人工海水製氷装置 “sea snow”
より遠く、よりそのままに。
sea snowは、海水または塩水を使用して出来た雪状の氷です。
従来使用されているクラッシュアイスとは異なりマイナス温度(-1℃前後)を長期間保ちます。 雪状なので魚体の痛みを防ぐとともに、魚体に近い塩分濃度(1% 前後)なので浸透圧による鮮 度劣化を防ぎます。今まで鮮度劣化によって付加価値を失っていた魚を、海外を含めより遠いマーケットへ鮮度を維持したまま輸送することを可能にしました。
目次
01
人工海水製氷装置 “sea snow”の特長
長時聞の鮮度保持
魚の輸送における冷媒は、一般的に水氷が使用されていますが、時間経過とともに氷が溶けて温度が変化するほか、角が鋭利な氷のため魚に傷が付くことが多々ありました。 その点、seasnowは雪状で柔らかい為、緩衝材となり魚に傷がつきにくく、温度も-1℃前後を維持できるため長時間の鮮度保持が可能です。
氷が溶けにくい
このグラフは、2kgの通常の氷とsea snowを発泡スチロールに保管し、氷が溶け切るまでの温度変化計測をしたものです。
結果から、sea snowが通常の氷と比べ溶けるのが遅いということが確認できます。また、通常の郡は常にプラスの温度となっていますが、sea snowはマイナスの温度帯で保っています。このことからもsea snowが長時間の品質保持に向いていることがわかります。
溶けない秘密は 「1%」
sea snowが溶けだすと同時に中に閉じ込められている塩分が溶け出します。溶け出した塩分は、周囲から熱を奪うため、温度上昇がしづらく長持ちに繋がります。
コスト削減にアプローチ
長時間の鮮度保持により、価格を抑えられる船を使用しての運送が可能になります。また、sea snowは空気を多く含むため、通常の氷に比べ軽量です。そのため、航空輸送の重量コストの低減にも貢献できます。
02
よくある質問
- Q通常の水氷とどのように違うのですか?
- A
- 主に3つの違いがあります。
①通常魚類は身の温度が0℃以上になると腐敗が進み、-2℃以上になると凍結します。0℃の水氷では魚 が腐敗しやすいですが、sea snowは温度を-1℃に保つので、腐敗の進行を抑えつつ魚類を凍らせるこ となく保存することが出来ます。解けてもみぞれ状になっている限りはマイナス温度を維持します。
②1%の塩分を含み、魚類の体液の塩分濃度と同等の環境なので、魚類の体液が氷に浸透しにくいです。
③きめの細かい雪状の氷のため、魚類の身を痛めることなく冷蔵できます。
- 主に3つの違いがあります。
- Q通常の水氷と比べ、どの程度長持ちするのですか?
- A
- 通常3日程度で鮮度劣化する魚類が、およそ7から10日間は刺身で食べられる程度の鮮度を保ちます。