静電容量式非接触変位センサ capaNCDTシリーズは、ターゲットまでの距離や位置、変位を非接触で高精度に測定するセンサシステムです。超高分解能と長期安定性に加え、センサ交換時の再校正が不要な優れたメンテナンス性を大きな強みとしています。超高真空(UHV)、極低温(4K)から超高温(800℃)、非磁性から強磁場環境といった様々な条件下でも使用可能です。
Micro-Epsilon Japan株式会社は、長年培ってきた精密測定技術と幅広い製品ラインナップで、半導体や光学をはじめとする様々な産業の品質向上と生産性向上に貢献します。
目次
静電容量式センサの測定原理
静電容量式センサは、センサの測定電極と導電性の測定対象物(ターゲット)との間に形成されるコンデンサ(静電容量)の原理に基づいています。
センサとターゲットがコンデンサの二極の電極として機能し、その間の距離が変化すると静電容量が変化します。この静電容量の変化をコントローラが高精度に検知し、距離信号として出力します。これにより、非接触での精密な変位・距離測定が可能となります。

capaNCDTセンサの独自構造
従来の多くの静電容量式センサが「測定電極」と「接地(ケース)」の2軸で構成されているのに対し、capaNCDTシリーズでは「測定電極」と「接地」の間に「ガードリング電極」を配置した3軸構造を採用。この「ガードリング電極」を追加することで、ナノメートルオーダーの「距離・変位」測定を実現しています。
| 従来の静電容量式センサ | capaNCDTシリーズ | |
|---|---|---|
| センサ構造 |
2軸構造が一般的
|
3軸構造を採用
|
| 測定フィールド | 電界が広がりやすく、不均一になりがち | ガードリングにより、均一な測定フィールドを生成 |
| 測定精度 | 物の「有り・無し」を検知する近接センサとしての使用が多い | ナノメートルオーダーの「距離・変位」を測定する高精度な距離計として使用可能 |
計測対象
あらゆる導電ターゲットを測定します。適切な配線時には、絶縁体の測定も可能です。変位測定、位置測定、また厚さ測定にも使用されます。

capaNCDTシリーズが選ばれる理由

超高分解能
capaNCDTシステムは、工業環境でサブミクロンレベル、クリーンルームなどの整備された環境下ではサブナノメートルレベル(分解能 0.0375 nm以上)という極めて高い分解能を実現します。高性能な信号処理技術により、8.5kHzといった高速な測定レートでも20nm(1mm測定範囲の場合)の高い分解能を維持し、動的な測定にも対応します。
高い環境耐性
標準センサで-270℃(4K)の極低温から+200℃の高温まで対応しています。ご要望に応じてさらに高い温度にも対応可能で、最大800℃の高温環境にも対応した実績があります。また、アウトガスを抑えたUHV(超高真空)対応のセンサやケーブルも豊富にラインナップしており、真空チャンバー内での使用に最適です。さらに、強磁場環境下でも安定した測定が可能で、ステッパーやEUV装置、発電機内部など、特殊な環境下での精密計測を実現します。
優れたメンテナンス性
独自の測定方式により、センサやコントローラ、ケーブルを交換する際に、校正作業・線形化(リニアリティ調整)が不要です。わずか数秒で簡単に交換することができるため、装置のダウンタイム短縮や、予備品の管理コスト削減に大きく貢献します。
使いやすいWebインターフェース
Ethernet、EtherCAT、PROFINETといった産業用デジタルインターフェースに対応しています。特別なソフトウェアをインストールすることなく、標準のWebブラウザから簡単に設定・操作が可能です。測定値のモニタリング、フィルタ設定、演算機能(多チャンネルの差厚測定など)の構成を簡単に行えます。また、無償の「sensorTOOL」ソフトウェアにより、他のMicro-Epsilon製センサ(変位計、温度計、色センサ等)と統合的に管理することも可能です。

豊富なラインナップ
測定範囲0.05mm~10mmに対応する30種類以上の標準センサに加え、コントローラもコンパクトな1チャンネルモデルから最大8チャンネルまで接続可能な最高分解能向けの多チャンネルシステムまで幅広く取り揃えています。

柔軟なカスタマイズ性
標準品で対応できない場合でも、お客様の装置や要件に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。設計変更、ターゲット位置の微調整、装着オプション、ケーブル長の変更、測定範囲の調整、コントローラ内蔵型センサへの対応などが可能です。
OEM用途向けのカスタマイズ事例

capaNCDTシリーズ ラインナップ
静電容量式変位計センサ
測定範囲0.05mmから10mmまで、30種類以上の豊富な標準センサをご用意しています。取り付け方法に合わせて、シンプルな円筒形状、ネジ切りタイプ、あるいは狭いスペースへの組み込みに最適な厚さ数mmのフラットセンサなどを選択可能です。いずれもUHV対応やクリーンルーム対応ケーブルを選択できます。
| 円筒形状センサ | ソケット付き | ![]() |
|---|---|---|
| ケーブル内蔵 | ![]() |
|
| ネジおよびソケット付き | ![]() |
|
| フラットセンサ | ケーブル内蔵 | ![]() |
| <1㎜厚以下のギャップセンサ | ![]() |
最高分解能向けの多チャンネルシステム
capaNCDT 6500シリーズは、サブナノメートルレベルの最高分解能を実現する多チャンネルシステムです。19インチラックマウント型の筐体に最大8チャンネルのモジュールを搭載可能。優れた長期安定性と温度安定性を誇り、研究開発施設での精密実験や、半導体製造装置でのナノポジショニングなど、要求の厳しい測定タスクに対応します。

モジュール式多チャンネル測定システム
capaNCDT 6200シリーズは、DINレールに取り付け可能なコンパクトなモジュール式システムです。制御ユニットに最大4チャンネルまでの測定モジュール(復調器)を柔軟に組み合わせることができ、装置への組み込みに最適です。Ethernet、EtherCAT、PROFINETに対応し、Webインターフェースによる容易な設定が可能です。

コンパクトな1チャンネルシステム
capaNCDT 6110シリーズは、堅牢なアルミダイキャスト製筐体にセンサシステムを集約した、コンパクトな1チャンネルモデルです。優れた費用対効果を持ち、OEM用途や装置への組み込みに最適です。アナログ出力(電圧)を基本としますが、RS485デジタル出力を備えたモデルもご用意しています。

厚さ測定用センサシステム
combiSENSORは、静電容量センサと渦電流センサを一つのハウジングに同軸で統合したハイブリッドなモデルです。金属ターゲット上の絶縁体(プラスチックフィルムやコーティング、バッテリーの絶縁膜など)の厚さを、片側から非接触で高精度に測定できます。静電容量センサが絶縁層の厚さを測定し、渦電流センサがローラー等の金属ベースまでの距離を測定することにより、Roll to Rollのような測定対象の距離が変動する環境でも、安定した測定が可能となります。

アプリケーション例
半導体・電子部品
- レンズの調整や姿勢モニタリングに使用するステッパー用対物レンズ
- EUV露光装置のレンズアライメント
- ウェーハの厚さとたわみの測定
- 4K環境下(-269.3℃)でのナノポジショニング
- 光ディスクスタンパの精密計測

FA・機械
- インフレーションフィルムの断面検知
- ブレーキディスクの変形測定

保守・メンテナンス
- 高精度ギャップ計測用のハンディタイプのコントローラ
- 押出機(エクストルーダー)における8の字型ボア穴の摩耗測定
- 発電機のローターギャップ測定

Micro-Epsilonについて

事業内容
Micro-Epsilonは、50年以上にわたり、変位、距離、温度、色などを測定する高精度なセンサやシステムを開発・製造してきた産業用測定技術のパイオニアです。ドイツに本社を置き、世界中に拠点を展開。長年培ってきた精密測定技術と幅広い製品ラインナップで、半導体や光学をはじめとする様々な産業の品質向上と生産性向上に貢献しています。
会社概要

| 所在地 |
■大阪本社 ■東京オフィス |
|---|---|
| 設立年月 | 2019年07月 |
| URL | https://www.micro-epsilon.jp/ |






