PI system(パイシステム)とは?
PI Systemとは、DXをこれから始めようとする企業様に必要な機能と付加価値を提供するデータインフラ基盤パッケージです。
信頼できる高品質のオペレーションデータを通じてデジタルトランスフォーメーションを加速します。あらゆる場所でリアルタイムにデータを収集、拡張、提供できます。
エンジニアとオペレーターの能力を強化し、アナリストとデータサイエンティストの作業を加速することにより、新しいビジネス機会への洞察を提供します。
PI Systemのシステム構成
データの圧縮・保存 | PI Data Archive
センサーの時系列データ(時刻と数値がセットになったデータ)をPI Pointという単位で管理
センサーが取得したデータをPI独自の方式で圧縮してデータベースに格納するため、必要なデータのみを保存してITリソースの抑制が可能
数十年単位にわたる⻑期連続データ蓄積の実績を持つ、OSIsoft社が独自開発したデータアーカイブの仕組みを利用
データの管理・アセット化 | PI Asset Framework
特別なプログラミングを必要とせず、アセット(設備)を中心としてセンサーデータを紐付け、データベースに格納
アセットテンプレートの利用により、同タイプの設備に同じ属性情報を自動付与可能
工場や部署単位など、アセットを階層管理し、各階層ごとに合算した値を取得することが可能
データ分析 | PI Asset Framework
PI Systemの演算機能(PI Analysis Service)を使って、センサーデータを用いた演算を実施
演算結果をデータベースに登録し、センサーから取得したデータと同様に取り扱うことが可能
AIや機械学習など、高度な分析ツールが導いた数学モデルにセンサーデータを適用し、得られた予測値(未来データ)をリアルタイムデータと同様に取り扱う事が可能
データ閲覧
PI DataLink
Excelのアドインとして、PI Systemの蓄積データをExcelへ取込み
Excelの関数を使用したデータ処理が可能
業務レポートの作成等の利用において多く活用されている
PI Vision
Webブラウザでリアルタイムデータ、設備データ、分析結果を可視化
ユーザー自身が自由にダッシュボード画面を作成できる環境を提供
指定した任意のタイムスパンにおける高速なデータ取得、線形補間によるデータ取得と可視化
他のWebシステムとの連携
PI System導入のメリット
複雑からシンプルへ
PI Systemは企業のレベルに対応した共通のデータ基盤を作成します。異なるデータソース、複数の制御システム、情報サイロ、非標準的な命名規則が、わかりやすい単一の情報ソースで統合されます。
エンジニア、特定領域の専門家、CoE(センターオブエクセレンス:中央組織/横断組織)、 ビジネス管理者は信頼できる単一のデータソースに簡単にアクセスできます。
より詳細に状況を把握
迅速かつリアルタイムのモニタリング機能により、素早い対応が可能になり、 重要なデータを絶え間なくモニターすることができます。データの取り纏めやアセットベースの計算により、 現場をまたいで、不具合や非効率的なプロセス、パフォーマンスの劣っている部分を特定します。
アクセスとユーザー設定が容易に
インフラストラクチャーにはセルフサービスツールが含まれており、 ユーザーは、設定が簡単ですぐに使えるツールを用いて、役割に合わせた表示設定やレポートの作成ができます。そのため、カスタマイズの必要性やITサポート、データサイエンティストのヘルプを減らすことができます。
こうしたツールを利用することで、納期を短縮し、カスタムコーディング、外部アプリケーション のコストを削減できます。
コンテキストを備えた情報
インフラストラクチャーには、オペレーションデータにコンテキストを付加するメタデータレイヤーが組み込まれており、ユーザーはアセット、システム、プロセス、プラントに関連する生のデータストリームをより深く理解することができます。複雑な計算は、正確なコンテキストを維持しながら、受信データストリームとアーカイブデータの両方で自動的に実行され、意味のある情報を生成します。
ITの複雑性とコストの軽減
オペレーショナルテクノロジー(OT)、自動化システム、エンタープライズ向けビジネスアプリケーションの間に共通のソフトウェアシステムを導入すると、OTシステムとITシステムの統合(OT-IT統合)とアーキテクチャを簡素化することができます。また、このレイヤーを維持することで、 システム全体が機動的になります。
企業は、最新のITアプリケーション、テクノロジー、ソリューションを、 自社のOTアーキテクチャを再統合したり、刷新することなく、迅速に活用することができます。
UISのPI System 導入コンサルティング
宇部情報システム(UIS)は、導入時の課題解決から導入後の利活用までワンストップでご支援します。
まずどのように導入していくか。セキュリティはどうするのか。今までの知見や実績をベースにベストな環境のコンサルティングを実施します。
情報系ネットワークを利用するのが難しいのであれば、VPNやクラウドサービスを利用して構築し、導入後にすぐにデータの利活用を移れるように、過去データをPI Systemへインプットする、といったテクニカルな技術をご提供します。
また、PI System導入後の、PI Asset FrameworkやPI Data Link、PI Visionなどの利活用に向けたエンジニアリングやご支援をはじめ、トレーニングもご提供しております。導入後も、PIのデータを利用したシステム開発まで幅広いソリューションをご提案することで、製造DXを加速させます。
導入までの流れ
STEP1:ヒアリング
お客様の課題や要望をお聞きします。貴社課題や環境、ネットワーク、セキュリティポリシー等の確認を行います。
STEP2:ご提案
お客様環境に合わせたPI Systemの導入提案をいたします。
・導入コスト(イニシャルコスト、ランニングコスト)
・システム構成
・導入効果(課題に対するアプローチ)(定性的)
・ロードマップ等ご提示
STEP3:導入
PI Systemを導入いただき、その機能を利用して、データの蓄積・見える化を実施します。ミニマムスタートやPoC対応可能です。(有償)
STEP4:データ利活用へ
データを利用した予兆保全、最適化等をご提案いたします。データ収集後、利活用のアプローチをご提案します。
PI System導入効果事例
設備や機器の健全性 | 初年度で2,500万ドル分の経費節減 |
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省エネルギー | 最初の8か月でROIを十倍改善 |
プロセス最適化 | 2,600万トンの増産と1億2千万ドルの増収 |
品質管理 | 800万ドル分の設備改修費を節約 |
環境規制監視 | 初動までの時間を13時間短縮しカキの養殖場を保護 |
安全性セキュリティ | 10年近く停止事故を防ぐ |
UIS デジタルエンジニアリングソリューションについて
宇部情報システム(UIS)では、各種検討手法、検討分野、ソリューションでの知見を掛け合わせた「デジタルエンジニアリングソリューション」のご提供を通じ、多面的、包括的にお客様の「ものづくり」を支援させていただいています。
ソリューションツール
SAILESS
正常データからAIを用いて、従来のアラートシステムでは検知出来ない異常・故障を早期に検知します。
CAEソリューション
シミュレートにより得られた結果を効果的に評価・活用し、問題解決・設計支援をします。
AUTODESK MOLDFLOW
樹脂流動解析システム「MOLDFLOW」の導入・活用をサポートします。
ADSTEFAN
鋳造シミュレーションシステム「ADSTEFAN」の導入・活用をサポートします。
PROMET
運転訓練シミュレータ等からの運転情報(ログ等)を用いて、オペレーターの運転習熟度を定量的に評価します。
PI System
あらゆる種類・規格の設備からデータを収集し、可視化するデータインフラ基盤です。
MADe
製品や設備の安全性・信頼性評価、故障予知に必要なデータ収集のためのセンサー配置の検証・最適化を可能とするツールです。
エンジニアリング
CAE技術サービス
モノづくりのさまざまな場面においてニーズの高いCAEについて、さまざまなサービスをご提供します。
工学系技術コンサルティング(構造・流体・鋳造など)
各種工学、計算技術に基づき、分野を問わない包括的なアプローチによる問題解決をご提案します。
受託CAE解析
解析のアウトソース対応、難易度の高い解析の実施など、お客様のご要望に合わせて対応します。
データ収集システム構築支援
IoT・データ活用の第1歩であるデータ収集に関し、環境構築のご支援させていただきます。
データ分析
ビッグデータブーム以前からの経験・実績とデータ解析を組み合わせて、ものづくりの現場を多角的にサポートします。
運転訓練システム開発
シミュレーション技術を用いた擬似プラントによる、オペレーターの訓練システムを開発します。
デジタルエンジニアリングソリューションの導入事例
製造運転データ活用による異常・故障検知 | 重大な事故・故障の発生前に、その予兆をデータから早期に検知する事により、保全費用削減、生産ロスの低減など収益改善に貢献。 |
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製造運転データ・品質データによる要因分析 | 品質低下、設備のトラブルに対し、データを利用しその要因を分析・特定。短時間でデータに裏付けされた確かな要因を確認可能に。 |
計測不能な値を予測するソフトセンサー構築 | オンラインセンサーが設置されていない箇所やセンサーでは計測できない値が、ソフトセンサーで周辺データから予測し活用できるように。品質値をリアルタイムに確認できるようにすることで、新たな指標値の可視化に成功した。 |
異常予兆検知システム構築サービス「SAILESS」のご紹介
UIS デジタルエンジニアリングソリューションにおけるソリューションツールの一種である「SAILESS」をご紹介させていただきます。
SAILESSは正常時の製造運転データをAIに学習させることで、過去に経験していないトラブルを検知でき、現場エンジニアに寄り添ったシステムを提供します。
正常データを利用したシステム構築
SAILESSでは、各種センサーから得られた正常稼働時のデータによって構築された検知モデルを用いて「異常度」を算出し、アラートするシステムです。
未経験トラブルも予兆検知可能
SAILESSでは、正常時データだけで検知モデルを構築するため、これまで未経験のトラブルでも予兆検知することが可能です。
ユーザーによる運用や横展開が可能
導入後、AIモデルのチューニングや、同一傾向がある他の機器への横展開をユーザー様ご自身で実施出来る仕組みをご用意します。
PI System - SAILESSの連携実績
PI Systemをベースとした異常予兆検知システムの構築にはSAILESSが適しております。
PI SystemとSAILESSとの多数の連携実績により、「短期かつ安価な構築」と「容易な横展開」が可能です。他のPIMSやDB、DB無しの場合と比較して、導入費用は約70%、導入期間は約60%に抑えられます。
よくある質問
Q:PI Systemの導入にあたり、どのようなサポートを期待できますか?
A:工場側で構築されているネットワークと、社内で利用しているネットワークを連携させ、PI Systemを構築していきます。その中でPI System自体の導入は非常に簡単なパッケージになっていますが、導入される会社では制御側、情報系ネットワーク等は非常に複雑です。
弊社では、今までの経験と実績をベースにお客様のそのような環境から検討可能なベストフィットする環境構築をコーディネート致します!
Q:データ収集には膨大な時間を要するイメージがありますが、PI Systemはデータ収集の時間短縮を期待できますか?
A:PI Systemは、産業用IoTセンサーを含む分散運用資産からオペレーションデータを自動的に収集し集約します。また、AWS、Azure、ESRIArcGIS、Excel、GoogleCloud、PowerBIなど、任意のプラットフォームにデータを転送できるため、高速にデータを共有することが可能となります。
Q:運用に際してのセキュリティ面が心配です。
A:PI Systemは運用に最適なサイバーセキュリティ対策を導入しており、セキュリティを厳しく規制されている企業からも高い評価をいただいています。また、オペレーションデータに簡単にアクセスできるよう、権限管理の簡素化を実現しており、使いやすさとセキュリティ強化の両面を統合しています。
会社概要
出展団体名 | |
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所在地 | 〒755-8622 山口県宇部市相生町8番1号 宇部興産ビル |
設立年月 | 1983年9月16日 |
従業員規模 | 427名 |
URL |