寸法検査における「検査表作成」のよくある問題点
製品や金型の受け入れ検査では、図面に記載された寸法線情報(公差を含む)を基に手作業で検査用のチェックシートを作成するプロセスが必要です。
転記ミスが発生する
図面の情報を正確にチェックシートに移すことが求められますが、手作業による転記過程でのヒューマンエラーは避けられない問題です。
例えば、数字の読み間違い、公差の誤記入、または寸法線の間違った解釈などが挙げられます。これらの転記ミスは後の検査過程で大きな誤差につながり、品質保証の信頼性を損なう原因となります。
寸法の見落としがある
図面には多数の寸法線が記載されており、特に複雑な部品の場合、そのすべてをチェックシートに記入することは大変な労力を要します。作業者が一つ一つの寸法を確認し、それをチェックシートに記載する際には、疲労や集中力の低下が影響し、寸法線の見落としが発生することがあります。
見落とされた寸法が検査過程で評価されないことで、非適合品が出荷されるリスクが高まるとともに、最終的な製品の品質にも影響を与えかねません。
検査箇所が多いと検査表作成に数日間必要
特に細かな部品を扱う場合、検査が必要な箇所は数多く存在します。各検査箇所ごとに寸法線と公差をチェックシートに記載するため、全体の検査表を完成させるまでには相当な時間が必要となります。
マーブルの検査表システム
検査表システムは、図面から自動的に寸法情報を抽出し、一覧表にまとめるソフトウェアです。
図面に表示された寸法線を選択するだけで、検査に必要な寸法のリストを生成できるため、手動での転記エラーを防ぎ、検査表の作成にかかる時間を大幅に短縮できます。
検査表システムでの操作は簡単3ステップ
寸法抽出
計測・判定
表出力
対応する図面データ
DWG/DXFファイル | 設計で利用しているCADソフトで変換したDWG/DXFファイル形式に対応。 このファイル形式は、CADソフト側で作図した寸法情報を保持していますので、寸法や文字の欠落といったことがなく、検査表システムをご利用する上で最もおすすめのファイル形式になります。 |
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PDFファイル | DWG/DXFデータを扱えない場合はPDFファイル形式にも対応。 CADソフトから変換したPDFファイルには、フォント情報が含まれているため、寸法を抽出することができます。スキャンやフォント情報を埋め込まない設定で出力したPDFからは、寸法を抽出することはできませんのでご注意下さい。 |
画像ファイル ※bmp、jpg、jpeg、png、gif、tif、tiff | 画像ファイルを読込むことができます。画像ファイルの場合、寸法の自動抽出はできませんので、寸法を入力する必要があります。 一度入力してデータ化してしまえば、数値修正やバルーンの再配置、計測順番の入れ替え、といった編集作業は便利になります。紙からデータ化するためにご利用下さい。 |
検査表システムの主な機能
寸法情報の抽出
図面に描かれた寸法情報を選択することで、自動的に数値、公差、記号、数量、注釈などのデータを認識し、検査表の一覧に整理することが可能です。形状別に、例えば正面や平面の図面で、寸法線を分類しながら抽出するため、より明確な寸法一覧が作成できます。
また、寸法属性を持たない数値についても、その見た目に基づいて「疑似寸法」として認識し、自動的に抽出する機能があります。
JISに基づく普通交差の適用
寸法値に公差の記載がなければ、JIS標準に沿った一般的な公差を自動的に適用することが可能です。
また、規格テーブルは編集可能で、社内の基準に応じたカスタムテーブルを新しく作成することもできます。その際「%」による割合での設定も可能です。
OK・NGの自動判定
入力した計測値と図面内の交差許容値から、OK/NG判定を自動的に表示します。NG箇所は自動的に色を変えることもでき判定がわかりやすくなります。
検査表に出力
検査成績表を作成する際には、Excel、Word、またはCSVファイル形式での出力が可能です。寸法リストや測定結果だけでなく、抽出されたコメントや図面の画像も一括で自動的に出力することができます。
事前に自社用のテンプレートを設定しておけば、指定されたセル位置への出力が可能です。
設定のバックアップ・復元
設定のバックアップと復元機能により、パソコンの入れ替え時や複数メンバーで作業する場合でも同じ環境で作業できます。
一度設定した内容を引き継ぐことができるので、同じ設定をやり直す必要はありません。
データ改ざん防止策(アクセス権限)
データ改ざん防止のため、「管理者」は担当者毎に使用できる機能を制限することができます。
例えば、実際に検査をする「測定者」は、手入力で結果を修正できないように検査機器からのみ結果入力できるような設定ができます。一方で、検査表を作成し確認する「検査指示者」は、全ての機能を利用できるように設定できます。
株式会社マーブル プロダクト事業部(旧:アンドール株式会社)
CAD/CAM技術をコアに、ITシステムのライフサイクル全般のソリューションを提供
マーブルは、創業以来約半世紀にわたって培ってきたCAD/CAM技術をコアに、機械設計、電気電子設計、組込ソフト、及び、業務ソフト開発からシステムの運用・保守に至るまで、ITシステムのライフサイクル全般で、お客様の競争力強化に結び付くソリューションを提供してまいりました。
来るべきIoT時代に向けて、環境変化を先取りする先進技術を育成するとともに、今まで培った経験・実績を活かし、「作る技術」「使う技術」「活かす技術」を融合させた『モノづくり』を支えるIT企業を目指します。
出展団体名 | 株式会社マーブル プロダクト事業部(旧:アンドール株式会社) |
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所在地 | 〒154-0001東京都世田谷区池尻3丁目1番3号MUTOH池尻ビル |
設立年月 | 1974年09月 |
従業員規模 | 501名以上 |
URL | https://www.andor.co.jp/index.html |