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UV硬化(紫外線硬化)とは? 仕組みや活用事例、関連おすすめ製品をご紹介

UV硬化(紫外線硬化)とは? 仕組みや活用事例、関連おすすめ製品をご紹介

UV硬化(紫外線硬化)とは、紫外放射エネルギーを活用して液体から個体に化学変化させるプロセスを指します。UV硬化は産業界をはじめとした様々な分野で利用されています。この記事ではUV硬化の活用用途を解説をしています。

UV硬化(紫外線硬化)とは?

UV硬化(紫外線硬化)とは、紫外放射エネルギーを活用して液体から個体に化学変化させるプロセスを指します。UV硬化は産業界をはじめとした様々な分野で利用されています。

液体が固体になる「UV硬化」の仕組み

UV硬化(紫外線硬化)は、樹脂内で「光重合反応」が起こり液体が個体に変わる化学反応です。
紫外線硬化樹脂の構成はモノマー・オリゴマー・光開始剤・添加剤から成り立っており、紫外線照射による光エネルギーを受けると光開始剤がモノマー(液体)からポリマー(個体)に変化させます。
開始剤は特定の波長域の光を照射させた場合のみ光重合反応を発生します。そのため、光源となる照射装置と、硬化材料となるモノマー・光重合開始剤・添加剤を正しく組み合わせることが重要です。

UV(紫外線)硬化性樹脂の特性

UV(紫外線)硬化性樹脂は紫外線照射と多種多様な硬化材料の組み合わせによって、特性を持った塗料を生成することが可能です。

環境性に優れている

一般的に重合性モノマーを利用することが多く、空気内に溶剤を拡散することがないため、公害性が低いメリットを持ちます。また、紫外線照射を行うだけで化学変化を促し硬化するため、生成に必要な工程が最小限で済む省エネな特性も持っています。

生産性に優れている

UV(紫外線)硬化性樹脂は硬化速度が非常に速い特性を持つため、生産効率の向上に貢献します。また、一液性無溶剤で耐溶剤性に優れています。

UV硬化型樹脂を活用した製品とは?

UV硬化を活用した樹脂関連製品として「ハードコート樹脂」「UV硬化型粘着剤」をご紹介します。

ハードコート樹脂

UV硬化による紫外線硬化型ハードコート樹脂は、高硬度・加工性に優れた特性を持ちます。私たちの生活圏においては、スマホやタブレット等の液晶画面を保護したり、様々な商品のプラスチックパッケージの表面をコーティングする用途などで活用されているため、身近に広く普及している樹脂製品であると言えます。また、硬化時間が短く作業効率が良いため、メーカー目線からも重宝されている樹脂の一種です。

UV硬化型粘着剤

UV硬化型粘着剤は熱をかけることができない、高精度な固定が求められる部位の接着に適しています。例えば、カメラのレンズやレンズパネルなど、強固かつ精細な接着が求められる工程において重宝されています。また、無溶剤である特性を持つことから、透明性に優れ外観の見た目を保ったまま溶接ができる点も長所の一つです。

UV硬化のおすすめ関連製品

プラスチックコーティング用UV硬化システム


長年に渡り培ったUV照射技術と豊富な実績を元に、様々な樹脂成型品へのUV照射システムのご提案です。特に車載用途では外装パーツ用として採用が進んでいる立体3D形状ワークに対しシュミレーション技術を駆使し、極力均一な照射を実現します。

FPD貼り合せ工程用UV硬化装置


FPD(フラットパネルディスプレイ)の主役である液晶ディスプレイは2枚のガラス基板を貼り合せて製造します。その際UV硬化型シール剤が使用され、本装置はこのシール剤硬化に最適な装置です。

屋外・外装用ハードコート剤


樹脂基材用に独自開発したUV硬化型のハードコート / 屋外使用を想定し、耐候性+防汚性に優れている / より耐候性に優れたタイプの改良開発も継続中

Seal-glo 防湿絶縁コーティング剤


絶縁性の被膜によって電子部品や回路を確実に保護し信頼性を高める目的で使用される製品です。
VOCフリー・即硬化で近年採用事例が激増しているUVタイプ、非危険物で局所排気や危険物倉庫不要の水系タイプ、富士化学産業創業のきっかけとなった価格インパクトのある溶剤タイプと豊富な選択肢をご提示できます。
ゴム、ウレタン、アクリル、ポリエステルなそ様々なメリットを熟知し、それぞれの特性を活かした製品開発により、幅広い用途・ニーズに対応いたします。

成形可能なハードコート剤 “Preveil EM(プリベール EM)”


成形によるフォーミング可能 / 樹脂基材用に独自開発したUV硬化型のアフターキュアハードコート / 高い透明性+耐擦傷性に優れている / 延伸率最大150%(2.5倍)

さいごに


UV硬化(紫外線硬化)の化学反応を活用した紫外線硬化性樹脂は、硬化速度が速く量産性に優れています。また、無溶剤のため環境汚染の観点からも貢献度が高い樹脂と言えます。 紫外線照射装置と硬化材料(モノマー・光重合開始剤・添加剤)の組み合わせによって、接着・印刷・塗装等の各用途に適した硬化性樹脂が生成されるため、その目的に沿って適切な生成環境を組み合わせる必要があります。

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