ダイクレア | 透明でフレキシブルな導電フィルムの特注製造
PEDOT/PSSを塗布した導電フィルム。抵抗率や耐溶剤性等カスタマイズ可能
ダイクレア(DAICREA)は、導電材料PEDOT/PSSを主原料とした独自の塗料を、プラスチックなどの基材に塗工して、導電・帯電防止性能を付与したフィルム・シートの総称です。薄膜ながら高い導電性と透明性を両立し、柔軟性にも優れるため、折り曲げや延伸加工にも対応可能です。
大日本パックェージ株式会社は、長年培ったグラビア印刷の塗工技術と、顧客の要望に応じて素材自体を配合する材料開発技術を掛け合わせ、お客様の課題解決に貢献します。
透明導電性フィルム「ダイクレア」資料
透明でフレキシブルな導電フィルムの特注製造
ダイクレアとはPEDOT/PSS(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸の複合体)を主成分とする塗工液を材料・配合技術+塗工技術で主としてプラスチック基材に塗工した透明導電材料です。
帯電防止フィルム「ダイクレア AN」資料
日本製 高品質の静電気除去フィルム
環境による影響が少なく、経時変化の少ない安定した導電性フィルムです。ブリードアウトやコンタミネーションが無く電子部材の静電気除去にも使用していただけます。
帯電防止 粘着テープ「ダイクレア TP」資料
導電性ポリマーコートで帯電防止機能を付与。粘着層形成済み
静電気を瞬時に除去できる高性能テープです。貼るだけで、静電気トラブルを解消できます。粘着剤つきで、誰でも簡単に施工ができます。
目次
ダイクレアが選ばれる理由
導電性・透明性に優れたフィルム
ダイクレアは、基材の特性を損なわない高い透明性を維持しながら、導電性能を付与することが可能です。薄膜でも高い導電性を発揮し、導電グレードでは全光線透過率80%以上、ヘイズ値1以下という優れた光学特性を実現します。均一で安定した透明導電膜を提供できる点も特長です。
折り曲げ・延伸加工に対応
ダイクレアに使われている導電材料「PEDOT/PSS」は、薄い膜でも電気をよく通し、さらに伸ばしたり曲げたりしやすい特長があります。従来の代表的な透明導電膜であるITO(酸化インジウムスズ)は、曲げると割れやすいという弱点がありましたが、ダイクレアは伸ばしたり曲げたりしても割れにくいため、折り曲げ・延伸加工にも対応できます。
表面抵抗率を調整可能
導電材料の塗工量を精密にコントロールすることで、お客様が希望される表面抵抗率に合わせた製品提供が可能です。導電グレード(75Ω/□〜)から帯電防止グレード(〜10⁸Ω/□)まで、幅広い領域の抵抗値に対応できる点が大きな特長です。
用途・要望に応じた物性を実現
お客様の用途や要望に応じて、さまざまな物性を付加するカスタマイズが可能です。PET、PI、PS、不織布、紙など、多様な基材での提供が可能です。耐水性や耐溶剤性といった機能を付加することもできます。
カスタマイズ内容 | 耐水、耐溶剤、耐摩、密着性、経時変化、対紫外線、硬度など |
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導電のしくみ
ダイクレアは、導電材料PEDOT/PSSを主原料とした独自の塗料を、プラスチックなどの基材に塗工することで、導電・帯電防止性能を付与しています。
PEDOT/PSSは、PEDOT(ポリチオフェン)にPSSをドーパントとして複合化させることで、電子が移動しやすい10nm〜50nmのゲル粒子を生成します。このゲル粒子間を電子がスムーズに移動できるため、塗膜全体で電気が流れるという仕組みです。
PEDOT/PSSと他導電性材料の比較
透明導電性材料にはITOやカーボンナノチューブ(CNT)、銀ナノワイヤなど様々な種類が存在します。中でも広く使われるITOは、導電性・透明性に優れる一方、柔軟性に乏しく、曲げると割れてしまう欠点がありました。PEDOT/PSSを原料とするダイクレアは、高い柔軟性と屈曲耐性を持つ点で優位性があります。
表面抵抗率と対応範囲
ダイクレアは、導電グレード(75Ω/□〜)から帯電防止グレード(〜10⁸Ω/□)まで、幅広い領域の抵抗値に対応します。
グレードごとのラインアップ
導電グレード | 帯電防止グレード | |
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表面抵抗率(Ω/□) | 75Ω/□以上〜 10³Ω/□以下 ※ |
10⁴Ω/□〜 10⁸Ω/□ ※ |
基材の種類 |
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特長 |
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※上記範囲の中でご要望の表面抵抗率に合わせた生産が可能
実用例
導電グレード | ![]() |
液晶ディスプレイの電極材 |
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EMC対応 | |
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フイルムヒーター | |
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ETC 電波吸収体 | |
帯電防止グレード | ![]() |
半導体スペーサー |
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液晶保護シート | |
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間仕切りシート | |
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カバーテープ | |
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三方シール袋 |
仕様
ダイクレアは、用途や性能要件に応じて設計・製造するオーダーメイド対応の機能性フィルムです。表面抵抗率の調整に加え、粘着性を付加してテープ状に加工するなど、使用目的に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。ここでは、実際のお客様からのご要望をもとに開発された代表的な製品例をご紹介します。
導電性フィルム(ダイクレア DC)
- 全光線透過率80%以上(DC-150以上/光学PET)
- 面内偏差の少ない均一で安定な透明導電膜、ヘイズ値1以下
- 耐熱性・耐湿性等の環境特性に優れ、高い安定性を保つ
- 耐水性・耐溶剤性を付加可能
帯電防止フィルム(ダイクレア AN)
- 半導体・電子部品等の静電気障害防止に貢献
- 湿度変化による影響が少なく、安定した性能を維持
- 基材は、PET黒/透明/半透明の3種類から選択可能
- 帯電面は、片面導電・両面導電を選択可能
- 2・3・4インチ、その他サイズについては応相談
帯電防止 粘着テープ(ダイクレア AN-TP)
- 帯電防止機能を持つ粘着テープ
- 高い透明性で、貼り付け後も意匠性を損なわない
- エア抜き加工に対応 ※TP-02のみ
▶︎帯電防止 粘着テープ「ダイクレア TP」資料ダウンロード
成形用シート(ダイクレア AN-AT)
- 成形加工に特化した帯電防止グレードのシート
- 部品トレイ等の基材として使用可能
- 延伸追従性に優れ、真空成形加工においても導電性能を発揮
- 成形後も透明性を発揮
大日本パックェージの強み
印刷を核とした塗工技術
大日本パックェージ株式会社は、食品パッケージをはじめとする包装資材へのグラビア印刷を主力事業としています。グラビア印刷とは、凹版(おうはん)印刷方式の一つで、印刷版のくぼみにインキを溜めて転写する印刷方法です。色彩表現や微細な再現性が求められる印刷分野で培ってきた高精度な塗工技術が、ダイクレアの安定した品質と性能を支える基盤となっています。
塗料開発から塗工まで自社で一貫対応
当社の最大の強みは、導電材料PEDOT/PSSをベースにした塗料の配合・開発から、基材への精密な塗工までを、すべて社内で一貫して対応できる点にあります。一般的には、材料の開発と塗工工程が別々の企業によって行われることが多く、調整や開発に時間がかかるケースも少なくありません。一方当社では、材料と塗工の両面から柔軟かつ迅速に最適化を図ることで、お客様のご要望に応じた細やかなチューニングが可能です。
スピーディーかつ柔軟なカスタマイズ対応
材料開発と塗工を一貫して手掛ける体制により、お客様一人ひとりの複雑な要望に対し、スピーディーかつ高い実現率で応えることができます。特に研究機関からの引き合いが多く、「この材料に、こんな機能が欲しい」といった具体的なニーズに対し、共同で課題解決にあたる開発案件を中心としています。
大日本パックェージ株式会社について
大日本パックェージはグラビア印刷の専門会社です。輪転グラビアで紙・フィルムを主に環境対応に適した印刷に対応しています。
大日本パックェージ(株)グループでは常にアイデアを出し合い、国際社会で戦える、印刷の枠を超えた付加価値のある製品提案を行っております。グループのシナジー効果を最大限に生かし、お客様のニーズにお応えしております。
会社概要
所在地 | 〒343-0002 埼玉県越谷市平方1004番11 |
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設立年月 | 1964年2月 |
URL | https://www.daipake.co.jp/ |
透明導電性フィルム「ダイクレア」資料
透明でフレキシブルな導電フィルムの特注製造
ダイクレアとはPEDOT/PSS(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸の複合体)を主成分とする塗工液を材料・配合技術+塗工技術で主としてプラスチック基材に塗工した透明導電材料です。
帯電防止フィルム「ダイクレア AN」資料
日本製 高品質の静電気除去フィルム
環境による影響が少なく、経時変化の少ない安定した導電性フィルムです。ブリードアウトやコンタミネーションが無く電子部材の静電気除去にも使用していただけます。
帯電防止 粘着テープ「ダイクレア TP」資料
導電性ポリマーコートで帯電防止機能を付与。粘着層形成済み
静電気を瞬時に除去できる高性能テープです。貼るだけで、静電気トラブルを解消できます。粘着剤つきで、誰でも簡単に施工ができます。