査
  • 抵抗検査
  • 耐圧検査
  • 絶縁抵抗検査
  • 瞬間断線検査


導通検査

導通検査は、電化製品の配線を中心に検査する方法です。配線試験またはオープンショート試験などとも呼ばれています。誤配線や断線がないか、機械装置を使ってチェックします。

一瞬の断線も見逃さないように、システムを通して確認する重要な検査です。

抵抗検査

抵抗検査とは、ワイヤーハーネスの端子間の導体抵抗に関する検査です。設定値の誤差や上下限値の差をもとにして、測定データをCSV方式で出力します。

電化製品のショートを防ぐためには欠かせないものです。

耐圧検査

耐圧検査は、検査品の回路データをもとにして、コンピュータが加える電圧に耐えられるか試験をするものです。AC耐圧のみと、AC・DC耐圧の2種類から測定する検査があります。

絶縁抵抗検査

絶縁抵抗検査は、線間の抵抗値が品質保証条件の設定値以上であるかをチェックするものです。不純物や製品の材質、湿度などによっても数値が変化する場合があります。

瞬間断線検査

検査品に振動や衝撃を与えることで、断線をしないか検査をします。一瞬の断線がないかを確認するためには欠かせない試験です。

ハーネスチェッカーを導入する際の注意点

ハーネスチェッカーは、メーカーや製品によって性能が異なります。予算に応じて、検査したい項目に合わせてハーネスチェッカーを導入することが大切です。

故障を防ぐためにも、定期的にメンテナンスを受けましょう。そして、日頃から機械の動作をこまめに行う必要があります。

ハーネスチェッカーについてのまとめ

ハーネスチェッカーは、不良品を世に出さないために必要な装置です。そのため、自社の製造品に見合ったチェッカーを、よく吟味して選ぶ必要があります。

ハーネスチェッカーを導入する前に、製造会社に特徴や使用時の注意点について確認をしておきましょう。