ガラス基板(複合材)の高品質切断を実現するダイシング装置
レーザーでは難しい複合材のガラス基板を、クラックを抑えて高品質にダイシング
ガラスインターポーザーなど複合材のガラス基板の切断に、量産型超音波カッティング装置を活用する事例をご紹介します。レーザーやノーマルブレードでは難しい膜や樹脂を含む基板も、背割れやクラックを抑えて高品質に切断でき、生産性向上も期待できます。
サマリー
課題
金属配線や薄膜、樹脂などを含むガラス基板では、従来の切断でクラックや欠けが生じやすいという課題があります。
解決策
超音波アシスト切断とブレードの両端を支える両端支持機構により、複合材のガラス基板に対してもクラックの発生を抑えて高品質に切断します。
期待効果
クラックの少ない高品質な切断面が得られるとともに、切断速度の向上やブレード寿命の延長による生産性向上とランニングコスト低減が期待できます。

株式会社高田工業所
1940年創業の産業プラントエンジニアリングのパイオニア「株式会社 高田工業所」。 「お客さまの屈強なパートナーになること」 をモットーに、人材の育成に力を入れ、躍進してきました。高田工業所で育成された人材は世の中に可能性を生み出しサステナブルなより良い未来を創ることを目指します。 新たな時代において変化を恐れず挑戦を続けます。
ガラスインターポーザーなど複合材の切断
ガラスインターポーザーは、スルーホール(TGV:ガラス貫通電極)や配線層を備えたガラス製の配線基板であり、半導体パッケージ分野において活用されています。このほか、表面に金属膜や有機膜を形成したガラス基板や、樹脂・絶縁材料などを積層した複合材のガラス基板も、通信デバイスや光学機器をはじめとする様々な分野で使われています。
本用途は、こうしたガラス基板(インターポーザー・複合材)を製品単位へ分割するダイシング工程です。単一材料で構成されたガラスのように、表面に傷を入れて割る方法(スクライブ方式)で容易に分割できるものとは異なり、スルーホールが開いている基板、金属膜や樹脂など複数の材料が積層された基板を対象とします。これらの基板は後工程での実装や組立工程へと進むため、背割れや欠け、クラックのない高品質な断面で切断することが求められます。
ガラス基板(複合材)の加工における課題
レーザー切断における膜・積層構造への対応
レーザー切断は、単一材料のガラスに対しては有効な加工方法の一つですが、ガラスの表面に金属膜や有機膜が形成されている場合や、凹凸形状を有する基板に対しては対応が難しく、加工品質が安定しない場合があります。膜や凹凸のあるガラス基板では、それぞれの材料特性の違いが加工に影響を及ぼすため、適切な切断工法の選定が課題となります。
ノーマルブレードダイシングにおける品質確保
回転するブレードを用いた従来のダイシングでは、硬く脆いガラスを切る際にクラックが発生しやすく、切断面の直角度や端面品質を確保することが難しい場合があります。とくに複数の材料が積層された基板では、要求される断面品質を満たせないことがあります。
量産型超音波カッティング装置 CSX501による解決策

超音波アシスト切断によるクラック抑制
回転するブレードに超音波による微細な上下振動を組み合わせた超音波アシスト切断を採用しています。超音波振動によって硬く脆い材料を効率的に破砕するハンマー効果が生じるため、切削力が向上し、チッピングを小さく抑えられます。また、ブレードの上下振動により切断面を仕上げながら加工を進める断面研磨効果(超音波ポリッシュカット®)によって、平滑な断面に仕上がります。これらの効果により、従来のダイシングで発生しやすいガラスのクラックを抑え、複合材のガラス基板に対しても高品質な断面で切り分けられます。
両端支持機構による直角度の向上
ブレードの両側を支持する独自の両端支持機構により、切断時の加工負荷によるブレードのたわみを抑えます。片側だけで支える方式で発生しやすい切断ラインの蛇行を低減して安定した姿勢を維持し、直進性を保ちます。これにより切断面の直角度が高まるとともに、超音波の振動エネルギーをワークへ効率よく伝えることができ、ガラス基板においても安定した切断品質を実現します。
ガラス(+その他複合材)の切断品質の比較:超音波OFF/超音波ON

膜や樹脂を含む複合材を一つの工法で切断
ブレードによるダイシングに超音波振動を付加することにより、レーザーでは対応が難しい複合材のガラス基板にも適用できます。表面に金属膜や有機膜を形成したガラス、樹脂や絶縁材料を積層したガラス、さらにはスルーホール(TGV)を有するガラスインターポーザーなど、複数の材料が混在する基板の切断に対応できます。膜や凹凸構造を有するため、他の工法では切断が難しい基板に対しても、切断面の品質を保ちながら切り分けられることが特長です。
金属膜のバリを除去するJET洗浄
金属膜を含むガラス基板では、切断時に微細な金属のバリが発生することがあります。オプションのバリ取りJET洗浄機能では、超音波アシスト切断によって薄い状態で発生したバリを高圧JET洗浄で除去できます。超音波アシスト切断と高圧JET洗浄を組み合わせることで、金属膜付きのガラス基板においてもバリの少ない良好な仕上がりを実現し、製品品質の安定につながります。
CSX501活用による期待効果
クラックを抑えた高品質な断面
超音波アシスト切断と両端支持機構により、複合材のガラス基板においても背割れやクラックを抑えた切断を実現します。チッピングを低減するとともに、直角度の高い平滑な切断面が得られるため、断面品質が重視される用途においても、後工程に適した高品質な切断が可能です。さらに、レーザーやノーマルブレードでは品質の安定が難しかった膜や樹脂を含む基板に対しても、高品質な断面での切断に対応します。
切断速度の向上とブレード寿命の延長
超音波アシスト切断により切削力が高まるため、従来のダイシングと比較して切断速度の向上が見込まれます。また、切削屑の排出促進やブレードの目詰まり防止に寄与する効果により、ブレードの寿命延長も期待できます。これにより、ブレード交換の頻度を低減でき、量産ラインにおける処理能力の向上やランニングコストの低減につながります。
複合材・多層基板への適用範囲の広がり
膜や樹脂、スルーホールなどを含むガラス基板を一つの工法で切断できるため、レーザーやスクライブでは難しかった基板に対しても切断工法の選択肢が増え、従来工法では対応が難しかった新たな複合材のガラス基板の開発時においても、樹脂や絶縁材料を含む構造の切断ができる可能性が広がります。また、実際の基板を用いたサンプルカットにより、量産導入前に切断品質や切断可否を確認できるため、新規用途の検討にも取り入れやすくなります。
関連製品・サービス
量産型超音波カッティング装置 CSX501
株式会社高田工業所(以下、TAKADA)の量産型超音波カッティング装置「CSX501」は、SiCなどの硬脆性材料のダイシングにおける品質と生産性の両立という課題を解決します。回転砥石に超音波振動を加える独自技術により、安定した高品質加工と高い生産性を両立し、お客様の製造プロセス革新に貢献します。
株式会社高田工業所について

高度な技・能で新しい未来を創るTAKADA
1940年創業の産業プラントエンジニアリングのパイオニア「株式会社 高田工業所」。
「お客さまの屈強なパートナーになること」 をモットーに、人材の育成に力を入れ、躍進してきました。高田工業所で育成された人材は世の中に可能性を生み出しサステナブルなより良い未来を創ることを目指します。
新たな時代において変化を恐れず挑戦を続けます。
| 名称 | 株式会社高田工業所 |
|---|---|
| 所在地 | 806-8567 福岡県北九州市八幡西区築地町1番1号 |
| 設立 | 1948年06月 |
| URL | https://www.takada.co.jp/ |


