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食べられる再帰性反射材
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食べられる再帰性反射材

寒天や飴で作られた安心安全の新しい再帰性反射材

近年、液体を利用した光学デバイスが出現し、注目を集めています。液体は、可視光に対して透明なものが多く、適切に形状を制御することで光学デバイスを実現するのに優れた素材であることがわかってきました。多くの食品も液体であることから、食品も光学素子の素材として適している可能性が高いと考えました。そして研究を重ね「食べられる再帰性反射材」を開発しました。

これまでの光学素子が食べられるとしたら、日用品、エンターテイメント、医療等様々な分野で新しい価値を提供できます。

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食べられる再帰性反射材とは?

再帰性反射材とは、道路標識や自転車の反射板として身近に利用されている光学素子です。照明とカメラを適切に組み合わせて再帰性反射材を撮影することで、画像処理用のマーカー(目印)としてもよく利用されています。

再帰性反射材はガラスやプラスチックで作られることが一般的です。これを「食品」からのみ形成することができれば、料理と組み合わせて新たな演出を可能にします。また、人間の消化管の表面に設置することで高精度な検査や診断が可能になることが期待できます。

この着想をもとに、無害で安全に利用することができる「寒天」を素材とした食べられる再帰性反射材を開発しました。

再帰性反射の原理

再帰性反射には主に2つの実現方法があります。一つ目の方法は「ビーズ型」です。球状のものを並べると、背面で集光するように入ってきた光がそのまま返ります。二つ目の方法は立法形状の「コーナーキューブ型」です。一部の頂点を囲むような、3つの直行する平面からなるようにプリズムを作ります。そうすることで、この3カ所で反射すると必ず真逆の向きに光が戻って行きます。

「ビーズ型」は、屈折率が2程度ないとできないということが原理上分かっており、食材でこの制約を満たすの困難でした。そのため「コーナーキューブ型」で様々な材料を試しました。キューブの形が綺麗に出ていないと性能が出ませんが、「寒天」であれば綺麗にキューブの形状を作ることができ、食べられる再帰性反射材として開発に成功しました。

食品へのプロジェクションマッピング実験

「食べられる再帰性反射材」の応用例を示すために食品へのプロジェクションマッピング実験を行いました。「食べられる再帰性反射材」をロールケーキの脇に設置し、それをマーカーとしてケーキ上に文字の投影を行いました。ケーキの位置は再帰性反射材をマーカーとしてカメラで計測されており、その位置にあわせて文字の投影を行います。そのためケーキを移動させても投影は常にケーキの上に行われています。

また、パンケーキの上に「食べられる再帰性反射材」を置き、映像が投影しました。パンケーキの位置に応じてアニメーションが変化します。

寒天の課題を克服した材料

飴を材料とする再帰性反射材

寒天で作成した「食べられる再帰性反射材」には課題がありました。寒天はその多くの体積を水が占め,一度空気中に出してしまうと乾燥するにつれて形状が変化し機能を失ってしまいます。

その課題を克服するために、寒天同様に再帰性反射材の素材として要件を満たし、可食であり、その上「乾燥に強い」素材として「飴」に注目しました。飴は加熱しすぎるとキャラメル化してしまい、透明度を失ってしまいますが、還元イソマルツロースと水を原料とし、シリコンを型として用いることにより、飴を材料とする再帰性反射材を開発しました。

2層構造の飴製再帰性反射材

飴を材料とした再帰性反射材には、水分を含んだ食品に触れた際に再帰反射に必要なコーナーキューブの形状が溶解し、性能が著しく低下するという課題がありました。そのため形状を保護するような新たな構造が必要と考えました。飴製の再帰性反射材をサンドイッチ状にし、空気を中に閉じ込める「二重構造」にすることで解決しました。

団体情報

出展団体名

群馬大学 研究・産学連携推進機構

所在地

〒371-8510 群馬県 前橋市荒牧町 4-2 群馬大学 荒牧キャンパス

設立年月

2016年04月

従業員規模

501名以上

URL

https://research.opric.gunma-u.ac.jp

よくある質問

可能です。マイクロレンズアレイや光学レンズなどの形状も、食べられる素材で作ることが可能です。

動物用のモーションキャプチャーなどが挙げられます。

例えば、動物のモーションキャプチャーを撮影しようとした際に、動物がマーカーをかじってしまう場合があり、動物の健康を害する可能性が否定できずにおりました。

マーカーを食べられる物にすることで、動物でもより安全にモーションキャプチャーを撮影することができます。

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