鉄を電気分解により高純度化 「電解鉄」
電解鉄は、航空機や自動車などの重要部材用の特殊鋼や合金の原料として使われています。電解鉄を使った合金は不純物が少なく、非金属介在物をほとんど含まないため、疲労強度が向上するほか、耐熱性、耐酸化性などの特性も優れています。磁性材料としては、純度が高いほど軟磁気特性が優れており、高透磁率、高飽和磁束密度、低保磁力を示します。逆に高保磁力の、磁石や磁気記録媒体用原料としても使用されています。
今後とも、上記のような特性を生かし、自動車や航空機の電動化、IoT、循環型社会の構築など、少しでも広く社会に貢献できますよう、多方面との共同研究・開発を進めてまいります。
特長
99.95~99.999%の高純度
当社の独自製法でつくられた高純度の電解鉄は世界トップの品質・シェアを誇り、その純度はガス成分(O,N,H)を含めた上で、量産品の99.95(3N5)~99.999%(5Nグレード)を達成しています。電解鉄は、不純物が極めて少ないため溶解し易く、溶解歩留りの向上が図られ、特に真空溶解には最適です。さらに、溶製されたインゴット中には、非金属介在物が生成しにくく、強度等の良好な機械特性が得られます。また、様々な分野における研究用材料として、単純に、不純物による不確定要因を取り除くという目的で使用されています。特に、鉄鋼や特殊鋼、超合金の分野において、新製品開発には欠かせないものとなっております。

軟らかい
不純物の原子が少なく、転移が動きやすいため、軟らかく、展延性に富みます。したがって、加工性が良好で、その特性は、電解鉄を使用した合金にも引き継がれます。

耐食性
高純度鉄は、純度が低い鉄に比べ、表面に薄くて緻密な酸化被膜を形成し、一般に錆びにくいと言われております。

良好な磁気特性
鉄は数少ない強磁性体であり、中でも高純度鉄は良好な磁気特性を持ちます。不純物が少ないため、磁壁の移動が容易と言われています。よって、図のようなB-H曲線を示し、純度が高いほど保磁力が小さく、透磁率が高い、すなわち良好な軟磁性材料と言えます。また、磁気記録薄膜など、硬磁性材料にも使用されており、不純物の影響を極力低減し、材料の特性向上に貢献しています。

動画
用途例
| 航空機・原子力用スーパーアロイ 各種 特殊鋼、 新合金開発用ベースメタル 等 |
電解鉄は純度が高いため、合金中の介在物が少なく、疲労強度やクリープ強度の向上が期待されます。また、合金中の介在物(ガス成分を含む)を起点とした腐食が少なく、緻密な不動態皮膜を作るため、耐食性の向上が期待される。また、耐食性が高い性質を有することで、高温域での紀機械的特性の向上が期待されます。 ![]() |
|---|---|
| レアアース磁石 スパッタリングターゲット 電子部品 等 |
磁性材料において、不純物は、磁壁の移動を阻害したり、また、硬磁性に対しても、飽和磁束密度を低下させるなどの影響を及ぼします。 電解鉄は、このように、軟磁性、硬磁性を含め、広く磁性材料のベースメタルとして使用されます ![]() |
世界で一番使われている素材 「鉄」
豊富な資源

原料の鉄鉱石は毎年大量に採掘されている。
安定した供給が可能

低コストで大量生産が可能です。
様々な形状へ加工可能

用途に合わせて様々な形状にすることができる特性を生かして、あらゆるところに使われています。
鉄の弱点 「不純物」

原料となる鉄鉱石には鉄以外の成分が多く含まれており、それが介在物となり鉄を硬化させ、強度に影響を与えてしまいます。航空機や自動車などに使われる人命に関わる重要な部品においては破損は許されません。

鉄の純度を上げるために一般的に用いられる方法に乾式精錬という方法があります。一度に大量に精錬できる反面、不純物を低減させる難易度が高く、高純度にするには何回も精錬を繰り返す必要があります。そのためエネルギー効率が悪くなってしまい、歩留り率が低くなるという問題があります。
東邦亜鉛株式会社の99.9%以上の高純度電解鉄

これまで銅・亜鉛・ニッケルなどに利用されていた電解精錬は湿式精錬とも呼ばれ、電気分解させることで、目的金属をピンポイントで抽出することができます。

電解精錬によって造られる東邦亜鉛の高純度電解鉄は、国内で唯一量産化が実現し工業用途で使うことができ、品質・シェア共に世界でもトップを走り続けております。
高純度電解鉄の用途例
優れた疲労強度・耐衝撃性

航空機・原子力用スーパーアロイ、自動車駆動系、新合金開発用ベースメタル 等
優れた耐食性・耐熱性

ジェットエンジンパーツ、各種特殊鋼等
優れた磁気特性

レアアース磁石、ハードディスク、電子部品等
今後の可能性 「薄さを生かす」

また、今後の可能性として、電解鉄ならではの薄さを生かすことが注目されております。電解鉄は、5ミクロンまで薄く加工することができます。この薄さと鉄の磁性を生かして、これからの5G時代に耐えうるシールド材や極薄の磁性材料への応用が期待されています。

東邦亜鉛の高純度電解鉄が今まで鉄の利用を諦めていた分野に新たな可能性をもたらします。
よくあるご質問
Q. 普通の鉄との違いはなんでしょうか?
電解鉄とは、電気分解により高純度化された鉄のことを指します。一番の特徴は純度が99.95%を超える点であり、不純物の少ない純鉄の性質として磁気特性に優れる点、合金化した際に強度や耐食性に優れる点があります。
Q. 電解鉄の購入の流れについて教えて下さい。
ご希望の製品名、重量、納期等を弊社ホームページのお問い合わせフォームよりお知らせ下さい。営業担当者よりご案内します。
Q. 電解鉄はどのように作られていますか?
電解鉄を電気分解することにより製造しています。詳しくは弊社ホームページより製造工程ページをご確認下さい。
Q. 電解鉄の純度を教えて下さい。
マイロンフレーク、アトミロンフレーク製品は99.95%以上、マイロンSHPは99.99%以上の純度を達成しております。各製品ごとに含有する不純物の規格が異なりますので、弊社ホームページより製品詳細ページをご確認下さい。
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