CBCオプテックス株式会社
レーザー誘起損傷閾値 (LIDT)試験を実施することで、レーザー光を使用する際に、光学部品がどの程度レーザー光に耐えられるかを測定することができます。LIDTが高い光学部品は耐久性に優れているなどの特徴を有しているため、様々な分野への応用が可能で、近年ではLiDAR用光学部品としても需要を高めています。
そこで今回は、レーザー誘起損傷閾値の概要や試験の種類についてご紹介させていただきます。オンライン展示会プラットフォームであるevortには、レーザー誘起損傷閾値 (LIDT)試験に関連する製品も掲載しているため、今回の記事に関心を持たれた企業様は、ぜひevort内で製品検索・資料検索をして探してみてください。
企業情報
光学薄膜製品の設計・開発・製造及び販売における Quality & Environment
近年、インターネットをはじめとする高度な情報化社会の発達には目を見張るものがあります。それを支えるオプトエレクトロニクスは21世紀の技術とも言われています。
弊社では、光学用多層膜分野においてお客様と共に研究開発を続け、幾多のニーズにお応えして参りました。試作・開発で培った20年間の技術の蓄積は多方面から多大な評価と信頼をいただいております。
高度な技術が要求される誘電体膜・金属膜・透明電極膜など多彩な製品にも、高精度・高付加価値をモットーにお応え致しております。小ロット試作用から量産にいたるまで、また初めてのお客様にも誠心誠意対応させていただきます。お気軽にご用命ください。弊社の開発力と品質管理体制が必ずやお役に立てるものと確信致しております。
レーザー誘起損傷閾値 (LIDT) とは、光学部品にレーザー照射した際に損傷確率がゼロであるレーザー放射の最大値を示す指標です。
LIDTはISO 21254によって定義されており、レーザー損傷閾値試験によって測定されます。レーザー光が物質に与える影響を評価するために使用され、光学部品の設計や使用条件を決定するために必要な情報です。
ちなみに、ISO 21254はレーザーおよびレーザー関連機器に関連する標準であり、光レーザーコンポーネントおよび表面のレーザー誘起損傷しきい値を決定するためのテスト方法を提供しています。これらのテストは「ISO 21254-1:2011 」「ISO 21254-2:2011」「ISO 21254-3:2011」「ISO/TR 21254-4:2011」の4つに分類されます。
LIDTが高い光学部品には以下のような特徴・利点があり、レーザー加工やレーザー測定などの応用において高い性能を発揮します。
高い耐久性 | LIDTが高い光学部品は、レーザー光を長時間照射しても損傷が生じにくく、高い耐久性を持ちます。 |
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高い透過率 | LIDTが高い光学部品は、レーザー光を透過する際に光の損失が少なく、高い透過率を持ちます。 |
高い反射率 | LIDTが高い光学部品は、レーザー光を反射する際に光の損失が少なく、高い反射率を持ちます。 |
高い精度 | LIDTが高い光学部品は、高い精度で加工されており、表面の平滑度や形状の精度が高いため、レーザー光を正確に制御することができます。 |
LIDTが高い光学部品は、レーザー加工やレーザー測定などの応用において高い性能を発揮します。以下に、LIDTが高い光学部品の使用例をいくつかご紹介します。
ビームシェイパー | レーザー光をトップハット、ドーナッツ、リングなど様々な形状に成形する光学部品で、溶接や切断、パターニングなどに最適です。 |
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保護膜付きアルミミラー | 高い繰り返し周波数(prf)のパルスレーザに対して、高い反射率と高い耐久性を持ちます。 |
LiDAR用光学部品 | LiDARは、自動運転車や3Dセンシングなどの分野で使用される光学部品で、高いLIDTを持つ光学部品が必要です。例えば、レンズやDOE(Diffractive Optical Element:回折光学素子)・拡散板などがあります。 |
レーザー誘起損傷閾値 (LIDT) の試験は、主にシングルショット試験かマルチショット試験のいずれかに分類されます。
シングルショット試験は「1-on-1テスト」とも呼ばれる、光学部品を単一のレーザーパルスにさらし損傷閾値を測定する試験のことを指します。一度の試験で損傷閾値が決定されるため、試験時間が短く、試験によって光学部品を変形させることなく高精度な測定が可能である点に特徴があります。
一方、マルチショット試験は、光学部品を複数のレーザーパルスにさらし、徐々に出力を増加させて損傷が発生するまで測定する試験のことを指します。複数回の試験を行い、平均値を算出することで損傷閾値を決定するため、光学部品が長時間にわたってレーザーにさらされ、より現実的な使用環境に近い試験をできる点に利点があります。
しかしその一方で、試験中に光学部品が変形する可能性があるため、測定精度が低下するリスクもある試験です。
製品名 | 特徴 |
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蒸着による光学薄膜 | 試作から量産まで幅広い光学薄膜製品に対応します。 |
レーザースペクトラムアナライザ SPG-V500 | 設定波長ごとに決まる同時測定波長幅のスペクトルデータを一括して取得するリアルタイム測定が可能です。 |
光学関連での幅広いサービス | 光学フィルターの製造及び、様々な脆性材料の加工を一貫生産体制で請け負い可能です。 |
レーザー応用機器開発 | レーザー応用機器の設計開発製作。「レーザースキャニングシステム」「LiDAR開発」「パーティクルセンサ開発」の開発依頼をいただくことが多いです。 |
「真空蒸着」加工サービス | 光学・精密部品の薄膜を設計から成膜、接合までトータルに対応できます。 |
試作・開発で培った高度な技術とノウハウを活かした光学薄膜製品を提供いたします。小ロット(1個)の試作、開発段階の性能確認から量産まで対応可能です。
レーザースペクトラムアナライザ SPG-V500とは、レーザーのスペクトル測定に適したマルチチャンネル分光器です。
設定波長ごとに決まる同時測定波長幅のスペクトルデータを一括して取得するリアルタイム測定が最大の特長です。また、コア径600 µmの大口径光ファイバを接続することでアライメント性を格段に向上します。
高精度の光学薄膜に切断加工と徹底した品質管理体制により、高品質な製品を安定して供給しています。ISO9001に準拠した管理体制と光学顕微鏡による厳密な品質検査を行なっています。
標準品として光切断用のライン光源やDOE(回折光学素子)を使用し幾何学パターンを照射する光源などを提供。その他各種のオプトメカトロニクスの開発案件を手掛けています。
高機能多層膜を実現するイオンアシスト蒸着機により、光学映像部品等の成膜を、設計から製作までトータルに対応可能。イオンの持つ高い運動エネルギーにより蒸着物質が活性化され、イオンアシストすることで蒸着物質に成膜面での流動性を持たせ、不純物が入り込む隙間のない緻密で高精度な膜を形成することができます。
いかがでしたでしょうか。今回は誘起損傷閾値 (LIDT)について紹介しました。「LIDT試験の概要」「LIDT試験の種類」「LIDTが高い光学部品の特徴」「LIDTが高い光学部品の使用例」について解説しています。
evortでは、光学部品やレーザーに関連するおすすめ製品を多数掲載していますので、ぜひ一度参考にしてみてください。
出展団体名 | |
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所在地 | 〒143-0006 東京都 大田区平和島5-6-1 アサヒビール平和島ビル9階 |
設立年月 | 1995年11月 |
従業員規模 | 33名 |
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