刻印工程を自動化するレーザーマーキング装置の開発
指定のレーザー光源に合わせて搬送とハンドリングまで設計する、フルオートのレーザーマーキング装置
レーザーマーキング装置の開発では、メーカー製のレーザーヘッドを、ワークの搬送とハンドリングを含む装置に組み上げる設計が必要です。エスタカヤ電子工業は、トレイやキャリア、パーツフィーダなど搬送形態に合わせたフルオートの装置を開発します。
サマリー
課題
メーカー製のレーザーヘッドだけでは装置にならず、ワークに合わせた搬送とハンドリングの設計が必要です。
解決策
指定の光源を前提に搬送とハンドリングを設計し、フルオートのレーザーマーク装置に組み上げます。
期待効果
刻印工程を省力化でき、印字品質の検査や集塵まで1台に組み込めます。

エスタカヤ電子工業株式会社
エスタカヤ電子工業は、1979年にシャープタカヤ電子工業株式会社として創業し、LSI(大規模集積回路)デバイス・モジュールの開発・製造を手がけてきました。主な事業領域は、半導体後工程受託製造(OSAT)、レーダーモジュールの開発・設計・製造、産業用装置の開発販売、環境関連商品の4つです。
レーザーマーキング装置の開発
レーザーマーキングは、レーザー光を当てて製品の表面に文字やコードを刻む加工です。生産ラインでは、製品1つずつに次の内容を刻印する目的で使われます。
- シリアル番号による管理番号の付与
- データマトリックスコード(2次元コードの一種)による製造年月日・使用材料・検査に使用した装置の番号などの記録
- 会社のロゴの刻印
刻印の対象となるワークは、カメラモジュール、半導体後工程(OSAT)でキャリアに載せて流すワーク、パーツフィーダで供給する電子部品などです。カメラモジュール以外の業界のサンプルへの刻印も手掛けており、ヒューズ管のような円筒形状の部品に刻印を入れるレーザー刻印機を制作しています。
エスタカヤ電子工業は、こうした刻印を生産ラインの一工程として自動で行う装置を、レーザーマーク装置として開発しています。

刻印工程の自動化における課題
刻印工程の自動化に必要な範囲
レーザー光を照射するヘッドはメーカー製であり、ヘッドだけでは動きません。刻印工程を自動化するには、ワークを供給し、刻印して次の工程へ送り出すまでの搬送とハンドリングを設計する必要があります。
使用するレーザー光源は、お客様の仕様で指定される場合があります。その場合は、指定された光源を前提として、その周りの搬送とハンドリングを設計することになります。
ワークごとに異なる搬送形態
刻印するワークは、トレイ、キャリア、マガジン、リール、パーツフィーダなど、工程によって異なる形態で供給されます。装置の構成は、ワークがどの容器で工程間を流れるかによって変わります。
レーザーマーキングに合わせた搬送系の設計は、難易度の高い領域です。上から供給されるコンデンサーをハンドリングして刻印する構成や、キャリア上の小さな部品に刻印して検査まで行う構成では、搬送系の設計が装置化の難所になります。
エスタカヤ電子工業のレーザーマーク装置による解決策
ヘッドと搬送・ハンドリングの役割分担
レーザーマーキング装置は、レーザー光を照射するヘッドと、ワークを扱うハンドリングから成り立ちます。刻印を行う機能部分には、メーカーの設備を使うことが多くなります。エスタカヤ電子工業は、そのヘッドを使って搬送を構築し、装置として組み上げる部分を担っています。
お客様の仕様で使用する光源が指定される場合は、指定された光源を用いて搬送などの開発を行います。
対応する搬送形態
エスタカヤ電子工業のレーザーマーク装置は、ワークの搬送形態に合わせた構成で製作しています。
| 搬送形態 | 対応する装置 |
|---|---|
| キャリアtoキャリア | OSAT用レーザーマーク装置 |
| パーツフィーダ | 電子部品用レーザーマーク装置 |
| トレイtoトレイ | カメラモジュール用レーザーマーク装置 |
レーザーマーク装置は、このほかにマガジンtoマガジン、リールtoリールなど、さまざまな搬送キャリアとパーツフィーダに対応した実績があります。ハンドラーには、製品方向判別機能と印字検査機能をオプションで用意しています。エスタカヤ電子工業は、搬送部分のカスタマイズと開発設計を得意としています。
装置に組み込む機能
刻印に加えて、印字品質の検査や安全対策、設置環境への対応を1台に組み込めます。
| 印字品質検査 | データマトリックスコードを読み取り、印字品質を検査 |
|---|---|
| レーザー安全対策 | 遮光構造と安全インターロック(扉の開閉と装置の動作を連動させる安全機構)によるレーザー安全性の確保 |
| 集塵 | レーザーマーキング時に発生する粉じんを除去する集塵システム |
| 段取り替え | 位置決め治具による段取り替え調整の簡素化 |
| 設置環境 | クリーンルームへの設置に対応 |
高精細なレーザーマーキングにより、データマトリックスコードを鮮明に刻印します。
レーザー光源と精度の前提
レーザー光源そのものは、エスタカヤ電子工業の開発品ではありません。ミクロン単位の精度が求められる部分には、大手メーカーの機器を採用しています。
その上で、レーザーマーク装置の開発設計は、搬送とハンドリングを含めてエスタカヤ電子工業が行っています。
自動化の段階の使い分け
レーザーヘッドの使い方は、マニュアルやセミオート(一部を人手で行う方式)の構成にするか、フルオートの装置にするかという整理になります。装置化は自動化を意味し、フルオート化する場合は全自動機として組み上げます。
カメラモジュール用のレーザーマーク装置 CKシリーズは、フルオートタイプです。
完全カスタムでの開発の進め方
レーザーマーク装置は完全カスタムが基本です。ベースとなる装置をもとに、お客様の要望に合わせてカスタマイズします。開発は、装置構想のご提案、要求仕様の摺り合わせ、開発・製造・組立、アフターサービスという流れで進みます。
幅広いネットワークを活用し、低価格・短納期に対応しています。オーダーメイドで製作した装置の実例は、お客様との契約上、公開していません。
レーザーマーク装置活用による期待効果
刻印工程の省力化
フルオートの装置に組み上げることで、ワークの供給から刻印までを装置内で連続して行えます。位置決め治具により段取り替えの調整を簡単に行えるため、品種の切り替えごとにワークの位置を調整し直す手間も抑えられます。
刻印工程の省人化・省力化が期待できます。
印字品質の工程内での確認
刻印した内容が読み取れる状態かどうかを、装置内で確認できます。データマトリックスコードを読み取って印字品質を検査するため、読み取れない刻印を後の工程へ送らずに済むことが期待できます。
クリーンルームを含む生産ラインへの設置
集塵システムによる粉じんの除去と、遮光構造・安全インターロックによるレーザー安全性の確保により、刻印工程を生産ラインの中に組み込めます。クリーンルームへの設置にも対応しています。
刻印するワークと搬送形態をお伝えいただければ、装置の構想からご相談いただけます。
関連製品・サービス
エスタカヤ電子工業の産業用装置
エスタカヤ電子工業のエンジニアリング事業部は、半導体後工程(OSAT)の製造現場向けに開発してきた自動化設備の技術を活かし、お客様の製造ラインに最適な産業用装置を開発・製造しています。カメラモジュール検査装置、ローダー/アンローダー、樹脂塗布装置、レーザーマーク装置など幅広い装置を手がけ、お客様のご要望に応じたカスタマイズにも対応しています。
エスタカヤ電子工業株式会社について

独⾃に培った技術とノウハウで 最先端のテクノロジーを活⽤し、 社会の未来に貢献します。
エスタカヤ電子工業は、1979年にシャープタカヤ電子工業株式会社として創業し、LSI(大規模集積回路)デバイス・モジュールの開発・製造を手がけてきました。主な事業領域は、半導体後工程受託製造(OSAT)、レーダーモジュールの開発・設計・製造、産業用装置の開発販売、環境関連商品の4つです。
| 名称 | エスタカヤ電子工業株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 〒719-0301 岡山県浅口郡里庄町里見3121-1 |
| 設立 | 1979年8月 |
| URL | https://www.s-takaya.co.jp/ |


