LTCC(低温同時焼成セラミックス) | 基板用グリーンシート
高い強度と低損失・低誘電率を実現
LTCC (Low Temperature Co-fired Ceramic) は、セラミックス基板の1種で、アルミナ基板などに比べ低温で焼成可能な材料です。特に電子部品やセンサーのパッケージングに広く利用されています。 山村フォトニクスでは、主に焼成前のLTCCグリーンシートを提供しています。細分化されたニーズへの適応を目指し、高反射材料や低損失材、高強度材、熱膨張係数調整材など、様々な開発も進めています。

山村フォトニクス株式会社
1949年創業。ガラス材料設計と、ガラスと金属の気密封止技術(Glass to Metal Seal)をコア技術とする開発型メーカーです。 オプトエレクトロニクス関連部品、ガラスセラミックス、ガラス加工の3事業で、電子・光学部品から基板材料まで手がけています。
LTCCとは?

LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)は、低温同時焼成セラミックスの略称であり、アルミナにガラス系材料を加えることで従来のセラミックス基板より低温での焼成を可能とした材料です。
LTCC技術を活用した「LTCC基板」の特長
LTCCグリーンシートを積層して作られた多層基板が「LTCC基板」です。
LTCC基板は以下のような優れた特性を有しているため、高周波モジュール、半導体パッケージ用の基板、耐環境性が要求される用途など幅広く利用されています。
高周波特性に優れる
LTCC基板は、高い誘電率と低い損失角を持っているため、高周波信号の伝送において優れた特性を示します。この特性を活かし、通信機器などの高周波を利用するアプリケーションで広く使用されます。
耐熱性・耐湿性に優れる
LTCC基板はセラミックス材料をベースとしていることから、高温や湿度の変化に強い特性を持ちます。そのため、自動車産業や屋外設置型の電子機器に適しており、環境条件が厳しい場所での使用に耐えることができます。
熱膨張係数がシリコンに近い
LTCC基板は熱膨張係数がシリコンチップと近いため、チップと基板間で生じる熱応力が小さく、熱サイクルによる疲労や故障のリスクを減少させることから、高い信頼性を持つベアチップ実装が可能です。
ベアチップ実装やキャビティ形成に有利
LTCC基板は、キャビティ(凹み)を形成しやすい特性があります。そのため、ICチップなどの敏感なコンポーネントを物理的に保護しながら実装することが可能となり、組み立て工程での柔軟性が向上します。
高密度実装基板の実現とモジュールの小型化に有利
LTCC技術は、多層構造が可能で、配線層を内蔵することができるため、高密度に電子部品を実装することができます。モジュール全体の小型化が可能となり、スペースが限られているアプリケーションでの利用が進んでいます。
山村フォトニクスのLTCC基板用グリーンシート

山村フォトニクスが提供するLTCC基板用のグリーンシートは、900℃を超えない温度での焼成が可能です。高い強度と低損失、低誘電率を保ちつつ、焼結時にも寸法の安定性を維持します。
高周波回路基板や車載用基板、各種LED用基板など、幅広い用途に使用されており、電子部品・モジュールの高性能化、小型・低背化には欠かせない材料として今後さらなる活用が見込まれています。
また、当社のグリーンシートは、鉛を含まない環境に配慮した製品です。
高い寸法安定性と印刷性
材料選定のノウハウ及び成膜技術により、焼結時の収縮率偏差を抑えることに成功。また、高い印刷性により、高密度・高精度加工が可能です。
XY収縮率公差 ±0.3%
L/S (Line & Space):50μm/50μm
高強度LTCC基板用グリーンシート
高強度LTCC基板用グリーンシートは、アルミナ基板に匹敵する抗折強度を提供し、電子部品やモジュールの性能向上やサイズの縮小、薄型化に適しています。
低温で基板を焼結できるため、高温焼成が必要なHTCC(高温同時焼成セラミックス)基板では使用できない低抵抗の導体(銀や金など)も利用可能です。
高強度タイプ / 高反射率タイプの特性
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品名 |
単位 |
GCS74系 |
GCS79系 |
|
|---|---|---|---|---|
|
基板 |
特徴 |
高強度 |
高反射率 |
|
|
誘電率 |
ε |
7.4 |
7.9 |
|
|
誘電体損失 |
tanδ(%) |
< 0.3 |
< 0.3 |
|
|
焼結体密度 |
g/cm3 |
3.02 |
3.10 |
|
|
抗折強度 |
MPa |
300 |
210 |
|
|
熱膨張係数 |
ppm/°C |
5.7 |
4.9 |
|
|
熱伝導率 |
W/m・K |
3.3 |
1.7 |
|
|
反射率 |
% |
87 |
92 |
|
|
シート |
x-y収縮率 |
% |
13.3±0.3 |
12.8±0.3 |
|
z収縮率 |
% |
(29) |
(30) |
|
|
対応シートサイズ |
mm |
□100~500 |
□100~500 |
|
|
シート厚み |
μm |
30~200 |
30~200 |
低誘電損失LTCC基板用グリーンシート
低誘電損失LTCC基板用グリーンシート
低誘電損失LTCC基板用グリーンシートは、、5G通信のサブ6帯(3.6~6GHz)やミリ波帯(28GHz以上)での使用に適しており、非常に低い誘電損失を提供します。
これまでLTCC基板は信号処理回路や通信フィルターなどの部品やデバイスに利用されてきましたが、この素材は、高周波帯で要求されるさらに低い誘電損失を目指して開発されています。
汎用タイプ / 低誘電率・低損失タイプの特性
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品名 |
単位 |
GCS50系 |
GCS60系 |
GCS71系 |
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|---|---|---|---|---|---|
|
基板 |
特徴 |
低誘電率 |
低損失 |
一般 |
|
|
誘電率 |
ε |
5.0 |
6.0 |
7.1 |
|
|
誘電体損失 |
tanδ(%) |
< 0.3 |
< 0.1 |
< 0.3 |
|
|
焼結体密度 |
g/cm3 |
2.34 |
2.79 |
2.85 |
|
|
抗折強度 |
MPa |
120 |
240 |
250 |
|
|
熱膨張係数 |
ppm/°C |
3.9 |
4.8 |
5.3 |
|
|
熱伝導率 |
W/m・K |
1.1 |
2.1 |
2.6 |
|
|
反射率 |
% |
- |
- |
85 |
|
|
シート |
x-y収縮率 |
% |
12.8±0.5 |
13.1±0.5 |
13.0±0.3 |
|
z収縮率 |
% |
(32) |
(30) |
(28) |
|
|
対応シートサイズ |
mm |
□100~500 |
□100~500 |
□100~500 |
|
|
シート厚み |
μm |
30~200 |
30~300 |
30~300 |
シート受託加工

山村フォトニクスでは、シートの受託加工にも対応しています。
LTCC基板用グリーンシートの製造を通して蓄積してきた成膜技術を背景に、近年では、LTCCのようなガラスとセラミックスの混合材料だけでなく、セラミックス単体やガラス単体、その他様々な材料の成膜加工にも挑戦しています。"シート化"をキーワードに、これまでとは異なった使い方や用途への展開を模索し、お客様の開発をサポートします。
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受託内容 |
|
|---|---|
|
材質 |
ガラスセラミックス、セラミックス、ガラス 各種粉末 |
|
シートサイズ |
□100~500mm |
|
シート厚み |
30~300μm |
|
各種物性 |
ご相談ください |
シート化対応フロー

山村グループの材料設計技術
お客様の要求する特性を実現するため、山村フォトニクスでは、材料の設計開発にも注力しています。基板の特性に応じたガラスとセラミックスの適切な配合を設計するのはもちろんのこと、親会社である日本山村硝子ニューガラスカンパニーと協力してガラスの組成と成膜技術の両面から開発を進め、特徴ある製品を生み出せるよう、日々、努力を重ねています。

関連製品・サービス
セラミックス・ガラスのシート化受託加工
山村フォトニクスは、セラミックスやガラスをはじめとする無機系の粉末材料を、シート状に成膜する受託加工を行っています。LTCC基板用グリーンシートの製造で培ったドクターブレード方式の成膜技術を基盤とし、お客様の要求特性に合わせ、材料の配合設計から一貫して対応します。 標準品では満たせない特性のカスタム材料も、お手元にある粉末のシート化も、少量の試作段階からご相談いただけます。
山村フォトニクス株式会社について

ガラスのコア技術を活かし、エレクトロニクスの可能性に挑戦し続けます。
1949年創業。ガラス材料設計と、ガラスと金属の気密封止技術(Glass to Metal Seal)をコア技術とする開発型メーカーです。
オプトエレクトロニクス関連部品、ガラスセラミックス、ガラス加工の3事業で、電子・光学部品から基板材料まで手がけています。
| 名称 | 山村フォトニクス株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 224-0053 神奈川県横浜市都筑区池辺町4207 |
| 設立 | 1949年3月14日 |
| URL | https://www.yama-ph.co.jp/ |

