
ライカのライフサイエンス向け顕微鏡・イメージングソリューション
創薬研究の「見えない」を可視化する高解像イメージング
ライカマイクロシステムズのライフサイエンス向け顕微鏡・イメージングソリューションは、試料の取得(イメージング)からAI画像解析までを一気通貫で支える製品群です。レンズを核とした精密光学技術により、これまで捉えにくかった情報まで高い解像度で可視化します。 共焦点・蛍光・ライトシートといった多彩なイメージングから、マルチプレックス解析、組織回収、AI解析までが連携することで、創薬R&Dやがん免疫研究の各工程を、研究の流れに沿って支援します。

光学性能と革新的な技術で知られているライカマイクロシステムズは、実体顕微鏡、生物・金属顕微鏡からデジタルマイクロスコープ、超解像顕微鏡、電顕用試料作製装置まで、あらゆる分野で顕微鏡市場をリードしています。 ライカ顕微鏡は、世界中のライフサイエンス研究、製造業、外科手術、教育など多くの分野で利用されています。
ライカのライフサイエンスソリューションが選ばれる理由
高い光学性能による見えの良さ
ライカの顕微鏡は、レンズを核とした精密光学技術を強みとしています。高い解像度により、これまで捉えにくかった微細な構造や淡いシグナルまで明瞭に可視化します。
見えの良さは、単に画像が美しいということではありません。研究者がこれまで気づけなかった情報を捉えられることが、新たな発見や仮説検証のきっかけにつながります。たとえば共焦点レーザー顕微鏡 STELLARIS(ステラリス)では、白色レーザー光源と高感度検出器群 Power HyD(ハイディー)Familyにより、近赤外領域までの蛍光を高い感度で検出し、長時間のライブセルイメージングを可能にします。

取得から解析までの一貫ワークフロー
ライカのソリューションの中核にあるのは、研究の流れに沿って製品が連携するという思想です。試料のイメージング(取得)から、マルチプレックスによる多重染色、3D観察、AIによる画像解析、そして組織からの標的領域回収まで、各工程を担う製品がワークフローとしてつながっています。
創薬研究では、基礎研究や標的同定から、検証、スクリーニング、リード最適化、非臨床での概念実証まで、長い研究プロセスが続きます。ライカは、それぞれの段階に適したイメージングソリューションを対応づけ、研究全体を見据えた製品選択を支援します。工程ごとに異なるメーカーの装置を組み合わせる場合と比べ、データの取得から解析までを一貫した環境で進めやすくなります。

空間生物学への対応とバイオマーカー探索
近年の創薬R&Dでは、あるタンパク質が「どこに・どの程度」発現しているかという空間情報が重視されています。従来の解析手法では、組織内のどの細胞がどの分子を持ち、互いにどう位置しているかまでを捉えることが困難でした。
ライカの空間生物学(Spatial Biology)に対応したソリューションは、組織切片内の多様な細胞種や機能状態を可視化し、その空間的な位置関係から解析することを可能にします。これにより、がん免疫をはじめとする領域で、バイオマーカー探索や患者層別化に向けた研究を支援します。
AI画像解析による定量と自動化
これまで手作業に頼っていた細胞のカウント、セグメンテーション(領域の切り分け)、分類といった解析は、時間がかかるうえに担当者ごとのばらつきが生じやすい作業でした。
ライカのAI画像解析ソフトウェア Aivia(エイビア)は、こうした解析を自動化し、再現性と処理スピードを高めます。手作業の負担を軽減しながら、定量的で安定した解析結果を得られることが、研究の効率と信頼性の向上につながります。



製品ラインアップ
共焦点レーザー顕微鏡 STELLARIS

共焦点レーザー顕微鏡 STELLARIS(ステラリス)は、白色レーザー光源、AOBS(音響光学ビームスプリッター)、プリズム分光型スペクトラルオプティクスを標準搭載する、真のシングルポイント共焦点スキャニングシステムです。
超解像技術 LIGHTNING(ライトニング)を組み合わせることで、XYで120nm、Zで200nmの分解能を実現し、高速かつ高画質なイメージングが可能です。STED、二光子、FLIM、ライトシートなど、研究の発展に応じた拡張性も備えています。

イメージング・マイクロハブ Mica

イメージング・マイクロハブ Mica(ミカ)は、スクリーニングから超解像、AIによる画像解析までを1つのシステムに統合したオールインワン機です。広視野での観察から超解像まで、1台で対応できます。
蛍光観察から共焦点観察へシームレスに切り替えられるほか、ライカ独自の FluoSync(フルオシンク)により蛍光4色を同時に取得できます。理想的な生体環境を維持する一体型インキュベーターを備え、ライブセルの観察にも適しています。

- 最初の画像までのステップ数を85%削減
- 最初の画像までの時間を33%削減
- トレーニング時間を50%削減
蛍光イメージングシステム THUNDER Imager

蛍光イメージングシステム THUNDER Imager(サンダー イメージャー)は、Computational Clearing(コンピューテーショナル クリアリング)と呼ばれるオプトデジタル方式により、ピントの合っていない蛍光ボケをリアルタイムで除去する蛍光顕微鏡です。複雑な光学系やスキャンを必要とせず、高速・高コントラストなイメージングを実現します。
低光量・短時間露光でも高輝度の画像が得られ、褪色のリスクを抑えられます。バックグラウンドのみを除去してシグナル強度を維持するため、厚みのある試料でも深さ方向の情報を明瞭に捉えられます。

ライトシート顕微鏡 Viventis SCAPE / Viventis Deep
ライトシート顕微鏡は、像面のみを照射することで焦点外への光照射を最小限に抑え、光毒性と光退色を低減する手法です。光に敏感な試料の高速かつ長時間のボリュームイメージングに適しています。用途に応じて2つのモデルを選択できます。
Viventis SCAPE(ヴィヴェンティス スケープ)

- 単一対物レンズのライトシート顕微鏡
- 試料を動かさず高速に3Dボリュームを取得
- 最大96ウェルまでのマルチウェルプレートに対応し、特別な試料作製が不要
Viventis Deep(ヴィヴェンティス ディープ)

- デュアルビューのライトシート顕微鏡
- オルガノイドやスフェロイドの超長期間イメージングに最適
- 複数の生体試料を並行して同時に観察可能

マルチプレックスイメージング Cell DIVE / SpectraPlex
マルチプレックスイメージングは、1つの組織切片から多数のバイオマーカーを取得し、1細胞レベルの空間情報として解析する手法です。目的に応じて2つのソリューションを選択できます。
マルチプレックスイメージング Cell DIVE(セルダイブ)

- 染色・撮像・不活性化のサイクルを繰り返すハイスループットな2Dマルチプレックス
- 60種類ものバイオマーカーを1細胞レベルの空間情報として取得
- 組織切片全体で1細胞を見分ける解像度
3次元マルチプレックス SpectraPlex(スペクトラプレックス)

- 共焦点レーザー顕微鏡 STELLARISのオプション
- 3次元・高解像のマルチプレックスイメージング
- 15色を1度の撮影工程で取得

レーザーマイクロダイセクション LMD7 / LMD6

レーザーマイクロダイセクション LMD7 / LMD6は、観察した組織から標的領域だけを非接触で切り出し、回収する装置です。形態観察によって標的領域を特定し、レーザー走査でその周囲をカッティングした後、重力落下方式で試料を分離・回収します。
接触によるコンタミネーションのリスクを抑えながら、回収した試料をDNA・RNA・タンパク質の下流分析へつなげられます。形態に基づいてシグナルを自動認識し、カッティングと回収を自動化する機能も備え、空間オミクス解析に向けた組織回収を支援します。

AI画像解析ソフトウェア Aivia
AI画像解析ソフトウェア Aivia(エイビア)は、細胞のセグメンテーションから分類、可視化までの解析ワークフローを提供します。細胞画像の自動セグメンテーションを行うオープンソースの Cellpose(セルポーズ)が統合されており、2Dと3Dの解析を簡便に実行できます。
「欲しい対象物」と「欲しくない対象物」を塗り分けて認識させる Pixel Classifier(ピクセル クラシファイアー)や、細胞をクラスターごとに分類する Object Classifier(オブジェクト クラシファイアー)により、精密な解析が可能です。解析結果はスキャッタープロットやバイオリンプロット、樹形図などの多彩なグラフで可視化できます。さらに Recipe(レシピ)機能を使えば、解析手順をまとめたテンプレートにより、複雑な設定なしで再現性の高い解析を実行できます。

用途・活用事例
がん免疫のバイオマーカー探索・空間解析
がん免疫研究では、組織内に存在する多様な細胞種や機能状態を見分け、それらが互いにどのような位置関係にあるかを把握することが求められます。
この場面では、マルチプレックスイメージング Cell DIVEや3次元マルチプレックス SpectraPlexで多数のバイオマーカーを取得し、AI画像解析ソフトウェア Aiviaで細胞の検出・分類・可視化を行うという連携が役立ちます。組織切片から1細胞レベルの空間情報を引き出し、空間的な位置関係から解析することで、バイオマーカー探索や患者層別化に向けた研究を進められます。
3D培養モデルのライブイメージング
オルガノイドやスフェロイドといった3D培養モデル、セルカルチャーインサートを用いた培養モデルは、生理的条件に近い実験系として創薬研究で広く利用されています。一方で、内部が見えにくい、定量解析が難しいといった課題がありました。
ライトシート顕微鏡 Viventis SCAPE / Viventis Deepは、光毒性を抑えながら3D培養試料を高速・長時間観察でき、動物実験の代替法としての創薬評価などに活用されています。また、セルカルチャーインサートの観察では、蛍光イメージングシステム THUNDERと長作動の20倍ドライ対物レンズを組み合わせることで、プラスチックインサート越しでも高解像・高コントラストの観察が可能になり、その画像をAivia解析につなげられます。

高速・低ダメージ、ボリュームタイムラプスイメージング
バイオフィルム(細菌や真菌がマトリクスに包まれて形成する膜状の三次元構造体)のように厚く光が散乱する試料は、内部まで光が届かず「中が見えない」ことが長年の課題でした。
蛍光イメージングシステム THUNDERは、Computational Clearingによってアウトフォーカス光をリアルタイムに除去し、深部まで明瞭な3D観察を可能にします。
ライブ透明化試薬(東京慈恵会医科大学 細菌学講座 杉本先生らが開発し、東京化成工業株式会社より製品化されたiCBiofilm)と組み合わせた事例では、生きたままのバイオフィルム内部を、固定サンプルで500µm超、ライブセルイメージングでも約200µmの深さまで観察できることが示されています。従来は数十分から数時間を要していた撮影が大幅に短縮され、ライブ観察における実験設計の自由度が高まります。

空間オミクスに向けた組織回収
空間オミクス解析では、組織内の特定の領域だけを取り出し、そこに含まれる分子を詳しく調べることが必要です。
レーザーマイクロダイセクション LMD7 / LMD6を用いると、形態観察で標的領域を特定し、レーザーで非接触に切り出して回収できます。
重力落下方式による回収はコンタミネーションのリスクを抑えられ、回収した試料を質量分析や次世代シークエンスといった下流分析へつなげられます。イメージングで捉えた空間情報を、分子レベルの解析へと展開する流れを支えます。
ご相談・デモの流れ
課題のご相談・デモから最適な構成のご提案、導入後の解析サポートまで伴走します
お問い合わせ・課題のご相談
まずは、観察・解析したい試料や、研究で抱えている課題をお聞かせください。どのようなイメージングや解析を実現したいかをうかがい、最適なソリューションの方向性を一緒に整理します。お問い合わせ、または資料ダウンロードからご相談いただけます。
デモ・撮像データ取得
実際のサンプルを用いた観察デモや、撮像データの取得に対応しています。試料の特性や観察したい対象に応じて、適した方法でご確認いただけます。
構成のご提案
伺った課題に合わせて、顕微鏡、対物レンズ、画像解析ソフトウェアなどを、用途に合わせて組み合わせてご提案します。研究内容に適したワークフローを一緒に検討します。
導入・解析サポート
導入後も、解析を継続的に支援します。AI画像解析ソフトウェア AiviaのRecipe機能を活用した解析手順の整備など、研究の現場で成果につなげられるようサポートします。
ライカマイクロシステムズについて

光学性能と革新的な技術で顕微鏡市場をリード
光学性能と革新的な技術で知られているライカマイクロシステムズは、実体顕微鏡、生物・金属顕微鏡からデジタルマイクロスコープ、超解像顕微鏡、電顕用試料作製装置まで、あらゆる分野で顕微鏡市場をリードしています。 ライカ顕微鏡は、世界中のライフサイエンス研究、製造業、外科手術、教育など多くの分野で利用されています。
| 名称 | ライカマイクロシステムズ株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 169-0075 東京都新宿区高田馬場1-29-9 |
| 設立 | 1998年07月 |
| URL | https://www.leica-microsystems.com/jp/ |
