特徴
低落差で高効率発電。現場に合わせて柔軟に対応可能な設置方法
独自のスクリュー型ランナー(羽根車)を採用し、低落差でも高い発電効率を実現しました。羽根間の隙間が大きめに確保されているため、少量の落ち葉や枯枝等は問題なく通過でき、ゴミへ高い耐性を持ちます。また既設水路の落差をそのまま有効活用できるよう、水路に直置きする・水路脇に土台を設置し梁を渡して吊り下げる等、水路条件に合わせて設置方法が選べます。直接水路から水を取り込む開放タイプが主流ですが、送水管を接続する配管タイプでの運用も可能です。
据付も操作も簡単なシンプル構造
構造自体が簡素化されており工場でほとんど組み上げ済の状態で納品するため、現地での据付も簡単かつ短期(最短半日)で完了できます。水車本体・制御盤ともに屋外仕様のため、コンクリート製建屋等は不要で降雪地域での使用にも耐えられます。操作も通水・止水用の水門開閉及びボタン操作だけなので、農業関係者といった専門業者の方以外でも手軽に運用できます。
国産製品故の安心感と高いメンテナンス性
簡素な構造はそのままメンテナンス性の高さにも直結。構成部品が少ないため、修繕に必要な時間も資材も少なく済みます。これら構成部品は国産の汎用品を多く採用しているため、輸入品にありがちな輸送時間やコストの変動に左右されにくく、日本語の取説等も充実しています。
用途例
農業用水路での発電事例
(開放タイプ) |
開放タイプを使用した事例で、落差3m流量0.9㎥/s、大凡17kWの発電が可能です。降雪かつ-10℃を下回る地域ですが止水期はなく、上流で工事等がない限り通年で発電可能な施設です。緊急用の分水路を作るために一部改修していますが、ほとんど元々存在した水路の落差を利用しているため、必要最低限の土木工事のみで完成しています。運営・管理は地元の土地改良区様が担い、発電した電気は全量売電し水路補修費用等に充てています。
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湧水での発電事例
(配管接続タイプ) |
配管接続タイプを使用した事例で、落差5.9m流量0.4㎥/s、大凡14kWの発電が可能です。夏季・冬季で流量に差はあるものの止水期はなく、通年で発電可能な施設です。開放タイプに比べて配管がある分、占有面積が広く土木工事に時間と費用が掛かりますが、一度配管内を満水にできれば流量の変動が少なく安定した発電継続が可能であり、高落差故に発電効率が良くなる傾向があります。地元の土地改良区様が運営・管理し全量売電しています。
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ミニタイプの
試作機 |
屋内の狭いスペースや重量物を置く事に不安がある場所へ設置することを想定した、パワーアルキメデスのミニバージョンです。流量や有効落差等のいわゆる適用範囲はシビアになりますが、小型化しつつも元のパワーアルキメデスと同等の性能を持ち、屋外への設置も可能です。発電条件次第では増速機等の一部構成部品をオミットすることもできるため、メンテナンスに掛かる手間等も軽減可能です。
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