多工程を1台に集約する自動化システム
樹脂塗布からキュア・検査まで、複数の工程を1台に集約する自動化
多工程の自動化システムは、樹脂塗布やキュア、検査など複数の工程を1台にまとめる方式です。エスタカヤ電子工業は、ステーションを円形に配置するロータリーシステムと、工程を直列に連結するインライン化により、省スペース化と生産性向上に対応します。
サマリー
課題
位置決め、樹脂塗布、キュア、検査を別々の装置で行うと、設置スペースと工程間の受け渡しが負担になります。
解決策
ステーションを円形に配置するロータリーシステムと工程を直列につなぐインライン化で、複数工程を1台に集約します。
期待効果
設置面積と人員を抑えられ、割り出しの自動化によりサイクルタイムと段取り替えの短縮が期待できます。

エスタカヤ電子工業株式会社
エスタカヤ電子工業は、1979年にシャープタカヤ電子工業株式会社として創業し、LSI(大規模集積回路)デバイス・モジュールの開発・製造を手がけてきました。主な事業領域は、半導体後工程受託製造(OSAT)、レーダーモジュールの開発・設計・製造、産業用装置の開発販売、環境関連商品の4つです。
多工程の自動化システム
カメラモジュールの製造では、レンズやFPC(フレキシブルプリント基板)のケーブルの周りにゴミが入らないよう、樹脂で封止します。この塗布は生産ラインの一工程として行われ、塗布の後にはキュア(樹脂を硬化させる工程)が続き、その後の工程を経て最終的に検査されます。
こうした一連の工程は、装置を分けずに1台にまとめて自動化できます。エスタカヤ電子工業は、この集約をロータリーシステムとインライン化の2つの方式で行っています。
ロータリーシステムでは、樹脂を塗る工程のほか、カメラモジュールの撮像テストを実施した実績があります。プリント基板を扱うラインでは、基板の供給からラベルの貼り付け、収納までを1台にまとめた装置があります。
多工程の自動化における課題
製造現場から挙がる自動化の要望は、次のような内容です。
- 省人化
- 省力化
- 生産性の向上
- 品質の安定
- 安全性の向上
- 属人化の防止
展示会などでは、搬送の問題や省スペース化の要望が多く挙がります。
エスタカヤ電子工業の自動化装置は、多品種少量生産のライン、試作開発のライン、安定稼働に課題を抱えるラインを主な対象としています。
自動化装置 ロータリーシステムによる解決策
ロータリーシステムの構成
ロータリーシステムは、複数のステーション(工程)をテーブル上で円形に配置し、割り出し(テーブルを一定の角度ずつ回してワークを次のステーションへ送る動作)を自動化する方式です。回転テーブルのステージにワークを置いて位置を決め、ステーションを1つずつ移しながら、位置決めから樹脂塗布、キュア、検査、収納までを1台で進めます。
1台のロータリーシステムで回す工程は、20工程ほどにおよびます。ノズル清掃や位置出しといった要素も組み込めるため、必要な工程に合わせて構成を変えられます。

検査工程への適用
エスタカヤ電子工業には、カメラモジュールの撮像テストをロータリーシステムで実施した実績があります。検査も、ステーションに載せられる工程の1つです。
撮像テストでは、カメラのゴミやシミ、解像度といった特性を確認します。
工程を直列につなぐインライン化
もう1つの方式が、工程を直列につなぐインライン化です。エスタカヤ電子工業は、樹脂塗布機2台を1台にまとめてインライン化した構成を手掛けています。工程をつなぐことで、効率と生産性を高められます。
この構成は、樹脂塗布に限らず別の工程にも適用できます。

樹脂塗布機インライン装置の構成例
工程を直列につないだ実例が、樹脂塗布機インライン装置です。製品の搬入から取り出しまでを1台に集約しており、構成は2種類あります。補強材の搭載まで行う10工程と、UV樹脂とAg樹脂を塗布する11工程です。
| 工程 | 補強材を搭載する構成 | UV樹脂とAg樹脂を塗布する構成 |
|---|---|---|
| 1 | 製品搬入部 | 製品搬入部 |
| 2 | 製品位置決め部 | 製品位置決め部 |
| 3 | 樹脂塗布部1 | UV樹脂塗布部1 |
| 4 | バッファ部 | UV照射1 |
| 5 | 樹脂塗布部2 | UV照射2 |
| 6 | 樹脂検査部 | Ag樹脂塗布部1 |
| 7 | 補強材搭載部 | Ag樹脂塗布部2 |
| 8 | 補強材有無確認部 | Ag樹脂塗布部3 |
| 9 | 補強材熱圧着部 | Ag樹脂塗布検査部 |
| 10 | 製品取出部 | UV・Ag樹脂検査部 |
| 11 | 製品取出部 |
エスタカヤ電子工業は、カメラモジュール用の樹脂塗布装置 CBシリーズも提供しています。100μmレベルの微細塗布に対応し、塗布位置のばらつきを±0.02mm以下で制御する装置です。
ラベル貼り付けまで一体化した装置
PCBA(プリント基板アセンブリ)ラベリング装置 ES09-13は、ローダー、クリーナー、検査コンベア、ラベル貼り付け機、アンローダーを一体化した装置です。基板の供給からラベルの貼り付けまでを1台で行い、貼り付けには垂直多関節ロボットを採用しています。
基板表面のゴミは、除電バー付きの導電性ブラシと吸引で除去します。ローダーはマガジン供給とチャック供給を併用するチャック方式で、段取り時間を短縮できます。
エスタカヤ電子工業が担当する範囲
機能部分にはメーカーの設備を使うことが多く、エスタカヤ電子工業はそれに伴うインライン化や搬送系を設計製作して、装置としてまとめるところを担当します。設計から製作、最終検査までを一貫して行います。
標準の範囲と個別対応
装置は完全カスタムが基本です。ベースとなる装置があり、それをもとにお客様の要望に合わせてカスタマイズします。レイアウトやサイズも、相談しながら変更できます。なお、オーダーメイド装置の実例は、お客様との契約上、非開示としています。
開発は、装置構想のご提案、要求仕様の摺り合わせ、開発・製造・組立、アフターサービスの流れで進みます。
ロータリーシステム活用による期待効果
設置面積と人員の削減
ロータリーシステムは、直列式・並列式のインライン装置と比べて、省スペース化と省人化が図れます。工程を直列につなぐインライン化でも、樹脂塗布機2台を1台にまとめることで、省スペース化とコストダウンが期待できます。
サイクルタイムと段取り替えの軽減
ロータリーシステムでは、割り出しを自動化することで、製造と検査のサイクルタイムを短縮できます。段取り替えの手間も省けるため、作業効率と生産性の向上が期待できます。
まとめて自動化したい工程の内容と、設置できるスペースの条件をお知らせいただければ、構成を検討します。お問い合わせよりご相談ください。
関連製品・サービス
エスタカヤ電子工業の産業用装置
エスタカヤ電子工業のエンジニアリング事業部は、半導体後工程(OSAT)の製造現場向けに開発してきた自動化設備の技術を活かし、お客様の製造ラインに最適な産業用装置を開発・製造しています。カメラモジュール検査装置、ローダー/アンローダー、樹脂塗布装置、レーザーマーク装置など幅広い装置を手がけ、お客様のご要望に応じたカスタマイズにも対応しています。
エスタカヤ電子工業株式会社について

独⾃に培った技術とノウハウで 最先端のテクノロジーを活⽤し、 社会の未来に貢献します。
エスタカヤ電子工業は、1979年にシャープタカヤ電子工業株式会社として創業し、LSI(大規模集積回路)デバイス・モジュールの開発・製造を手がけてきました。主な事業領域は、半導体後工程受託製造(OSAT)、レーダーモジュールの開発・設計・製造、産業用装置の開発販売、環境関連商品の4つです。
| 名称 | エスタカヤ電子工業株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 〒719-0301 岡山県浅口郡里庄町里見3121-1 |
| 設立 | 1979年8月 |
| URL | https://www.s-takaya.co.jp/ |


