常陽工学の真空貼り合せ装置 | 量産から試作まで対応
様々な形状に対して、気泡のない貼り合せ・ラミネートが可能
常陽工学の真空貼り合せ装置は、ディスプレイや太陽電池、各種電子デバイスの製造工程で必要となる、部材の貼り合せや積層、封止を行うための装置です。ガラス同士、ガラスとフィルム、フィルム同士など、基板種を問わずさまざまな材料の貼り合せが可能です。
真空環境下で処理を行うことで、製品の品質を低下させる気泡の混入を根本的に防ぎます。さらに、独自の「エアーバッグ方式」をはじめとする多様な貼り合せ機構により、平面だけでなく、曲面や凹凸のある複雑な形状にも対応可能です。
エアーバッグ式真空ラミネーター
小型軽量で生産機並みの貼り合せ品質
粘着メッシュ機構により真空中でフィルム基板を上チャンバーに保持し(特許登録済)、下ステージの フィルムやガラス基板に気泡レスで貼り合せます。曲面への貼付けも可能です。
卓上真空貼合装置 リーフレット
各種ガラス基板、フィルムの真空貼合の試作や実験に最適
微粘着パッドにより真空中でガラス基板を保持し、下基板に気泡レスで貼り付けます。貼り付け動作は精密Z ステージを電動または手動操作。上ステージは石英ステージを採用。貼合状態の観察と真空中でのUV 照射が可能です。上下ステージをMax120℃のヒーター内蔵タイプに変更も可能です。
目次
常陽工学が選ばれる理由
高いカスタム性で自動化のニーズに対応
常陽工学は、お客様の生産ラインや製造プロセスに合わせたオーダーメイド・カスタムメイドの装置製作を得意としています。基板の搬入出を行うローダー・アンローダー、保護フィルムの自動剥離装置、高精度な位置決めを行うアライメント機構、各種搬送ロボットやコンベアなど、豊富なオプションを組み合わせることで、貼り合せ工程の自動化を実現します。
導入しやすいカタログ品もご用意
これまで培ってきた技術を凝縮し、研究開発や試作、少量生産といった用途に最適な、導入しやすいカタログ製品もラインアップしています。省スペース設計ながら、量産機に匹敵する高品質な貼り合せが可能な「卓上真空貼合装置」や、多様な素材・形状に対応するスタンドアロン型の「エアーバッグ式真空ラミネーター」をご用意。お客様の用途や予算に応じて、最適なモデルを選択いただけます。
幅広い形状への貼り合せに対応
選べる貼り合せ機構
常陽工学では、貼り合せる対象物の材質や形状、求められる精度に応じて、最適な貼り合せ方式を提案します。ここでは、3つの代表的な貼り合せ機構をご紹介します。
フレキシブル基板の貼り合せ (線接触貼り合せ) |
フィルムのような柔軟な素材を、端から線状に接触させて貼り合せる方式です。真空下で貼り合せることで、気泡の混入を防ぎます。 |
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曲面・凹凸のある 面への貼り合せ (3D/2.5D貼り合せ) |
後述する「エアーバッグ方式」を用いることで、曲面・凹凸のある面に追従した貼り合せが可能です。 |
フラット形状の貼り合せ (平面貼り合せ) |
「平面ステージ方式」により、ガラスやウェハーのような硬い基板同士を、高い平面精度と±3μmという高精度なアライメント(位置合わせ)で貼り合せます。 |
独自技術「エアーバッグ方式」の優位性
「エアーバッグ方式」は、ゴム製の柔軟な膜(エアーバッグ)を膨らませる圧力で対象を加圧する、常陽工学独自の貼り合せ技術です。エアーバッグが対象物の形状に合わせて変形するため、パネル全体に均一な圧力をかけることができ、圧力ムラのない美しい仕上がりを実現します。曲面や、微細な凹凸のある面にもエアーバッグが追従するため、気泡を残さず貼り付けることが可能です。フィルム基板を真空中で保持する機構は特許も取得しています。
製品ラインアップ
エアーバッグ式真空ラミネーター
機能性フィルムの開発やレンズの接合、薄膜太陽電池の封止、プリプレグの加熱積層など、様々な素材の平面・曲面貼り合せに最適な装置です。フィルムを真空中に保持する特許技術により、気泡レスでの貼り合せを実現します。対応基板サイズが異なる2つのタイプをご用意しており、オプションでヒーターの追加も可能です。
卓上真空貼合装置
研究開発や実験・試作用途に最適な、小型・軽量の真空貼り合せ装置です。フットプリント270mm×440mmという省スペース設計ながら、到達真空度10Pa以下、最大300kgfの高加圧(高加圧タイプ)に対応し、生産機に匹敵する高品質な貼り合せを実現します。上ステージには石英を採用しているため、貼り合せ状態の目視観察や、真空中でのUV照射も可能です。ペロブスカイト太陽電池の発明者である桐蔭横浜大学の宮坂教授の研究室にも採用されています。
カスタマイズ事例
グローブボックス内 真空貼り合せ装置 (有機EL封止用途) |
酸素や水分を嫌う有機ELの封止工程のために、グローブボックス内にディスペンサーや貼り合せ装置、UV照射ユニットなどを統合した全自動ラインです。 |
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大型フィルム 真空貼り合せ装置 (エアーバッグ式) |
1200×700mmの大型基板に対応したフィルム貼り合せ装置です。保護フィルム(セパレーター)の自動剥離機構も搭載し、高精度なアライメントで貼り合せます。 |
貼合・真空加熱封止装置 (新型リチウムイオン電池用途) |
新型リチウムイオン電池の電極シートなどを、加熱しながら貼り合せ・封止する装置です。 |
真空高速搬送コンベアー |
真空環境内で最大100m/minの高速・安定搬送を実現し、大量生産に貢献します。 |
貼り合せ事例
車載関連 | 曲面デザインのダッシュボード(インパネ)とディスプレイの貼り合せ、車窓ガラスへの5Gアンテナシートの貼り付けなど、自動車のデジタル化・高機能化に貢献します。 |
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太陽電池パネル | 軽量で柔軟なフィルム型であるペロブスカイト太陽電池の薄膜貼り合せや封止工程で多くの実績があります。 |
新型バッテリー | リチウムイオン電池の集電体や電極層といった、シート状の部材を積層・貼り合せる用途で利用されています。 |
ウェアラブルデバイス | スマートグラスやスマートウォッチなどに使われる、湾曲したレンズへのフィルムやディスプレイの貼り付けに対応します。 |
医療機器 | レントゲン撮影に用いられるデジタルX線検出器(FPD)の貼り合せなど、気泡やムラが許されない高精度な貼り合せが求められる分野で活用されています。 |
試作サービスについて
「まずは少数の試作品で評価したい」「いきなり装置を導入するのは難しい」といったお客様向けに、有償での試作サービスも提供しています。お客様からお預かりした材料を、当社のデモ機を使って貼り合せ、試作品としてお戻しするサービスです。お気軽にお試しいただける価格帯で実施しておりますので、ぜひご活用ください。
デモ機のご紹介
多様なテストに対応できるよう、横浜本社に複数のデモ機をご用意しています。
卓上真空貼合装置(平面ステージ方式)
研究開発に最適な卓上型の平面貼り合せ装置です。最大120mm角またはφ4インチの基板に対応し、加熱しながらの貼り合せも可能です。
卓上真空貼合装置(エアーバッグ方式)
曲面や凹凸のある形状への貼り合せを得意とする、卓上型のエアーバッグ式ラミネーターです。最大200mm角またはφ8インチの基板に対応します。
本格的な2ヘッド300×400mmステージ
最大300×400mmの基板に対応する、本格的な貼り合せ装置です。ヘッドを選択することで、曲面・凹凸のある面への貼り合せが可能な「エアーバッグ方式」と、高精度なアライメントが特長の「平面ステージ方式」、両方の貼り合せを1台で試すことができます。
常陽工学株式会社について
常陽工学株式会社は、1971年創業の機械装置メーカーです。液晶パネル、有機EL、太陽電池などの関連製造装置の設計・製作・販売を手がけており、現在は「貼り合せ装置」と「ラビング装置」を主力製品としています。
装置単体での提供だけでなく、前後の工程や搬送を含む「製造装置ライン」としての構築にも対応しており、多くの実績がございます。まずはお気軽にご相談ください。
事業所
本社 | ![]() |
神奈川県横浜市青葉区荏田西1-5-12 |
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大阪事業所 | ![]() |
大阪府門真市四宮2-2-1 |
京都横大路工場 | ![]() |
京都市伏見区横大路一本木18-3 |
海外代理店
欧州 | Crystec Technology Trading GmbH https://www.crystec.com/ |
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台湾 | 昱凱科技股份有限公司 U.K. Technology Corp. http://www.uk-tech.net/jp/ |
中国 | |
韓国 | C&B COMPANY |
会社概要
所在地 | 〒225-0014 神奈川県横浜市青葉区荏田西1-5-12 |
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設立年月 | 1974年2月 |
URL | https://www.joyo-eng.co.jp |
エアーバッグ式真空ラミネーター
小型軽量で生産機並みの貼り合せ品質
粘着メッシュ機構により真空中でフィルム基板を上チャンバーに保持し(特許登録済)、下ステージの フィルムやガラス基板に気泡レスで貼り合せます。曲面への貼付けも可能です。
卓上真空貼合装置 リーフレット
各種ガラス基板、フィルムの真空貼合の試作や実験に最適
微粘着パッドにより真空中でガラス基板を保持し、下基板に気泡レスで貼り付けます。貼り付け動作は精密Z ステージを電動または手動操作。上ステージは石英ステージを採用。貼合状態の観察と真空中でのUV 照射が可能です。上下ステージをMax120℃のヒーター内蔵タイプに変更も可能です。