株式会社ダイナックスのアキシャルギャップモータは、扁平な円盤形状を特長とするモータです。一般的なラジアルギャップモータと比べ、体積40%減、軸長30%減が可能で、搭載スペースに制約のあるアプリケーションに適しています。
当社では、お客様の要求仕様に応じた設計提案に対応しています。空冷タイプと液冷タイプの2種類を展開し、小型モビリティや建設機械、発電機など、幅広い用途での採用を進めています。
目次
ダイナックスのアキシャルギャップモータが選ばれる理由
扁平形状による省スペース設計
アキシャルギャップモータは、回転軸に対して磁束が平行に流れる構造を持つモータです。一般的なラジアルギャップモータが円柱状であるのに対し、アキシャルギャップモータは扁平な円盤形状となるため、軸方向の長さを大幅に短縮できます。
ダイナックスのアキシャルギャップモータは、ラジアルギャップモータと比較して体積40%減、軸長30%減を実現。この扁平形状により、搭載スペースに制約のあるアプリケーションでもレイアウトの自由度が向上します。たとえば、車両の車幅を狭くしたい場合や、モータの搭載スペースを最小限に抑えたい場合に、この形状の優位性が発揮される設計です。

最高効率96%の高効率設計
ダイナックスのアキシャルギャップモータは、コアレス表面磁石式の構造と、非磁性材にスリット形状を設けたロータにより、最高効率96%を達成しています。エネルギーロスを低減し、高い効率を維持します。
また、分数スロット(16極18スロット)の最適化により、トルクリプル(回転中に生じるトルクの変動)を低減し、スムーズな回転を実現しています。この技術は特許登録済み(特許第6255231号)です。

要求仕様に応じたカスタム設計
ダイナックスのアキシャルギャップモータは、カタログ販売ではなく、お客様の要求仕様に合わせた設計提案に対応しています。
磁石の種類を選択することで、出力特性のカスタマイズが可能です。トルクを重視する場合はネオジム磁石、回転数を重視する場合はフェライト磁石を採用するなど、アプリケーションの特性に応じた最適な仕様を設計します。電圧・電流・取り付け形状についても、お客様のアプリケーションに合わせた設計が可能で、48V、96V、150V、200V、400Vなど様々な電圧帯での試作実績があります。
量産体制を先行整備
ダイナックスでは、苫小牧工場にアキシャルギャップモータの生産ラインを構築しています。試作ラインと先行開発ライン(年間20,000個)を整備し、自動組立と検査を織り込んだライン構成により、スピーディーな量産対応が可能です。
量産採用が決定してからラインを構築するのではなく、先行投資として生産設備を導入することで、量産開始までのリードタイムを短縮しています。



製品ラインアップ
DAX-230
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| DAX-230は、SRS構造(ステータ+ロータ+ステータ)を採用した空冷タイプのアキシャルギャップモータです。3D構造の圧粉体コアと集中巻コイルの組み合わせにより、小型扁平化を実現しています。 インバータは別体型で、当社製48Vインバータとの組み合わせが可能です。減速機付きタイプもあり、発電機としても使用できます(1,200rpmで約1kWの発電性能)。 |
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モータ単体と減速機付きの2タイプは、それぞれ磁石の種類により高トルク仕様(ネオジム)と高回転仕様(フェライト)を選択できます。電源電圧48V、最大電流150Aの条件で、モータ単体の最大出力は3kW〜4.2kWに対応します。
モータ単体
| 仕様1・高トルク (ネオジム) |
サイズ:φ230mm × 302mm × 89.5mm 最大出力(60sec):4.2kW 最大回転数:1,500rpm 冷却:自然空冷 インバータ:別体 |
|---|---|
| 仕様2・高回転 (フェライト) |
サイズ:φ230mm × 302mm × 89.5mm 最大出力(60sec):3kW 最大回転数:5,000rpm 冷却:自然空冷 インバータ:別体 |
減速機付き(減速比5.7)
| 仕様3・高トルク (ネオジム) |
サイズ:φ230mm × 302mm × 180mm 最大出力(60sec):4.2kW 最大回転数:263rpm 冷却:自然空冷 インバータ:別体 |
|---|---|
| 仕様4・高回転 (フェライト) |
サイズ:φ230mm × 302mm × 180mm 最大出力(60sec):3kW 最大回転数:877rpm 冷却:自然空冷 インバータ:別体 |
AFT140i
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AFT140iは、RSR構造(ロータ+ステータ+ロータ)を採用したアキシャルギャップモータです。ヨークレスステータと分布巻コイルに水冷構造を組み合わせることで、高い連続出力を実現しています。 インバータ一体構造により、システム全体のコストを低減できます。多数スロット(16極96スロット)の最適化でトルクリプルを低減し、スムーズな回転が可能です。 |
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電源電圧により2つの仕様を展開しています。
| 19kW仕様 | サイズ:φ295mm × 178mm(インバータ込み) 電源電圧:48Vdc 最大出力(120sec):19kW 最大回転数:5,000rpm インバータ:一体 |
|---|---|
| 43kW仕様 | サイズ:φ295mm × 178mm(インバータ込み) 電源電圧:96Vdc 最大出力(120sec):43kW 最大回転数:8,000rpm インバータ:一体 |
DAX-140(開発中)
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| DAX-140は、小型扁平で出力密度が高いアキシャルギャップモータです。電源電圧280〜800Vdcの広範囲に対応し、空冷方式を採用しています。 VRレゾルバ(回転検出センサ)による高精度な回転検出が可能で、防水・防塵IP67、X9K、振動5Gに対応可能です。インバータは別体型です。 ※本製品は開発中です。 |
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| DAX-140 | サイズ:φ140mm × 195mm × 63.6mm 最大出力:6.1kW 定格出力(60min):2.2kW 最高回転数:10,000rpm 電源電圧:280〜800Vdc 冷却方式:空冷 インバータ:別体 |
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DAX-350(開発中)
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| DAX-350は、扁平でトルク密度が高いアキシャルギャップモータです。液冷機構により、高トルクでの連続運転が可能です。電源電圧300〜600Vdcに対応し、レゾルバの搭載も可能です。 防水・防塵IP67、X9K、振動5Gに対応可能で、インバータは別体型です。 ※本製品は開発中です。 |
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| 空冷仕様 | サイズ:φ350mm × 461mm × 222mm 最大出力(60sec):75kW 定格出力(60min):15kW (※1) 最高回転数:3,000rpm 電源電圧:600Vdc 冷却方式:自然空冷 インバータ:別体 |
|---|---|
| 水冷仕様 | サイズ:φ350mm × 461mm × 222mm 最大出力(60sec):75kW 定格出力(60min):55kW (※1) 最高回転数:3,000rpm 電源電圧:600Vdc 冷却方式:水冷 インバータ:別体 |
※1:机上解析による推定値
用途例
ダイナックスのアキシャルギャップモータは、お客様の要求仕様に合わせた設計提案に対応しており、様々なアプリケーション向けに試作納入の実績があります。

小型モビリティ・特殊車両
アキシャルギャップモータの扁平形状を活かし、小型モビリティやユーティリティビークル、特殊車両などの限られた搭載スペースに駆動用モータとして搭載できます。軸方向の長さが短いため、車幅の制約がある車両や、搭載スペースをできるだけ確保したい車両に適しています。
駆動用だけでなく、作動用モータとしても使用可能です。小型モビリティ向け(15kW / 150V / 減速機付き)や特殊車両・農機向け(5.5kW / 48V / 減速機付き)の試作実績があります。
建設機械・農機
電動化が進む建設機械や農機分野において、駆動用・作動用モータとしての適用が可能です。建設機械向けの試作納入実績があります。
風力・水力発電
空冷タイプのアキシャルギャップモータは、発電機としても使用できます。1,200rpmの回転数で約1kWの発電性能を有しており(抵抗10Ωの場合)、風力・水力発電分野での適用も可能です。
導入の流れ
Step 01|ご要求仕様のヒアリング
お客様のアプリケーションや要求仕様(電圧、出力、搭載スペースなど)をヒアリングします。カタログからの選定ではなく、お客様ごとの要件に合わせた提案を行うため、まずはご要望を詳しくお聞かせください。
Step 02|仕様設計・ご提案
ヒアリング内容に基づき、磁石の種類、取り付け形状などの仕様を設計し、ご提案します。お客様のアプリケーションに最適な出力特性を実現するため、磁石の選択や電圧帯の設定など、細部にわたる仕様設計を行います。
Step 03|試作・評価
設計した仕様に基づいて試作品を製作し、お客様のアプリケーションでの評価を実施します。これまで建設機械、エアコンプレッサー、特殊車両、農機、小型モビリティなど、様々なアプリケーション向けに試作納入の実績があります。
Step 04|量産
苫小牧工場の生産ラインで量産に対応します。先行して生産設備を導入しているため、スムーズな量産開始が可能です。
ダイナックスについて
事業内容
株式会社ダイナックスは、株式会社エクセディの100%出資子会社として、北海道千歳市に本社を置いています。
当社の主力事業は、AT(オートマチックトランスミッション)・CVT(無段変速機)・DCT(デュアルクラッチトランスミッション)用クラッチの開発・製造です。自動車向けや建設機械向けのクラッチを、国内外のカーメーカーに供給しており、長年にわたるクラッチ事業で培った摩擦材技術・精密加工技術は、当社のものづくりの基盤となっています。
EV・HEV(ハイブリッド電気自動車)の普及に伴い、次世代商品としてアキシャルギャップモータの開発を2010年に開始しました。2022年には電動システム事業本部を設置し、営業・調達・開発・生産技術・品質のすべての機能を備えた体制で電動化事業を推進しています。
また、クラッチ事業で培った技術をベースに、断熱材、制振ダンパー、半導体基板材料など、自動車向け以外の分野でも次世代商品の開発を進めています。

グローバル拠点
当社は、国内外に生産拠点を展開しています。国内には本社・千歳工場と苫小牧工場の2拠点を構えており、アキシャルギャップモータの生産ラインは苫小牧工場に設置しています。
海外には、米国、メキシコ、中国、タイ、ハンガリーに生産拠点を有しており、グローバルな供給体制を構築済みです。
会社概要

| 企業名 | 株式会社ダイナックス |
|---|---|
| 所在地 | 〒066-0077 北海道千歳市上長都1053番地1 |
| 設立年月 | 1973年6月 |
| URL | https://www.dynax-j.com/ja/ |







