直接液冷(DLC)向けカップリング|液だれのないブラインドメイト接続
芯ずれを許容し手を触れずに接続できるカップリングが支えるサーバーラックの柔軟な運用
直接液冷(DLC)のブラインドメイト接続カップリングは、サーバーのコールドプレートやプラグインモジュールをラックに差し込む動きで、手を触れずに冷却ラインをつなぐカップリングです。セインでは、OCP規格に準拠したUQDB、BMQC、PBMCから、独自規格のブラインドメイト オート・カップリングまで、互換性や芯ずれ許容範囲、流量の異なる製品を各種取り揃えています。熱管理用ホースとあわせた一括供給にも対応します。
サマリー
課題
ラック組込の接続では芯ずれや偏角が避けられず、着脱時の液だれは機器のショートや故障を招きます。
解決策
芯ずれを許容し液だれのないブラインドメイト接続カップリングを、OCP規格と独自規格で提供します。
期待効果
手を触れずに確実に接続でき、ロボット接続を含むサーバーラックの柔軟な運用が期待できます。

セインジャパン株式会社
セインジャパンは、1981年からセイン製品の販売エージェントとして日本市場で展開してきました。2000年に法人化した後は、日本国内の営業拠点として在庫を保有し、ホースの組付けなどの作業も手掛けています。 製造業や造船関係、データセンターなど、幅広い業界のお客様に信頼性の高い製品を提供しています。カスタマイズ対応などもお気軽にお問い合わせください。
DLCのブラインドメイト接続カップリング
直接液冷(DLC)は、サーバーのコールドプレートに冷却液を直接循環させ、発熱する電子機器を効率的に冷却する方式です。サーバーラックの高密度化が進み発熱量が増大する中で、従来の空冷方式だけでは冷却が難しくなり、冷却効率の高い液冷方式が求められています。
直接液冷(DLC)では、マニホールドやコールドプレート、冷却水循環装置(CDU)などの機器と液冷ループを、カップリングがつなぎます。ラックマウント型コールドプレートやプラグインモジュールの接続部では、メンテナンスや機器交換のたびに着脱が発生します。そのため、確実かつ安全に着脱できるカップリングが必要です。
こうした接続部には、スペース上の制約で手を入れにくい箇所があります。また、人を介さずロボットで接続を自動化したい場合もあります。このような用途に適しているのが、ブラインドメイト接続カップリングです。サーバーやモジュールをラックに差し込む動きで嵌合するため、カップリング部分に手を触れずに着脱できます。

直接液冷(DLC)の接続における課題
着脱時の液だれによる機器故障
直接液冷(DLC)では冷却液を扱うため、着脱時などに液だれが発生するリスクがあります。冷却液がサーバーや電源ユニット、ネットワーク機器に直接接触すると、ショートや故障を引き起こす可能性があります。
ラック内での確実な接続
直接液冷(DLC)では、コールドプレートやプラグインモジュールなど、ラック内の限られたスペースで着脱を行います。サーバーラックの内部には、スペース上の制約により作業者が手を入れにくい接続箇所があり、カップリングに直接触れて位置を合わせることが難しい場合があります。スペース上の制約がある箇所や着脱を繰り返す箇所では、芯ずれや偏角が生じても確実に接続できることが求められます。
ロボットによる接続調整の難しさ
人の手による接続では、力加減や差し込み位置の微調整を容易に行えます。一方、ロボットによる接続では細かな調整が難しく、カップリングに芯ずれや偏角が生じると接続の妨げになる場合があります。ラックの接続を自動化するには、位置のずれを吸収できる接続部品が必要です。
ホースの剛性による調心範囲の制限
ブラインドメイト接続カップリングのなかには、芯ずれを吸収する調心機構がホースを接続する側と一体で動く構造の製品があります。この構造では、硬いホースや長いホースを接続すると調心機構の動きが制限され、本来の芯ずれ許容範囲まで対応できない場合があります。設計どおりの芯ずれ許容値を実現するには、ホースの状態に左右されない機構を備えたカップリングが必要です。
液冷用カップリングによる解決策
用途に応じて選べる2つの接続方式
セインの液冷・水冷用カップリングは、接続方式によって手動接続型とブラインドメイト機能付きオートカップリングの2種類に分けられ、直接液冷(DLC)インフラに合わせて選択できます。手動接続型は、オスとメスのカップリングを手で押し込む、またはねじ込むことで接続します。ブラインドメイト接続は着脱時の芯ずれや偏角への許容度が高く、カップリング部分に手を触れずに接続でき、ラックマウント型コールドプレートやプラグインモジュールに適しています。
芯ずれを許容するブラインドメイト接続
ブラインドメイト接続には、芯ずれの許容値やサイズの異なる複数の製品があります。
OCP規格に準拠したUQDB カップリングは、ラジアル方向に±1mmの偏心許容値を備えたコンパクト設計で、呼径は3.2mm、6.4mm、9.5mm、12.7mmの4サイズです。同じくOCP規格のBMQC カップリングは、ラジアル方向に±5mmの偏心許容値と±2.7°の偏角許容値を備え、より大きな芯ずれに対応します。
セイン独自規格のブラインドメイト オート・カップリングは、パネルなどに埋め込み、外部の保持機構で接続するラック組込用の製品です。自動調心機能により芯ずれが生じても着脱でき、1.0MPaまでの被圧下で接続できます。呼径は3mm、5mm、8mm、12mm、19mmの5サイズで、材質はアルミとSUSから選べます。
いずれもカップリング部分に手を触れずに接続できるため、スペース上の制約で手を入れにくい箇所への接続に適しています。芯ずれも許容するので、ロボットによるラックの自動接続にも適用しやすくなります。
PBMCの大流量と独立した調心機構
PBMC カップリングは、OCP規格に準拠したブラインドメイト接続カップリングです。BMQC カップリングと同じく芯ずれの許容量が大きく、呼径は12mmとBMQC カップリング(5mm)より大きいため、最新の液冷システムに必要な大流量に対応します。
プラグ側のホース接続部をピボット式の位置合わせ機構から分離しているため、ホースの材質・剛性・配管経路に左右されずに調心機構が動作します。吸収できる芯ずれは、ラジアル方向±5mm、角度方向±2.5°、アキシャル方向±3.25mmです。
また、背面を固定した設計によりリア側の不要な動きを抑えられるため、設置作業も容易です。ダブルOリングシールで液だれを防ぎ、被圧下でも接続できます。
一方、内径が大きい分、外形はBMQC カップリングより大きくなります。設置スペースに制約があり、BMQC カップリングの流量と芯ずれ許容値で仕様を満たせる場合は、BMQC カップリングが適しています。セインでは両製品を取り揃えているため、用途に応じて選べます。
分離時に液だれのない設計
UQDB カップリング、BMQC カップリング、PBMC カップリング、ブラインドメイト オート・カップリングは、いずれも分離時に液だれのない設計です。そのため、着脱時の機器のショートや故障のリスクを低減します。
さらに、UQDB カップリングとPBMC カップリングはダブルOリングシールを備え、液だれ防止を強化しています。ブラインドメイト オート・カップリングは独自のシール設計により、被圧下での着脱時にもシールが損傷しません。
OCP世界標準規格による高い互換性
UQDB、BMQC、PBMCは、データセンター業界をけん引する共同コミュニティOpen Compute Project(OCP)の中で開発された、液冷システム用クイック・ディスコネクトの世界標準規格です。オープンスタンダードであるため、同じ規格の仕様に沿って製造されたカップリングであれば、どのメーカーの製品でも接続が可能です。入手性と互換性の点でメリットがあります。
液冷用カップリング活用による期待効果
信頼性の高いDLCプロセスの実現
分離時に液だれがなく、芯ずれを許容して確実に接続できるカップリングを活用することで、機器のショートや故障のリスクを抑えられます。安全で信頼性の高い直接液冷(DLC)プロセスの実現が期待できます。
サーバーラックの柔軟な運用
芯ずれが生じても手を触れずに着脱できるブラインドメイト接続カップリングを使うことで、サーバーシャーシをラックから出し入れしやすくなり、サーバーラックを柔軟に運用できます。ロボットに高い位置決め精度を求めずに冷却ラインを接続できるため、接続工程をロボットで自動化しやすくなります。また、被圧下でも接続できるため、冷却水循環装置(CDU)の稼働を止めずに冷却ラインを着脱でき、保守作業の柔軟性向上も期待できます。
特定メーカーに依存しない構成
OCPの世界標準規格に準拠したカップリングを活用することで、同じ規格に対応した製品との高い互換性が得られます。特定のメーカーの製品に縛られずに構成できるため、製品を入手しやすくなり、調達先も柔軟に選べます。
直接液冷(DLC)向け製品
UQDB カップリング

- OCP UQDBとの互換性あり
- 分離時に液だれなし
- 被圧下で接続できるホットスワップ対応可
- 芯ずれが生じても着脱が可能なブラインドメイト機能付き(ラジアル方向に±1mmの偏心許容値)
- 液だれ防止強化のためのダブルOリングシール
BMQC カップリング

- OCP BMQCとの互換性あり
- 分離時に液だれなし
- 被圧下で接続できるホットスワップ対応可
- 芯ずれが生じても着脱が可能なブラインドメイト機能付き(ラジアル方向に±5mmの偏心許容値、±2.7°の偏角許容値)
PBMC カップリング

- OCP PBMCとの互換性あり
- 分離時に液だれなし
- 被圧下で接続できるホットスワップ対応可
- 芯ずれが生じても着脱が可能なブラインドメイト機能付き(ラジアル方向±5mm、角度方向±2.5°、アキシャル方向±3.25mm)
- 固定設置設計により、ホースの材質・剛性・配管経路に左右されず調心機構が動作
- 液だれ防止強化のためのダブルOリングシール
- 呼径12mmで、最新の液冷システムに必要な大流量に対応
ブラインドメイト オート・カップリング

- ラック組込用ブラインドメイト接続カップリング
- 呼径3mm、5mm、8mm、12mm、19mmのサイズ展開
- 芯ずれが生じても着脱が可能(ラジアル方向に±1mmの偏心許容値)
- 分離時に液だれなし
- 1.0MPaまでの被圧下で接続できるホットスワップ対応可
熱管理用ホース

熱管理用ホースは、データセンターの液冷システムで冷却液を移送するために設計された液冷用ホースです。高品質な補強EPDM製で、UL 94 V0に準拠した難燃性を備え、最大2インチまでのサイズを揃えています。セインでは、直接液冷(DLC)の回路で使う液冷用カップリングと熱管理用ホースをあわせて提供し、両製品のサポートにも一括で対応します。
※記載された製品は、仕様・外観など改良のため予告なく一部変更することがあります。製品の詳細については、セインのウェブサイトにて図面等を必ずご確認ください。
関連製品・サービス
データセンター向け 液冷・水冷用カップリング(カプラー・継手・QD)
セインでは、データセンター向け 液冷・水冷用カップリング(カプラー / クイックディスコネクト(QD)とも呼ばれる)を幅広い製品ラインナップで提供しています。Open Compute Project (OCP)の中で開発された世界標準規格(UQD、LQC、UQDB、BMQC、PBMC)に準拠したシリーズのほか、セイン独自のシリーズもご用意。また、これらのカップリングに加えて、熱管理用ホースも提供可能です。AI時代のデータセンターが求める高度な冷却ニーズに対応し、効率的かつ信頼性の高い冷却ソリューションを実現します。
セインジャパン株式会社について

スウェーデン発 安全・高性能クイック・コネクトカップリング
セインジャパンは、1981年からセイン製品の販売エージェントとして日本市場で展開してきました。2000年に法人化した後は、日本国内の営業拠点として在庫を保有し、ホースの組付けなどの作業も手掛けています。
製造業や造船関係、データセンターなど、幅広い業界のお客様に信頼性の高い製品を提供しています。カスタマイズ対応などもお気軽にお問い合わせください。
| 名称 | セインジャパン株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 302-0106 茨城県守谷市緑1-2-1 |
| 設立 | 2000年06月 |
| URL | https://www.cejn.com/ja-jp/ |
DLCのブラインドメイト接続カップリング


