三角測量式レーザ変位センサ　optoNCDTシリーズ

optoNCDTシリーズの特長

optoNCDT シリーズは、革新的な技術と最高の精度を備えたレーザ変位センサです。
そのすべてのモデルに採用されている堅牢なアルミ筐体は、放熱性に優れ、耐環境性を飛躍的に向上させることで、過酷な産業環境下でも安定した測定性能を発揮します。この優れた設計は下記の特長を実現し、多様な分野での測定課題を解決し、業界をリードするソリューションを提供しています。

高精度と柔軟性

optoNCDTシリーズは、以下の3つの要素により、幅広い用途に対応する柔軟性と、高い精度を実現しています。

常に最適な測定範囲

optoNCDTシリーズは、多様な測定距離をカバーする豊富なラインナップを展開しています。これにより、さまざまな測定対象や用途に対応可能です。

常に適切なレーザ

optoNCDTシリーズは、特定の用途に利点を発揮する様々なテクノロジーを採用した豊富なレーザとセンサ技術を有しています。
測定対象物の材質や表面特性に応じた幅広いラインナップにより、測定精度と測定効率の向上に貢献します。

常に最適なインターフェース

optoNCDTシリーズは、下記のインターフェースモジュールを備え、さまざまな産業用途における高精度測定と柔軟性を実現しています。



アナログ出力（電圧/電流）、RS422 に加え、インターフェースモジュールを追加することなく、EtherCAT、EtherNet/IP、PROFINET、I/O-Link 経由でセンサの全性能をPLC にダイレクトに統合できるモデルもラインナップしています。
これらのインターフェースは、複数センサの同期測定やリアルタイムデータの収集を可能にし、optoNCDTシリーズの優れた精度と多用途性を最大限に引き出し、産業現場での信頼性の高い測定を支えています。

コントローラ内蔵のコンパクトなセンサ

optoNCDTシリーズは、コントローラを内蔵した非常にコンパクトな設計が特長です。外部コントローラが不要で、狭い組立スペースでの取り付けや配線も容易かつ迅速に設置できます。
また、ロボットや移動システムなどに適したケーブル設計により、ファクトリオートメーションや機械、システムにおける多様な測定タスクに柔軟に対応可能です。

極小の細部や形状を検知するための小さなスポット径

optoNCDTシリーズは、レーザスポット径が非常に小さく、極小の細部や構造を検知することができます。
センサ内の特殊なレンズ配置によって、レーザビームが集光されると、測定対象物の表面に小さなスポットが形成されます。この小さなスポットは、高い空間分解能のための必須条件であり、これにより、極小の対象物や細部を検知することができます。

主な機能

optoNCDTシリーズは、独自の設計と高い技術力により、さまざまな用途で高精度な測定を可能にしています。ここでは代表的な機能をご紹介します。

特許取得済み　高精度な位置決めを実現する取り付け穴設計

optoNCDTシリーズは、特許取得済みのフィッティングスリーブ構造と独自の高精度取り付け穴設計により、センサの設置や交換を簡単かつ正確に行えます。取り付け時にはセンサが自動的に正しい位置に配置されるため、他社製品と比べて10倍以上の位置決め精度を実現。センサ交換時にも再調整が不要で、同じ位置を正確に再現できます。

さらに、2点固定設計を採用することで、熱膨張の影響を最小限に抑え、過酷な環境下でも長期間にわたり安定した高精度測定を実現します。

変化する表面でも高精度を実現する表面補正

optoNCDTシリーズにはインテリジェントな制御機能が搭載されており、測定対象物の色や輝度に影響されることなく、明暗の高速な変化において高い信号安定性が確保され、現在実行中または次の露光サイクルに合わせて、露光時間や光量が最適に調整されます。
この制御機能のおかげで、動的な測定時でも、外れ値のない滑らかな信号波形を実現します。

アクティブ表面補正 (Active-Surface-Compensation)

測定対象物の色や輝度に影響されることなく距離信号を安定して制御します。

アドバンスト・サーフェス補正　(Advanced-Surface-Compensation)

革新的なアルゴリズムによって、反射の変化により測定が困難な表面でも安定した測定結果を得ることが可能で、50,000ルクスまでの周辺光を補正します。
このインテリジェントな露光制御を備えたモデルはクラス最高の外乱光安定性を備えており、照明が強い環境でも使用することができます。

Webインタフェースを使用した直感的で使いやすい操作性

optoNCDTシリーズは、直感的なWebインターフェースを介して操作することができます。

センサをPCに接続し、Webインターフェースをブラウザで呼び出します。Webインターフェースは、快適なユーザインターフェースを備え、ピーク選択、フィルタ、ビデオ信号のマスキングなど、測定値や信号処理に関する多数のオプションが用意されています。

webインターフェースでの操作例

●プリセット設定の選択：用途に応じた設定を選択するだけで、素早く測定を開始
●測定値や信号処理の確認：測定データをモニタリング、必要に応じて設定を調整可能
●複数センサの同期：複数のセンサを同期させて使用することで、複雑な測定タスクにも対応

optoNCDTシリーズ　ラインナップ

optoNCDT 1220 / 1320 / 1420

クラス最高の性能を誇るモデルです。コンパクトなサイズ、高速な測定、そして優れた性能を兼ね備えており、機械製造や3Dプリンタ、ロボットなど、さまざまなオートメーション分野での変位、距離、位置の精密測定に活用されています。
また、インテリジェントな表面制御機能を搭載しており、アクティブ表面補正（ASC）により、測定対象の色や輝度が変わっても安定した測定結果を提供します。

用途例

optoNCDT 1900

動的な変位・距離・位置測定に使用され、性能、フォームファクタ、統合性において比類ない組み合わせを提供します。
内蔵された高性能コントローラによって、測定値の処理と出力を素早く高精度で行うことができます。精緻なオートメーション、自動車製造、3D印刷、座標測定機など、最高の精度と最新テクノロジーが同時に求められるあらゆる分野で使用されています。

用途例

optoNCDT 2300

ハイエンドモデルのセンサです。
コンパクトな本体にすべてのエレクトロニクスが内蔵されており、これは同クラスのセンサでは世界的にも非常に珍しい設計です。最大49.14 kHzの測定レートに対応し、振動モニタリングや測定が難しい表面の測定など、特に高速が求められる用途で活躍します。さらに、拡散反射する表面への使用に適しているだけでなく、特別な調整を施すことで直接反射面にも対応可能です。

用途例

optoNCDT 17x0 / optoNCDT 1910

工業用途における高速な精密測定向けに設計されたモデルで、特に、測定が難しい表面や長距離の測定に最適です。革新的な評価アルゴリズムと改良されたコンポーネントにより、高い精度と優れた動的性能を実現しています。また、センサに搭載された高性能レンズは、測定対象物に極小のスポットを投影することで、非常に小さな部品もしっかりと捉えることが可能です。

用途例

optoNCDT 5500

直線性0.015%と繰り返し精度0.0015%という極めて高い測定精度に加え、最大75kHzの測定速度を誇る新世代の高性能レーザセンサです。
急速に変化する表面や反射率の低い対象物でも、極めて精密な測定結果を提供します。アドバンスト表面補正機能により、反射や周囲光の影響を最小限に抑え、最大50,000ルクスの強い光環境下でも安定した測定を実現します。IP67の保護等級と優れた耐振動・耐衝撃性を備え、厳しい環境条件でも使用可能です。

用途例

Micro-Epsilonについて

歴史に裏打ちされた高い信頼性

Micro-Epsilonは、1968年にドイツで創業した精密センサ技術のリーディングカンパニーです。その長い歴史の中で培われた高い技術力と信頼性は、成功に不可欠な「正確さ」と「性能」が求められるさまざまな用途において、数々の測定課題を解決し、グローバルで高く評価されています。

レーザ式三角測量センサのパイオニア

Micro-Epsilonは、1992年に世界で初めて、デジタル・レーザ式三角測量センサを世に送り出し、この分野におけるパイオニアとしての地位を確立しています。このイノベーションは、非接触での高精度測定を可能にし、自動車、航空宇宙、エレクトロニクスなど、多岐にわたる分野で活用されています。

世界初の青色レーザセンサで特許取得

さらに、2011年には、世界初の青色レーザセンサを発売し、特許を取得しています。この技術は、従来の赤色レーザでは困難だった透明体や高温の赤熱金属の測定を可能にし、幅広い測定ニーズに応える新たなソリューションとなっています。



これら数々の技術革新を通じて、Micro-Epsilonは、信頼性と精度を兼ね備えたセンサ製品を提供し、精密センサ技術のリーディングカンパニーとして、産業の未来を切り開いています。

More Precision

Micro-Epsilonは「More Precision」を理念とし、精度と品質に徹底的にこだわった製品開発を行っています。

自社一貫生産体制

Micro-Epsilonの変位センサは、サブナノメートル（100万分の1ミリメートル以下）の分解能を達成しており、例えば超高真空環境で動作する半導体リソグラフィ装置など、極めて高度な要求を伴う用途で使用されています。このような高い性能を実現するため、すべての製品はドイツ国内で設計・製造され、基板レベルから自社グループで開発を行っています。

徹底した「精度」へのこだわり

さらに、精度を支える「素材」にもこだわっています。optoNCDTシリーズでは、ローエンドモデルにおいてもハウジングにアルミニウムを採用しています。アルミニウムは、樹脂系材料と比較して温度変化に強く、優れた放熱性を持つため、測定精度を安定的に維持することが可能です。

承認された精度

徹底した精度へのこだわりと厳格な品質管理のもとで開発された製品は、出荷前に厳しいテストとキャリブレーションを実施しています。また、測定精度を証明する Test Report を標準同梱しており、その信頼性と品質を保証しています。

Long term relationship

Micro-Epsilonは、単なる製品の提供にとどまらず、顧客との長期的な関係を築くことを何よりも重要視しています。エンドユーザーの要望を吸い上げることで、製品開発に活かし、お客様の要望に合わせたカスタマイズ対応も含め、測定に関する課題解決に全力でサポートします。

目先の利益を追求するのではなく、お客様とのwin-winの関係を築くことで長期的な成功を目指し、その信頼関係を基盤としてビジネスを拡大してきたMicro-Epsilonの歴史は、これからも変わることはありません。