設備の保全情報を紙やExcelで管理していると、情報の分散や属人化が起こりやすく、進捗状況の共有やコストの把握に手間がかかります。FLiPS(フリップス)は、保全カレンダーとダッシュボードを軸に、設備の保全情報を一元管理・見える化するメンテナンス業務管理システムです。
計画・実績・コストを1つのシステムで扱えるため、現場の担当者から管理者、経営層まで、必要な情報をすぐに確認できます。
FLiPSが選ばれる理由
現場になじむ保全カレンダー型の操作性
FLiPSの中核となるのは、カレンダー型のインターフェースです。大日程から年度、月度、日単位へと表示を切り替えながら、計画の全体像から詳細作業まで1つの画面で確認できます。
保全作業の項目はExcelのようにドラッグ操作で移動でき、作業時期の調整や費用の変動もリアルタイムに連動します。日本の保全現場で一般的な「年度計画を立て、月度で調整し、日々の作業に落とし込む」という業務フローに沿って設計されているため、配属されたばかりの担当者でも直感的に操作できます。

ビューポイントで画面を自由に構築
FLiPSには「ビューポイント機能」が搭載されています。設備台帳や作業の項目を、見たい視点で自由に編集・登録できる機能です。
たとえば、管理者が予算管理の視点でデータを確認する画面と、現場の担当者が日々の作業を管理する画面を、それぞれ別々に作成できます。階層構造とフィルタを組み合わせることで目的に合った画面を構築し、お気に入りとして登録しておけば、瞬時に切り替えて閲覧できます。
一般的な保全管理システムでは、導入後に画面の構成を変更する場合、システム会社への改修依頼が必要になることが多くあります。FLiPSでは、納品後もお客様自身で階層構造を自由に変更できるため、運用しながら画面を最適化していくことが可能です。

計画・実績・コストの一元管理
FLiPSは、設備台帳、保全作業の計画と実績、費用情報を統合データベースで一元管理します。紙やExcelでの個別管理から脱却し、関係者全員が常に最新の情報を共有できる環境を実現します。
作業の進捗状況や実施結果、状況メモまでシステム上で把握できるため、「この設備の最後の点検はいつだったか」「報告書はどこにあるか」といった情報を探す手間がなくなります。計画時の費用と実績の費用を並べて比較する予実管理にも対応しており、保全コストの見える化にもつながります。

蓄積データを活かす拡張性とAI活用
FLiPSに蓄積したデータは、トラブルが頻発している設備の特定や最適な保全周期の設定、コスト分析の基礎として活用できます。日々の運用で貯まるデータが、保全業務の改善を支える資産になります。
FLiPSは信頼性評価ツールやモニタリングシステム、BIツールなどの外部システムと連携できます。当社が提供する電子帳票システム「i-Reporter」や点検管理システム「AiPOST」とのデータ連携にも対応しており、保全業務全体をカバーする運用が可能です。蓄積データを活用した予知保全(故障が起きる前に兆候を検知する保全方式)や、機械学習による異常検知、AI連携へと発展できる基盤としても位置づけられています。
- 蓄積データを分析
- トラブルが頻発している設備の特定
- 最適保全周期の設定
- コスト分析
- 機械学習による異常検知モデル構築
- LLMやAIと連携した知見検索/自動提案システムへの展開
導入から定着までの伴走支援
FLiPSの導入にあたっては、株式会社ウェーブフロントが保全領域で培ってきた知見をもとに、課題のヒアリングから業務に合わせたシステム構築まで伴走します。
「システムで何ができるか」ではなく「お客様が何をしたいか」を一緒に整理し、自社の運用に合わせてシステムを立ち上げるコンサルティング的な支援が特徴です。「そもそもどこから手をつければよいか分からない」「データの整備から始めたい」といった段階のお客様にも、業務改善に向けた具体的な提案を行います。
FLiPSの主な機能
保全カレンダー
FLiPSのメイン機能である保全カレンダーでは、設備を「オブジェクト」、作業を「タスク」、予定・実績を「イベント」という単位で管理します。
長期(中長期計画)から年度、月度、日単位まで表示を切り替え、全体の計画状況と詳細な作業内容を1つの画面で確認できます。法令や社内基準で周期が決まっている定期作業は、期間を指定して一括登録が可能です。たとえば「2年ごとに10年分」といった長期の計画をまとめて作成でき、手作業での登録負荷を軽減します。

イベント詳細画面
作業には見積書や報告書、写真などのファイルを添付でき、エビデンスとしてシステム上に保管できます。目的に応じた表示への切り替えも可能です。

ダッシュボード
ダッシュボードは、保全カレンダーに蓄積されたデータをグラフや一覧で見える化する機能です。
設備の重要度に応じた状況を色分けで一覧表示し、注意が必要な設備をすぐに確認できます。棒グラフ、円グラフ、散布図、パレート図など基本的なグラフに対応しており、表示する指標や条件はお客様自身で設定できます。稼働率や工事件数、費用推移など、見たいデータを選んでグラフ化することで、問題の早期発見や方針決定に役立てることができます。

Myタスク
Myタスクは、ログインしたユーザーに関連する作業だけを抽出して一覧表示する機能です。今日やるべきこと、今週のタスクをすぐに確認できます。
カード形式の一覧表示と月度カレンダー形式の2種類から表示方法を選べます。スマートフォンやタブレットからも閲覧できるため、現場で作業状況を確認し、そのまま簡易レポートを作成してFLiPSにデータを登録することも可能です。現場で把握した情報を即座に管理者へ共有できます。

FLiPSの活用シーン
予備品・在庫管理
FLiPSでは、予備品の在庫数と再発注点(再発注が必要になる最低数量)を設定して管理できます。在庫数が再発注点を下回ると、画面上のアラートやメール通知で担当者に知らせる仕組みも構築可能です。これにより、欠品による設備停止や機会損失を未然に防ぎます。

保全計画の作成
設備の保全作業には、法令や社内基準によって「2年ごと」「半年ごと」など実施間隔が決まっているものが多くあります。FLiPSでは、作業の間隔が決まっている場合、「定期イベント」として設定することで、保全計画の作成をスムーズに行うことができます。

故障分析と予防保全
設備の故障や修理の履歴をFLiPSに記録・蓄積し、見える化することで、繰り返す故障のパターンや、優先してメンテナンスすべき設備を把握できます。蓄積した履歴をもとに点検計画や保全方法を見直すことで、「壊れてから直す」事後保全から、「壊れる前に手を打つ」予防保全への移行を進めることができます。

予実管理・予算シミュレーション
FLiPSでは、計画時の費用と実施後の費用を並べて比較する予実管理が可能です。表示する指標は作業件数、費用合計、停止時間など自由に切り替えられるため、目的に応じた分析ができます。
定期作業の周期・費用・予備品をまとめて計画し、定期イベントの一括作成機能と組み合わせることで、長期にわたる費用の予測も行えます。実績データに基づいた根拠のある予算策定や設備投資の判断につなげることができます。

導入事例
FLiPSは、石油・化学・製造・インフラ・プラントなど幅広い業種で採用されています。以下に代表的な事例をご紹介します。
タカ食品工業株式会社
| 業種 | 食品製造業 |
|---|---|
| 課題 | 設備管理台帳と資産管理台帳が部署ごとにExcelで管理されており、設備投資計画の見通しが立ちにくかった |
| 導入効果 |
|
出光興産株式会社
| 業種 | 石油・エネルギー |
|---|---|
| 活用シーン | 全国の異なる委託先企業が運営する油槽所(設備は出光興産株式会社の資産)について、設備保全の予算申請と実績管理に活用 |
| 導入効果 |
|
JR東海テクノクリエイト株式会社
| 業種 | 鉄道関連機械メーカー |
|---|---|
| 課題 | 稼働回数や運転時間でメンテナンス時期を決めており、実績データから将来の点検・更新タイミングを予測したいというニーズがあった |
| 導入効果 |
|
自動車部品メーカー
| 業種 | 自動車部品メーカー |
|---|---|
| 課題 | 保全システムは導入していたが、現場からの報告が入力されず、計測値を監視するだけで予知保全に至っていなかった |
| 導入効果 |
|
導入の流れ
お問い合わせ・課題ヒアリング
現在の設備管理方法や課題をお伺いします。「何に困っているか」「何を実現したいか」を一緒に整理し、FLiPSの活用方針を明確にします。
デモ・ご提案
実際の画面で機能をご確認いただきます。必要に応じて秘密保持契約を締結のうえ、お客様の実データを使った「見える化」を体感していただくことも可能です。製品紹介のサンプルデータではなく自社のデータで確認することで、活用イメージをより具体的に持っていただけます。
データ投入・システム構築
管理したい項目をヒアリングし、お客様の業務に合わせて階層構造、画面、テンプレートを構築します。既存の電子データがあればシステムに取り込みます。紙ベースで管理されている場合は、Excel等による電子化の支援も行います。
納品・運用開始
構築済みの環境を納品し、運用を開始します。自社サーバー(オンプレミス)での運用とクラウド環境での運用の両方に対応しており、お客様の社内方針に合わせて選択できます。運用開始後も、定着に向けた支援を行います。
システム動作環境
システム構成
FLiPSはWebシステムです。サーバーにアクセスしてWebブラウザ上で操作するため、クライアント端末への個別インストールは不要です。
| サーバー |
OS:Windows Server 2012 R2 / 2016 / 2019 / 2022 / 2025 アプリケーションサーバー:Tomcat / WebLogic データベース:PostgreSQL / Oracle |
|---|---|
| クライアント |
OS:Windows PC Webブラウザ:Google Chrome(推奨) / Microsoft Edge 画面解像度(最小):QVGA(1280×960) / WXGA+(1440×900) |
クラウド/オンプレミス対応
FLiPSは、自社サーバーでのオンプレミス運用とクラウド環境での運用の両方に対応しています。セキュリティポリシー上、社外にデータを置けない場合は自社サーバーでの運用が可能です。クラウド環境での運用実績もあり、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどのクラウドサービス上に構築するケースにも対応しています。
※クラウド環境での構築の場合は、エンドユーザー様にてクラウドサービスをご用意いただく必要があります。
株式会社ウェーブフロントについて
事業内容
会社設立当初から熱流体解析システムの開発、コンサルティング業務、製造業を対象とした業務システムの開発に携わっており、同業他社では対応が難しい問題の解決や製品を世の中に出してきました。
そのため、ポンプの熱流動解析およびプラズマ解析、故障解析、機能安全に関する当社の知識・技術力は、競合他社に比べて非常に高く評価されています。
また、当社の業務システムに関するコンサルティング能力は、国の組織から民間企業に至るまで、高い評価を頂いており、それに伴い、当社の開発するシステムも数多く導入されています。
近年では研究所のDXや業務系システムに機械学習を組み合わせたソリューションの提供に力を入れており、新しい技術への取り組みを積極的に行っております。
特にラボ管理の分野では試供品のトレーサビリティ確保や在庫管理、作業手順の標準化、蓄積されたデータの活用、分析に取り組んでおります。
会社概要

| 企業名 | 株式会社ウェーブフロント |
|---|---|
| 所在地 | 〒220-6112 神奈川県 横浜市 西区みなとみらい2-3-3クイーンズタワーB12階 |
| 設立年月 | 1990年03月 |
| URL | https://www.wavefront.co.jp/index.html |