製粉・穀物加工の原料と最終製品の品質確認を迅速化する卓上型 近赤外分析計
小麦から小麦粉・パスタまで水分・たんぱく質・灰分を1回の測定で確認
製粉・穀物加工の品質確認では、水分やたんぱく質に加えて、灰分やグルテンなどの項目を原料と最終製品の双方で確認します。卓上型 近赤外分析計は、試料をそのままの状態で測定し、これらの項目を1回の測定で一括して取得できます。オプションの可視光検出モードを追加すれば、サンプル色の測定値が得られ、小麦粉等に含まれる灰分の測定精度を高めることもできます。
サマリー
課題
製粉・穀物加工では水分やたんぱく質に加えて灰分や色味など多くの項目を原料と最終製品の双方で確認する必要があり、項目ごとの分析に時間と手間がかかります。
解決策
卓上型 近赤外分析計は前処理や試薬なしで水分・たんぱく質・灰分などを一括して測定し、可視光検出モードの追加で色の測定にも対応します。
期待効果
日常分析の作業時間の短縮と試薬・溶媒の削減、分析者による測定値のばらつきの回避が期待できます。

日本ビュッヒ株式会社
世界で初めてロータリーエバポレーターを製品化したビュッヒです。 最新型のロータリーエバポレーターは世界中の多くの研究室でご利用いただき、また各種の前処理・分析装置でオペレーターの皆さんの「安全&安心」を第一に、自動化、無人運転などの効率化をお手伝いしています。 私たち日本ビュッヒは、常にお客様のことを第一に考え、付加価値を提供する高品質の製品、システム、ソリューション、アプリケーション、そしてサービスをお届けすることによりお客様のビジネスを支援いたします。
製粉・穀物加工の原料と最終製品の品質確認
製粉と関連する穀物加工の現場では、受け入れた原料と、製造した最終製品の双方で品質を確認します。対象は小麦(軟質、硬質、デュラム)、大麦、トウモロコシ、米などの各種穀物原料から、小麦粉、そば粉、コーンスターチ、ひまわり粉、米粉、各種パスタ製品まで多岐にわたります。
確認する項目も水分やたんぱく質にとどまらず、灰分やグルテン、色味など、原料と製品によって異なります。
| 区分 | 対象の例 | 測定可能な成分の例 |
|---|---|---|
| 原料の品質確認 | 小麦(軟質、硬質、デュラム)、大麦、トウモロコシ、米などの各種穀物原料 | 水分、たんぱく質、灰分、グルテン、繊維、色味 |
| 最終製品の品質確認 | 小麦粉、そば粉、コーンスターチ、ひまわり粉、米粉、各種パスタ製品など | 水分、たんぱく質、灰分、グルテン、でんぷん、吸水率、アミロース、色味 |
上表は近赤外分析での測定可能な成分の一例です。このうち色味の測定は、ProxiMateでは可視光検出器の追加(オプション)で対応します。
こうした品質確認には、試料を容器に入れて測定する卓上型の近赤外分析計が使われています。近赤外分光法は、試料に近赤外光を照射し、試料に吸収された光の量(NIRスペクトル)を検出することで成分値や物性値を定量する分析手法で、試料に対して非接触・非破壊で測定できます。
製粉・穀物加工の品質確認における課題
確認すべき項目の多さ
品質確認の対象は原料と最終製品の双方にわたり、確認すべき項目も製品ごとに異なります。1つの試料について複数の項目を測定するため、日常的に多数の分析が発生します。
項目ごとに異なる従来の分析法
従来の分析法は、項目ごとに手法と所要時間が異なります。食品・穀物・飼料の成分分析では、水分測定(乾燥減量)に約2時間を要します。項目によっては試薬や溶媒を使う操作が必要になり、分析者によって測定値がばらつくことも、日常の品質管理では課題となります。
卓上型 近赤外分析計による解決策

前処理なしで複数項目を1回の測定で取得
卓上型 近赤外分析計は、試料をそのままの状態で測定し、水分・たんぱく質・灰分などの複数の項目を一括して測定できます。ProxiMateでは、試料を容器に入れて装置にセットし、スタートボタンを押すと15秒後に成分の定量測定結果が画面に表示されます。前処理は不要で、測定に試薬を使いません。
ProxiMateでの測定例と測定範囲例
製粉・小麦製品について、ProxiMateでの測定例と、その測定範囲の例を示します。
| 試料 | 水分(%) | たんぱく質(%) | 灰分(%) |
|---|---|---|---|
| 小麦(粒) | 11.1〜19.3 | 6.3〜16.7 | 0.28〜2.85 |
| 大麦 | 11.8〜25.9 | 7.16〜14.2 | - |
| 小麦(粉) | 8.5〜15.9 | 7.8〜16.2 | 0.20〜1.44 |
| セモリナ粉 | 8.5〜16.0 | 8.0〜28.0 | 0.6〜11.6 |
| 粉砕パスタ | 9.1〜12.4 | 12.2〜14.7 | 0.58〜1.16 |
| コーンスターチ | 10.8〜14.1 | 0.2〜0.7 | - |
※上表は測定範囲の例であり、他の試料や条件での測定精度を示すものではありません。測定できる項目は、対象の試料と用意する検量線によって決まります。
可視光検出モードの追加による色の測定と灰分の測定精度の向上
ProxiMateでは、オプションで可視光検出モード(可視光測定波長領域400〜900nm)を追加できます。追加すると、サンプル色の測定値(茶色の度合いや色差の測定など)が得られ、小麦、大麦、トウモロコシ、小麦粉、セモリナ粉などの全穀物の灰分の測定精度を高めることができます。また、色測定により、小麦粉の等級やそば粉の種類を評価できます。いずれもオプションの可視光検出モードを追加した場合に得られる機能です。
粉体・粒状の試料に合わせた測定
ProxiMateは、下部光源、上部光源、上下両方の光源を使うモードの3つの照射モードを備え、試料に適した測定方法を選択できます。上部光源モードではプラスチック製やステンレス製の容器を使用できるため、異物混入防止のためガラスの使用が禁止されている食品工場の生産環境にも対応します。また、マグネット式駆動装置で試料を回転させる測定に対応し、測定ポイント数を増やすことで非均質な試料の測定誤差を抑えます。均質でない試料を採取する際の誤差を低減する大容量の試料カップなど、用途や試料の量に合わせた測定アクセサリーも選択できます。
アプリケーションパッケージと検量線の作成・更新
近赤外分析は検量線に基づく分析のため、対象とする試料に適した検量線が必要です。ProxiMateには、水分・脂質・たんぱくなどを同時に測定する「穀物・農産品」、水分・灰分・たんぱくなどを同時に測定する「穀類製品」といった、食品や飼料の成分分析のためのアプリケーションパッケージが用意されています。
検量線の更新には、オプションの自動検量線作成機能AutoCal(ProxiMateのみ搭載)が利用できます。従来法による手分析値を入力して学習アイコンを押すだけで検量線が自動で更新され、専門知識がなくても、最小10点のサンプルと手分析値があれば検量線を作成できます。検量線の作成・更新には手分析値が必要なため、従来法の分析がなくなるわけではありませんが、日常の分析では試薬・溶媒の使用を削減できます。
用途に応じた機種の選択
品質管理向けの卓上型 近赤外分析計には、NIRFlex N-500とProxiMateの2機種があり、いずれも農林水産省の認定取得機種です。N-500は測定モジュールを交換して使用し、粉体・固体測定モジュールが粉・粒の試料に対応します。ProxiMateはIP69準拠の防塵防水と振動に強い光学系を備え、製造現場でも使用できます。
| NIRFlex N-500 | ProxiMate | |
|---|---|---|
| 分光方式 | フーリエ変換(FT)型 | ダイオードアレイ型 |
| 測定波長領域 | 800〜2500nm | 近赤外900〜1700nm(可視光400〜900nmはオプション) |
| 構成 | 粉体・固体測定モジュールなどを交換して使用 | タッチパネル式の一体型、IP69準拠の防塵防水 |
| 想定する設置場所 | 実験室や品質管理室 | 実験室、検査室、生産ラインのすぐ隣 |
卓上型 近赤外分析計活用による期待効果
日常分析の作業時間の短縮と試薬・溶媒の削減
水分・たんぱく質・灰分などの測定値を1回の測定で取得できるため、項目ごとに分析していた日常分析の作業時間の短縮が期待できます。前処理や試薬が不要なことから、試薬・溶媒の使用の削減に加え、分析に必要な消耗品や廃液処理などのコストの削減も見込まれます。
測定値のばらつきの回避と分析法の標準化
測定者のスキルに依存しない分析結果が得られるため、分析者による測定値のばらつきの回避が期待できます。複数の工場で共通の検量線を使用すれば、工場間での分析法の標準化にもつながります。
関連製品・サービス
卓上型 近赤外分析計
日本ビュッヒの卓上型 近赤外(NIR)分析計は、食品・飼料、化学、医薬品など幅広い分野の品質管理等に活用できる分析装置です。主力製品である「NIRFlex N-500」と「ProxiMate」は、それぞれ異なる特長を持ち、お客様の多様なニーズに対応します。 NIRFlex N-500は最高水準の精度と柔軟性を誇るフーリエ変換型NIR分析計で、ProxiMateは使いやすさと堅牢性を兼ね備えた、実験室だけでなく製造ラインの隣にも設置可能なNIR分析計です。 迅速で正確な分析により、お客様の製品品質向上と生産性改善に貢献します。
日本ビュッヒ株式会社について

ラボ用分析機器・前処理装置の日本ビュッヒ
世界で初めてロータリーエバポレーターを製品化したビュッヒです。
最新型のロータリーエバポレーターは世界中の多くの研究室でご利用いただき、また各種の前処理・分析装置でオペレーターの皆さんの「安全&安心」を第一に、自動化、無人運転などの効率化をお手伝いしています。
私たち日本ビュッヒは、常にお客様のことを第一に考え、付加価値を提供する高品質の製品、システム、ソリューション、アプリケーション、そしてサービスをお届けすることによりお客様のビジネスを支援いたします。
| 名称 | 日本ビュッヒ株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 110-0008 東京都台東区池之端2-7-17 IMONビル3F |
| 設立 | 2001年06月 |
| URL | https://www.buchi.com/ja |
製粉・穀物加工の原料と最終製品の品質確認
