KIBIT Libria(キビット リブリア)は、株式会社FRONTEOが自社開発したAIエンジン「KIBIT」を活用した社内ドキュメント活用DXソリューションです。社内に蓄積されたPDFやWord、Excelなどの非構造ドキュメントを対象に、キーワードの一致に頼らない独自の類似文章検索技術で、必要な情報を的確に発見します。
「探している資料が見つからない」「過去のナレッジが共有されていない」といった課題を解消し、社内ドキュメントに眠る知見の可視化と再活用を支援します。
目次
文書データの活用の背景と課題
多くの企業では、日々の業務を通じて膨大なドキュメントが生み出されています。技術資料、検査報告書、作業日報、過去トラブルの事例集など、これらには意思決定の経緯や現場ノウハウ、経験に基づく判断など、企業の知的資産と呼ぶべき情報が詰まっています。
しかし、それらのほとんどは「記録して終わり」の状態にあり、蓄積されるほどに活用されない資産が増えていくという構造的な問題が生じています。

「非構造データ」がDX推進のボトルネックに
数値やデータベースで管理されている構造化データと異なり、文書データは「非構造データ」と呼ばれます。形式はPDF・Word・Excel・紙とバラバラで、保管場所もフォルダ分けの方針が人や部署によって異なるのが実態です。
このような状態では、必要な情報がどこにあるかわからない、同じ内容を一から作り直してしまう、といった非効率が日常的に発生します。データベース化や整備を試みても、継続的な運用に大きな工数がかかり、途中で頓挫してしまうケースが少なくありません。
情報探索の偏り・属人的な判断
社内の文書が適切に管理されていないと、必要な情報へのアクセスは担当者個人の知識や経験に委ねられます。他部署に参考資料があっても、それを知っている人がいなければ探せない。知っている人がいても、その人に聞けるかどうかは関係性や組織文化に左右される——こうした属人的な情報探索の構造が、ナレッジの偏在と継承の断絶を生んでいます。
専門領域の情報検索の難易度
テキスト検索はキーワードの完全一致を前提としているため、検索する側が思い浮かべた言葉と、ドキュメント内で使われている表現が異なると、必要な情報に到達できません。
製造業では素材名・装置名・加工技術など専門用語が多く、さらに企業固有の呼称が混在していることも多いため、この問題はより深刻です。検索者の発想や語彙の範囲に情報探索が制限されてしまいます。
生成AI(RAG)活用における精度と信頼性の課題
近年、社内データを活用した生成AI(RAG)ソリューションへの注目が高まっています。しかし、「期待した回答が得られない」という声は少なくありません。
その根本原因の多くは、生成の前段階にある「検索フェーズ」の精度にあります。関連性の低い情報が参照されると、いくら生成AIの性能が高くても回答の信頼性は上がりません。また、なぜその回答に至ったかのプロセスが不透明なため、専門性の高い判断を求められる現場ではAIへの信頼を得ることが難しいという課題もあります。
属人化・スキル伝承の難しさ
熟練者が持つ経験や判断、現場のノウハウは、文書として残されていなければ引退や異動とともに失われます。技能伝承の問題は多くの製造現場で共通の経営課題となっており、形式知として整理されないまま、「いつかまとめる」と後回しにされた暗黙知が、気づけば組織から消えていくといった現実に、多くの企業が直面しています。
文書データを適切に整備・活用できる環境を整えることが、スキル継承と組織力維持の出発点となります。
KIBIT Libriaの特長
KIBIT Libriaの中核を担うのは、FRONTEOが自社開発したAIエンジン「KIBIT」です。KIBITの最大の特長は、キーワードが完全に一致していなくても、言葉の意味や概念の近さをもとに関連する情報を見つけ出す「類似文章検索」にあります。
この独自技術を基盤として、KIBIT Libriaは従来の検索ツールでは実現できなかったスムーズな情報探索体験を提供します。

類似文章検索で網羅的な情報探索が可能
KIBIT Libriaは、独自のアルゴリズムによって言葉の意味合いを解析します。
従来のキーワード検索では、探したい情報と同じ言葉が使われていなければヒットしません。一方、KIBITの類似文章検索では、異なる言い回しで書かれた文書であっても、内容の近さから関連資料を抽出します。
例えば、「不注意でベルトコンベアに作業者が巻き込まれた」という事例を検索した場合、「気を取られているうちに搬送機に袖が絡まった」という表現の異なる事例も、類似情報として検出できるなど、キーワードの選び方に左右されない網羅的な情報探索が可能になります。
専門領域に強い伴走型支援
KIBIT Libriaの導入にあたっては、FRONTEOがお客様の課題や業務内容を理解した上で、データ収集・整備・分析・活用まで、すべてをワンストップでご提案します。製造業界でのキャリアを持つ社員が複数在籍しているため、お客様の業務に寄り添った伴走型の支援が可能です。
お客様の業務領域に特化したナレッジベースの構築を支援し、KIBIT Libriaを活用した情報基盤づくりをお手伝いします。
| ①テキストデータを 一か所に集約 |
![]() |
専用クローラーが社内ドキュメントからテキストデータを自動で抽出・集約します。 |
|---|---|---|
| ②AI-OCRも活用し テキストを抽出 |
![]() |
画像化されたドキュメントからも、AI-OCRがテキスト情報を正確に抽出します。 |
| ③独自開発AI KIBIT で分析、活用 |
![]() |
テキストデータをKIBITが分析し、高性能なビューワーを通じて情報の活用ができます。 |
少量データで高精度な解析
KIBITは、一般的なLLM(大規模言語モデル)とは異なり、大量の学習データを必要としません。お客様が投入したデータのみを学習対象として解析するため、お客様の専門用語や固有の表現がそのまま反映された解析が可能です。
また、KIBITは事前学習データを持たない設計のため、
オンプレミス対応の安心設計
KIBITは自社開発の国産AIであるため、お客様の環境に合わせた柔軟な導入が可能です。
製造業ではセキュリティを重視する企業が多く、データを社外に出さずに運用したいというニーズがあります。KIBIT Libriaはクローズドな環境での運用が可能なため、機密性の高い技術資料や検査報告書なども安心して取り扱うことができます。また、お客様が活用している他社の生成AIとの連携も可能です。
*生成AIとの連携にはインターネット接続が必要です。
KIBIT Libriaでできること
KIBIT Libriaは、FRONTEOが長年のリーガルテック事業で培った「膨大なドキュメントから必要な情報を網羅的かつ正確に探し出す」技術を、ビジネスの知識活用へ転用したソリューションです。
調査の現場で実証されたテクノロジーが、社内ドキュメントの検索・活用・ナレッジ蓄積を支えます。

非構造データの探索基盤を構築
KIBIT Libriaは、社内に散在するPDF、Word、Excelなど多様な形式のドキュメントを、クローラープログラムによって一括で取り込みます。取り込み時にはテキスト情報の抽出、ファイルのメタデータ抽出、全ページの画像化(サムネイル生成)が自動で実行され、検索可能なデータベースが構築されます。
ストップワード(検索対象から除外する語句)の設定や類義語の登録といった操作も、お客様自身で実行できます。

RAGの精度課題を解決
RAG(検索拡張生成)は、質問に対して外部データベースを検索し、関連情報をもとに生成AIが回答を作る仕組みです。最新情報を取り入れられる利点がある一方で、検索精度が低いと不適切な文書を参照して誤った回答を生成する、プロセスが不可視なため根拠の提示や原因追跡が難しいといった課題があります。

KIBIT Libriaでは、検索フェーズにKIBITを組み合わせることで、これらの課題に対応します。KIBITは事前学習データを持たず、お客様が投入したデータのみを学習対象とするため、お客様固有の専門用語や表現がそのまま反映されたナレッジベースが構築されます。
さらに、モデル(検索データベース)を「災害事例」「技術資料」「品質検査記録」など用途やデータの種類ごとに個別に作成できるため、テーマごとに特化した深い探索が可能です。
関連度順に提示された検索結果をもとに、人が根拠を確認した上で生成AIに受け渡すことで、説明可能で信頼性の高い回答生成を実現します。

類似文章検索で埋もれた情報を発見
KIBITの類似文章検索を活用することで、キーワードの一致だけでなく、意味の類似性に基づいた網羅的な情報探索が可能です。検索結果は類似度スコアによって順位付けされ、関連性の高い情報から順に表示されます。
この仕組みにより、業務知見の浅い担当者でも必要な情報を見つけやすくなります。また、普段は気づかなかった関連資料との出会いも期待でき、新たな知見の発見にもつながります。

技能伝承・組織知の活用へ展開
KIBIT Libriaで蓄積・整理されたナレッジは、社内のFAQや教育コンテンツの素材としても活用できます。ベテラン社員の経験や判断の背景がドキュメントとして残されていれば、それを検索・参照可能な形で次世代に伝えることが可能です。
個人のファイルに眠っていた情報を組織知として共有し、現場で新たに生まれるナレッジも継続的に蓄積していくことで、知の好循環を実現します。
FRONTEOが提案するアプローチ
FRONTEOは、社内ドキュメントの活用を「導入して終わり」ではなく、情報資産の循環型活用プロセスとして設計しています。フェーズIでデータ活用の基盤を整え、フェーズIIで組織知の蓄積・再利用へと展開する、段階的なアプローチを提案します。
フェーズI|データ活用基盤の構築
フェーズIでは、システムを活用してデータを再利用可能な状態に整える2つのステップを進めます。
| ①自社データ の整備 |
対象となるドキュメントデータを収集し、テキストデータを抽出して検索可能な状態へ変換します。個人のフォルダや共有ドライブに分散していた属人的な情報が可視化されます。 |
|---|---|
| ②検索性 の向上 |
キーワードの一致だけでなく、意味の類似性に基づく類似文書検索が利用可能になります。言い回しの違いに左右されない柔軟な情報探索が実現し、資料探索にかかる時間の短縮につながります。 |
フェーズII|知識循環の実現
フェーズIIでは、蓄積されたデータをさらに活用し、組織全体での知識循環を実現する2つのステップへ発展します。
| ③ナレッジ抽出 ・活用 |
蓄積されたデータから技能やノウハウ情報を効率的に抽出し、さまざまな業務に活用します。自社に蓄積された知見やナレッジの再活用が促進されます。 |
|---|---|
| ④技能伝承 ・ナレッジ再利用 へ展開 |
現場で新たに生まれるナレッジを継続的に蓄積し、組織知の拡充と知の好循環を実現します。ベテランの経験や判断の根拠が次世代へと引き継がれる仕組みの構築をサポートします。 |
用途例
設計開発部門
| 課題 | 過去の設計資料が見つからない。仕様変更の履歴追跡が困難 |
|---|---|
| KIBIT Libria による解決 |
過去の設計レビューや関連資料をKIBIT Libriaで検索し、必要な情報を効率的に取得。再設計の効率が向上し、過去と同じミスの繰り返しを防止 |
製造・保全部門
| 課題 | 現場ノウハウの体系化が不十分。ベテランのノウハウ継承が困難 |
|---|---|
| KIBIT Libria による解決 |
現場マニュアルや作業手順書の検索性が向上し、経験の浅い担当者でも必要な情報を探しやすくなる。自己学習の効率化により、新人教育の時間短縮にも貢献 |
研究部門
| 課題 | 研究知見が個人に蓄積され共有されない。アイデア創出が停滞 |
|---|---|
| KIBIT Libria による解決 |
概念検索により、想定外の資料や関連性に気づいていなかった研究資料を発見。新たなヒントの獲得やアイデア創出の活性化につながる |
IT・システム部門
| 課題 | 障害報告が分散し、過去の対応が共有されない |
|---|---|
| KIBIT Libria による解決 |
セキュリティインシデントの履歴や対策実績を横断的に検索し、再発防止策の立案に活用。過去の対応事例を組織的に蓄積・参照可能に |
FRONTEOについて
事業内容
株式会社FRONTEOは、自社開発のAIエンジン「KIBIT」を基軸に、複数の事業領域でソリューションを展開する企業です。
2003年の創業当初は、リーガルテック分野(米国訴訟支援)において、膨大なドキュメントの中から証拠となる情報を正確に発見する業務に取り組んでいました。この経験を通じて蓄積された技術をもとに、自然言語で書かれた文章を解析するAIエンジン「KIBIT」が開発されました。リーガルテック分野で培われたドキュメント解析の技術は、その後、製造業をはじめとするさまざまな領域へと展開されています。
現在は、ライフサイエンスAI事業、リスクマネジメント事業(ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援、リーガルテックAI、経済安全保障)、DX事業(ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援)の各領域で、KIBITの自然言語処理技術を活かしたソリューションを提供しています。KIBITの自然言語処理技術は複数の国で特許を取得しており、多くの企業で採用されています。

会社概要

| 企業名 | 株式会社FRONTEO |
|---|---|
| 所在地 | 東京都港区港南2-12-23 明産高浜ビル(受付8階) |
| 設立年月 | 2003年8月8日 |
| URL | https://www.fronteo.com/ |


