このような方におすすめ
- 高温環境で使用する金属(ボイラ煙道やガスバーナーなど)の腐食抑制・耐熱保護・高温酸化抑制のためのコーティング剤をお求めの方
- 高いガスバリア性を持つ金属用コーティング剤をお求めの方(水素を貯蔵するタンク等でのガス遮蔽など)
- 立体的、あるいは大面積の金属部材のコーティングを低コストで行いたい方
クレコートとは?
「クレコート」は、主成分に粘土鉱物を使用した金属用 耐熱コーティング剤です。ステンレス、鉄、銅、チタン、アルミなどの金属に使用できます。
耐熱性・ガスバリア性に優れており、金属の腐食抑制やガスの遮断が可能です。
水系で扱いやすく、金属上に透明性の高い膜形成が可能。塗工性に優れており、立体形状や広範囲の塗工を低コストで実現できます。
特殊薄膜塗工と合わせることで、より精密な膜の形成が可能。ワークの形状、面積に応じて最適な塗工条件、塗工液のマッチングや改良をご提案致します。
最先端の技術を集結して開発
金属用 耐熱コーティング剤「クレコート」は、高温環境での金属(燃料ボイラの煙道など)の腐食抑制を目的に、株式会社イチネンケミカルズと、国立研究開発法人産業技術総合研究所が共同開発した新しいコーティング剤です。
現在、各分野で企業、研究機関との連携で実用化にむけて開発を進めています。
液体なので立体形状や広範囲の塗工も自由自在
液体なので、塗工性に優れており、ディップコート、スピンコート、スプレー塗布などが可能。立体形状や広範囲の塗工のコストダウンを実現します。
特殊薄膜塗工と合わせることで、より精密な膜の形成が可能。ワークの形状、面積に応じて最適な塗工条件、塗工液のマッチングや改良をご提案致します。
また、液粘度、塗工条件の調整で膜厚をコントロールできます。(0.5~5μm)
5つの特徴
クレコート膜には以下5つの優れた特性があります。
1.耐熱性
有機物、樹脂系バインダーを含まないため、耐熱性が高く、700℃の高温においても膜に異常は生じません。
2.ガスバリア性
板状粘土粒子の結合によりガス透過を抑制します。
3.絶縁性
得られた膜はSiO2蒸着膜と同等の電気特性を有します。
4.平坦性
塗工後の表面はなめらかになり、金属の凹凸を平坦化することができます。
5.柔軟性
柔軟性にも優れており、フレキシブルな基材追従性を持っています。
クレコートの成膜プロセス
金属材料に塗工し、乾燥させ、600℃で焼成します。焼成によってコーティング剤と金属素材が密着します。
「クレコート」をSUSに塗工し、600℃で焼成すると、不動態であるクロム酸化皮膜を介して、SUS側から粘土側へFeが移行、中間層ではFe/Mg/Naなどの、元素の相互拡散が起きます。
そのため、基材への密着性が極めて良く、剥離は見られません。
クレコートの塗膜物性
試験項目 | クレコート膜(600℃焼成膜の物性) |
---|---|
碁盤目試験(JIS規格) | テープによる剥離なし |
鉛筆硬度(JIS規格) | 6H |
耐熱試験(500℃ 1000hr) | 膜異常なし |
低温試験(-40℃ 1000hr) | 膜異常なし |
温度サイクル試験 (-40℃ ⇔125℃ 10回) | 膜異常なし |
アウトガス(室温~700℃) | 発生なし |
耐湿試験(60℃ 90% 120hr) | 絶縁抵抗値 維持 |
耐水試験(25℃ 12hr浸漬) | 膜異常なし |
耐薬品試験(25℃ 3hr浸漬) 酸 / アルカリ / 溶媒 / 洗剤 | 10%塩酸 膜剥離あり その他薬品では膜異常なし |
クレコートの電気特性
項目 | クレコート膜 |
---|---|
電気抵抗率(10V、Ω・cm) | 7.20E+11 |
比誘電率 | 7.5(at 1kHz) |
6.9 (at 1MHz) | |
絶縁耐圧 | 264 kV/mm |
様々な用途に応用可能
「クレコート」は、耐熱性/ガスバリア性に優れ、その用途はアイディア次第で拡がります。
この耐熱性とガスバリア性を活かし、ボイラ煙道やガスバーナーなど高温環境で使用される金属の腐食抑制・耐熱保護・高温酸化抑制が可能です。また、水素を貯蔵するタンク等への使用も視野に入れています。
絶縁膜としての応用実例
ステンレス上にクレコートを絶縁膜として応用し、次世代型高感度Cr-N薄膜歪みセンサへの適用に成功しました。
よくある質問
Q:クレコートの成分について教えてください。
粘土鉱物、水、界面活性剤、減粘剤を使用しています。
Q:クレコートの主原料の粘土鉱物について教えてください。
合成ヘクトライトを使用しています。粘土粒子の幅は約50nm、高さは約1nmです。
Q:耐熱保護以外の用途でクレコートを使用することは可能ですか。
クレコートは電気絶縁性も有するため、電子デバイス用絶縁材料としての引き合いもございます。
Q:金属以外へのコーティングは可能ですか。
クレコートは成膜時に600℃で焼成する必要があります。そのため金属への塗工を想定していますが、その他の素材へのコーティングに関してもご相談を承ります。
企業情報
1953年、船舶用燃料添加剤の販売でスタートした弊社は 「住みよい環境・省エネ・人々の生活向上」という創業以来の企業理念のもと、 幅広く事業を拡大してまいりました。
様々な生活シーンにおいて「なくてはならないもの」として、 皆さまのお役に立ててきたと確信しております。
これからもお客様のニーズをより深く追求し更なる研究開発に努め、より確かなモノづくりに邁進します。
コンプライアンスに基づいた企業姿勢を貫き、末永く信頼されるサスティナブルな企業として、国内にとどまらず海外市場へも積極的に展開してまいります。
会社概要
社名 | |
---|---|
本社所在地 | 〒108-0023東京都港区芝浦4丁目2番8号 住友不動産三田ツインビル東館8階 |
会社設立日 | 1948年6月30日 |
株式会社イチネンケミカルズ
住みよい地球環境と人々の暮らしの向上に貢献します
1953年、船舶用燃料添加剤の販売でスタートした弊社は 「住みよい環境・省エネ・人々の生活向上」という創業以来の企業理念のもと、 幅広く事業を拡大してまいりました。
様々な生活シーンにおいて「なくてはならないもの」として、 皆さまのお役に立ててきたと確信しております。
これからもお客様のニーズをより深く追求し更なる研究開発に努め、より確かなモノづくりに邁進します。
コンプライアンスに基づいた企業姿勢を貫き、末永く信頼されるサスティナブルな企業として、国内にとどまらず海外市場へも積極的に展開してまいります。
出展団体名 | 株式会社イチネンケミカルズ |
---|---|
所在地 | 〒108-0023東京都港区芝浦4丁目2番8号住友不動産三田ツインビル東館8階 |
設立年月 | 1948年06月 |
従業員規模 | 101名-500名 |
URL | https://www.ichinen-chem.co.jp/ |