世界標準のPCB設計プラットフォーム OrCAD
設計プロセスの大幅な効率化を実現
電子機器の心臓部となるプリント基板(PCB)設計において、効率と精度は企業の競争力を左右します。
OrCADは、回路図設計からシミュレーション、PCBレイアウトまで一貫してサポートする、世界で85ヶ国以上、国内約4,000社以上の導入実績を持つ業界標準ツールです。
イノテックは、OrCAD製品の日本総代理店として、長年の販売実績と手厚いサポート体制により、設計現場を強力にバックアップします。
目次
OrCADが選ばれる理由
OrCADは、電子設計業務における経験と技術の蓄積をもとに、実務に求められる機能を提供し続けてきました。安定した性能と継続的な機能拡張が、設計環境として多くの現場に採用される理由の一つとなっています。
圧倒的な導入実績とグローバルスタンダード
OrCADは、世界85ヶ国以上で導入され、国内で約4,000社以上、2万ライセンス以上の導入実績を誇ります。
特にOrCAD X Captureは、日本初のパソコンCADとして、回路設計CADの分野で圧倒的シェアを獲得しています。長年の信頼と実績が、OrCADが選ばれ続ける大きな理由です。
業界標準のシミュレーション環境、PSpiceを搭載
OrCADは、回路シミュレーションの業界標準とされるPSpice A/Dを搭載しています。Captureとのシームレスな解析に加え、約3万点もの豊富なデバイスモデルが標準で提供され、モデルの入手性が高い点が特長です。
MATLAB®/Simulink®との連携解析も可能で、高度な回路検証を実現します。
ハイエンドCAD、Allegro®の機能と操作性を継承
OrCAD PCB Designerは、Cadence社のハイエンドPCB設計ソリューション、Allegroとデータベースが統合されているため、Allegroと同じ操作性と編集機能を実現し、完全なデータ互換性を持ちます。
高度なPCB設計に必要な多くの機能がOrCADに継承され、幅広いレベルの設計に対応可能です。
多様なニーズに応える新プラットフォーム、OrCAD X
PCB設計ソリューションの新プラットフォームとして、OrCAD X がリリースされました。OrCAD X はパフォーマンス、自動化、データ管理、クラウド対応のコラボレーションの大幅な改善により、個人の設計者から大規模なビジネスニーズまで対応しています。
OrCAD X は、従来の OrCADの全ての機能が包含され、プラスαの機能を拡張した製品であり、下位バージョンとの互換性もあります。
- 直感的かつ効率的に使用できる設計
- 試作段階から製品化までの設計を可能とする包括的なPCBソリューション
- 幅広い顧客層に対応
- クラウド機能やアートワーク設計でAIの利用が可能に
OrCAD X 新機能
Component Explorer プロバイダーライブラリ検索 |
Component Explorer では、SnapMagic(SnapEDA)、SamacSysおよびUltra Librarian® との統合により、部品情報とともに回路図シンボル、PCBフットプリント、3D STEP モデルが入手可能です。インストール済みのPSpice解析モデルも、ここから選択することができます。 これらは、数百万の無料の部品データが提供されているため、新しい部品の検索、作成、使用を簡素化し、設計をより加速させることができます。 |
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Cloud CIS クラウド部品データベース管理 |
クラウドを利用した部品管理システムにより、部品ライブラリの管理が可能です。ライブラリデータはバージョン管理され、変更履歴とトレーサビリティが提供されます。 すなわち、Component Explorerによって新しい部品を容易に入手して、その部品を Cloud CIS で社内のメンバーと共有した部品データベースに登録することで、一元管理された共有プラットフォームを提供します。 |
Live BOM 全体の健全性分析 |
OrCAD X の Live BOM機能は、Sourcengine™ を活用した部品のEOL情報、市場の在庫状況、価格履歴と傾向、推奨の代替部品の提案など、サプライチェーンのデータ分析結果を提供します。
ユーザーは約4,000社を超えるサプライヤー、販売代理店、メーカーの10億を超えるコンポーネントにアクセスできます。 BOM出力時にLive BOMを利用することで、リアルアイムのサプライチェーンデータにアクセスすることができるため、基板製造前に最適な部品の選択が可能となります。 |
クラウド共有ワーク スペース |
クラウドのワークスペースを使って、進行中のライブラリと設計データは、チェックイン・チェックアウトおよびロールバック機能をサポートするバージョン管理が可能です。 すべてのデータに改定情報の履歴を管理しているため、変更を簡単に追跡できます。ワークスペースには、My WorkspaceとPublic Workspace(共有ワークスペース)があり、データを整理して共有することができます。 共有ワークスペースのデータは役割権限でのアクセス制御でき、編集中のファイルは同時編集を防ぐために自動的にロックされ、同時編集を回避するのに役立ちます。 |
新たなPCB設計ソフトウエア 「OrCAD X Presto」 のリリース |
PCB設計ツールには、従来のPCB Editorに加え、新しいPCBアプリケーションとして「OrCAD X Presto」がリリースされました。OrCAD X Prestoは、操作マニュアルいらずのユーザーフレンドリーな操作性を目指し、ほとんどトレーニングなしで、1週間程度で習得できるため、短納期のPCB設計に重点を置く回路設計者、またこれからPCB設計に取り組む方に最適です。 新しいレイアウト環境は、簡略化されたメニュー、ツールバー、コマンドなどで構成されており、ユーザーインターフェースとマウスクリックの数を減らすことで、配線編集、形状編集およびナビゲーションなどのタスクの簡素化を実現しています。 また、高速設計に簡単に取り組むため、コメントなどのいくつかの組み込み機能により、設計者は PCBデータにマークアップすることができ、設計のレビューに係る時間を短縮できます。 最終的には、製造手配まで一貫して行えるよう、LiveDocによる製造指示書の作成もOrCAD X Presto単体で実現できます。 |
Rigid-Flex リジットフレキ設計 |
OrCAD X Presto / PCB Editorのレイヤースタックマネージャーは複数のスタックアップゾーンをサポートしており、任意でマルチスタックアップを指定することができます。 スタックアップには、マスク、表面仕上げ、および補強材などの素材が含まれており、適切な製造を保証します。 各物理ゾーンは、曲げ線、角度、曲げ順序を設定することで、インタラクティブな3D表現が可能です。 |
同時並行設計 | OrCAD XでのPCBの共同設計は、PCBデザインを分割して設計する方法とは異なり、2人の設計者が同時に同じPCBデータに対して作業することができます。キャンパス上で行われた変更はクラウドサーバーに反映され、他の設計者に即座に表示されます。 同時設計タスクのサポートには、3Dビジュアライゼーション、形状編集、電力供給のための形状設計、フットプリント配置、編集コマンド、インピーダンスとカップリングの解析、コンポーネントラベル、組立手順、レポート生成、フル/ウインドウDRCの更新などが含まれます。 また、ネットリストの更新、MCADの変更、制約の変更など、PCBの実装プロセスを頻繁に中断する可能性があるグローバルタスクもサポートしています。 クラウドベースであるため、特別なハードウェアやサーバーは必要ありませんので、ハードウェアのリソースの削減にも繋がります。 |
MCAD Collaboration メカCAD連携 |
OrCAD X Presto / PCB Editorのレイヤースタックマネージャーは複数のスタックアップゾーンをサポートしており、任意でマルチスタックアップを指定することができます。 スタックアップには、マスク、表面仕上げ、および補強材などの素材が含まれており、適切な製造を保証します。 各物理ゾーンは、曲げ線、角度、曲げ順序を設定することで、インタラクティブな3D表現が可能です。 |
イノテックによるOrCAD活用の強み
イノテックは、製品の提供にとどまらず、設計プロセス全体を支援する体制と各種サービスを整備しています。これらは、長年にわたるケイデンス製品の取り扱い経験と、顧客との継続的な関係性に基づいて構築されています。
充実した国内サポート体制
イノテックは、OrCAD製品の日本総代理店として、長年にわたり国内のお客様をサポートしています。
24時間閲覧可能な専用サポートサイト、詳細な日本語マニュアル・チュートリアル、迅速な技術サポートなど、海外製CADの導入における不安を解消し、安心して利用できる環境を提供します。
半導体分野で約40年の実績と知見
イノテックは1987年設立の半導体系専門商社で、現在はメーカー・商社として事業を展開しています。
設立当初からCadence社の代理店を務め、約40年にわたる半導体・電子設計分野での豊富な実績と知見を培ってきました。その確かな信頼性は、あらゆる設計現場を強力に支えます。
グループ企業との連携によるトータルサポート
高精度なシミュレーションモデル開発に特化したモーデック社をはじめ、LSI設計や組み込みソフトウェア検証、画像処理システム開発などを行う複数のグループ企業を擁しています。これにより、OrCAD製品単体では解決できないニーズに対しても、グループ全体で連携し、包括的なソリューションを提供することが可能です。
設計から検証、製造まで、一貫した支援体制がイノテックの強みです。
製品ラインナップ
OrCADは、お客様の設計ニーズに合わせて選べる多様なパッケージとオプションを提供しています。回路図入力から高度なシミュレーション、そしてプリント基板設計まで、幅広い設計フェーズをカバーします。
基幹パッケージ(回路図/PCB/シミュレーション)
回路図設計を行う、OrCAD X Capture、回路シミュレーションのOrCAD PSpice Designerおよびその上位版のOrCAD PSpice Designer Plus、そしてプリント基板設計を担うOrCAD X StandardおよびOrCAD X Professionalといった主要な基幹パッケージを擁し、電子設計プロセス全体を統合的にカバーするソリューションを提供しています。
OrCAD X Capture | Cloud Service 回路図入力 部品データベース連携 (オプション) |
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OrCAD X Standard | Cloud Service 回路図入力 部品データベース連携 PSpice Basic PCB設計 |
OrCAD X Professional |
Cloud Service |
OrCAD PSpice Designer |
優れたモデルの入手性 |
OrCAD PSpice Designer Plus |
回路図入力+部品管理 |
解析・生産性向上ツール(オプション)
OrCADは、電子設計における精度と効率の向上を目的として、さまざまな補助ツールを備えています。
設計検証では、Sigrity ERCでは信号品質の確認を支援します。部品管理では、OrCAD CIPによる部品情報の集中管理と外部ポータルとの連携、Library Builderによるライブラリ自動生成に対応しています。
設計データの運用にはEDMが利用され、バージョン管理やチームによる設計作業を円滑に行うことができます。また、OrCAD PCB Productivity Toolboxは、設計業務の作業効率を高めるための補助機能を提供します。
OrCAD PCB Productivity Toolbox |
PCB Designer にシームレスに統合 PCB 設計の便利機能オプション Barcode Generator(バーコードプリント) Polar Grid(極線グリッド) Label Tuning (ラベル調整) |
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OrCAD Sigrity ERC | SI問題を基板設計段階で対処 PCB設計者による簡易チェックが可能 ERC:インピーダンス/カップリングチェック SRC:波形チェック |
ライブラリ・データ管理・協調設計
OrCAD Xの設計環境では、外部プロバイダーからのライブラリダウンロード(SamacSys、Ultra Librarianなど)、Library Builderによる自動部品生成、OrCAD CISおよびCIPによる内部および外部部品情報の一元管理が可能です。
さらに、OrCAD EDMやOrCAD Xのクラウド機能により、設計データのバージョン管理、編集ロック、複数設計者による同時作業といった協調設計を支援し、電子設計における情報管理と作業効率の向上を実現します。
OrCAD CIP | 電子部品ポータルサイトの部品データ検索とダウンロード データの登録 データ変更履歴の管理や役割管理 |
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OrCAD EDM | デザインファイルのリビジョン管理 設計データのチェックアウト・ロック OrCAD Capture の協調設計 |
OrCAD Library Builder | 回路図シンボルを自動生成 ピンテーブル/BGA マップ/ピンダイアグラムのデータ形式に対応 フットプリント 3D STEP モデルを生成 シンボルとフットプリントのチェック |
OrCAD Capture CIS Option | 部品選定の効率化 簡単な部品表作成 部品情報の一元管理 仕向け管理 |
OrCADの主要機能
OrCADは、設計の効率化と解析の高度化を実現するための多様な機能を備えています。直感的な操作性と強力な解析能力が、設計者の生産性を最大限に引き出します。
直感的な回路図入力とライブラリ連携
OrCAD X Captureは、電子回路作成・文書化における業界標準ツールです。直感的なインターフェースで迅速な設計環境を提供し、複雑な階層設計にも対応します。
SamacSysなどの外部プロバイダとの連携により、数百万点もの回路図シンボルやフットプリント、3Dモデルを容易に入手し、設計プロセスを加速します。
高度な回路シミュレーションと検証
PSpice Designerは、アナログ/ミックスシグナル回路のシミュレーションと検証を行う業界標準エンジンです。
DC/AC/過渡解析に加え、PSpice Designer Plusでは、回路性能を詳細に把握する高度な解析が可能です。MATLAB/Simulinkとの連携でシステムレベルのシミュレーションも実現します。
高品質なプリント基板設計と連携機能
OrCAD X Standard/Professionalは、コンセプト作成から製造まで対応するPCB設計ツールです。Allegroとの完全互換により、高度な機能と操作性を継承します。
DFM検証、リアルタイムでの制約条件管理、3D表示と機械系CAD連携など、高多層・高密度・高速基板設計に必要な機能を網羅しています。
- Allegro PCB データと完全互換
- DMF 製造性/実機性検証
- コンストレイント管理
- ベーシックな回路シミュレータを標準搭載
- 3D 表示機能/機械系 CAD - 電気系 CAD 連携
- 日本語メニュー対応
チーム設計を加速する部品管理・共有化ツール
OrCAD Capture CIS Optionは企業内部品データベースや部品情報への簡単なアクセスを提供します。
部品検索に要する時間の短縮、既存部品の再利用、部品情報入力の手間を解消、部品のデータの同期性を維持することで、部品の選択/検証プロセスを大きく改善し、生産性を向上します。
- クエリ検索により部品を簡単に検索、配置
- 必要な情報をまとめて簡単に作成可能
- 最新の部品情報を利用して設計可能
- 部品を共有化して個人管理の手間やミスを削減
- 仕向け毎に部品表、回路図を管理
イノテックについて
事業内容
イノテックは、設計・開発から量産に至るまでの製造プロセス全体を支援する、ハードウェア・ソフトウェア・コンサルティングのトータルソリューションを提供しています。
テストシステムやEDAツールをはじめとする自社製品の強化と、多様な産業分野への展開を通じて、複雑化するエレクトロニクス分野の課題解決に取り組んでいます。
沿革
イノテックは1987年に設立され、米国Cadence社製EDAツールの販売をはじめとする電子設計関連事業を展開しながら、LSI設計や検証サービス、組込みソフトウェア開発、信頼性評価装置の分野へと事業を拡大してきました。
2000年代以降は複数の専門子会社を設立・統合し、2016年にはOrCAD製品の国内総代理店として販売・サポートを開始するなど、設計から評価までを支援する総合的なエンジニアリングソリューション企業として発展を続けています。
会社情報
商号 | イノテック株式会社 |
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所在地 | 神奈川県横浜市港北区新横浜3-17-6 |
設立 | 1987年1月5日 |
URL | https://www.innotech.co.jp/ |