環境や用途に合わせて選べる豊富なラインナップ
私たちの生活に関わる多くの場所で、さまざまな種類の気体や液体といった流体が使われています。そのような流体の量などを計測・制御する機器の特徴やラインナップについて詳しく解説します。
流量制御・流量計測機器とは、気体(ガス)や液体などの流体の流量を計測・制御する機器やシステムのことです。
流体の種類は数えきれないほど多種多様にあり、環境や用途によって使用する流体の量(流量)は異なります。
流量制御・流量計測機器に求められているのは、正確で安定した計測・制御を可能にする性能です。
ひとくちに流体といっても、気体なのか液体なのか、どれくらいの量なのか、腐蝕性や危険性があるか、どれくらいの圧力や温度で用いるのかなど、さまざまな条件の違いがあります。
しかし、使用する現場にとっては安定した流体の供給が必須です。適切に流量制御・流量計測機器を選ぶことは、品質管理や生産性向上、予知保全といった流体の計測・制御の目的においても重要な点といえるでしょう。
コフロックは「流体を科学する」メーカーとして数多くの流量制御・流量計測機器を開発し、さまざまな要望に応じて提供してきた実績があります。
コフロックでは多彩な製品ラインナップを取り扱っており、環境や用途などに合わせて選べるのが特徴です。
さらに現場に合わせてカスタマイズするなど、特殊なラインにも対応しています。特注品にも豊富な実績があり、アフターサービスにも自信があります。
ここでは、コフロックならではの特徴的な流量制御・流量計測機器をご紹介します。
PIマスフローコントローラは気体の流量を計測・制御するマスフローコントローラ(MFC)に圧力センサを搭載し、圧力が変化しても安定した流量制御を行うことができるモデルです。
半導体製造などの、精密で安定した流量制御が必要なプロセスの高度な要求に応えられる機能を備えています。
DeviceNetやEtherCATなど、様々な産業ネットワーク通信規格にも対応します。
カルマン渦流量計に温度補正を追加することで、液体の温度変化に対応して高精度な計測ができるモデルです。
流量センサと直列に搭載する温度センサにより、温度変化から起きる精度誤差を補正できる仕組みです。
カルマン渦流量計に温度センサが一体化したモデルは、コフロックならではの製品です。
コフロックでは、さまざまなタイプの流量制御・流量計測機器を取り扱っています。
使われる環境や流体の種類、用途に適した機器をご提案します。
フローメータ(面積式流量計)は細長い円錐状のテーパ管という筒の中にフロート(浮子)を入れ、テーパ管を通過する流体の量によってフロートが上下し、その位置で流量を計測する機器です。気体、液体のどちらでも使用可能です。
計測と制御を同時に行える制御バルブが一体化したタイプもあります。
ガラステーパ管に特殊な形状の筒を採用するなど、微少流領域の安定した計測が可能な点も、コフロックの強みです。
長所 | シンプル構造、電源不要、計測流体が多い、ローコスト |
---|---|
短所 | 圧力や温度の影響を受けやすい、垂直取付限定、異物で詰まりが生じやすい |
精密・汎用 | ![]() |
---|---|
樹脂製・ローコスト | ![]() |
警報機能付 | ![]() |
スタンド付 | ![]() |
マスフローコントローラ(MFC)はバルブと組み合わせて気体(ガス)の流量を計測・制御する機器です。センサの上流と下流の温度差で質量流量を計測するため、圧力や温度の影響を受けづらいのが特徴です。流量を電気信号でやり取りできます。
流量計測のみが可能なマスフローメータ(MFM)も提供しています。
長所 | 圧力や温度の影響を受けにくい、電気信号(デジタル)で制御可能、計測できる流体が多い |
---|---|
短所 | 異物で詰まりが生じやすい |
デジタル制御 | ![]() |
---|---|
アナログ制御 | ![]() |
カルマン渦流量計は液体中に物質を置いた際、下流側に生じるカルマン渦の周波数を利用して流量計測する機器です。
接液部材質がPFAなどで構成された耐薬品性を備えたタイプもあり、主に半導体製造のウェット洗浄装置やCMP装置、メッキ装置などで活用されています。
コフロックでは、温度センサが一体化して液温変化時にも高精度計測できるモデルも提供しています。
長所 | 可動部がない、計測流体が多い |
---|---|
短所 | 直管部が必要、機種によっては高粘度流体に対応できない |
温度補正付 | ![]() |
---|
コフロックの超音波流量計は、超音波の伝搬時間の差分を利用して流量を算出します。
可動部が無くセンサが流体に接液しないため清浄度を要求される用途で使用できるのも超音波流量計の特長ですが、コフロックの製品は流路がストレート構造であり滞留部が無い強みがあります。
長所 | 圧力損失が小さい、可動部がない、計測流体が多い |
---|---|
短所 | 直管部が必要、気泡に弱い |
超音波伝搬時間差方式 | ![]() |
---|
流量制御バルブは、流路(オリフィス)を針状または棒状のニードルで開度調整し、その流路抵抗変化で流量制御するニードルバルブが一般的です。
コフロックの精密ニードルバルブは、ニードル部とツマミ部が一体化されていません。それによりニードル部が非回転移動するため、流量設定がしやすく、安定性に優れているのが特徴です。
他にも電圧印加で流量を調整・制御する比例ソレノイドバルブも提供しております。
精密ニードルバルブ | ![]() |
---|---|
フローコントローラ | ![]() |
比例ソレノイドバルブ | ![]() |
圧力制御バルブの種類には、減圧弁(プレッシャーレギュレータ)と背圧弁(バックプレッシャーレギュレータ)があります。
減圧弁とは、二次側(出口側)の圧力を一定にするための調節弁です。一般に装置の初段に多く用いられます。
背圧弁は一次側(供給側)が設定値以上になったとき、バルブを通してその圧力(ガス)を逃すことで一次側(供給側)から入る圧力を一定に調整します。
プレッシャーレギュレータ | ![]() |
---|---|
バックプレッシャーレギュレータ | ![]() |
コフロックの流量制御・流量計測機器は産業機械だけでなく、大学の実験室や研究室、環境測定の分析装置に搭載されるなど、幅広い用途で使われています。
ドリンクサーバーや医療現場の人工呼吸器といった、身近なところでもコフロックの製品が活躍しています。
カテゴリ | 供給先 | 用途 |
---|---|---|
分析 | ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、原子吸光光度計、TOC計、VOC計、酸素濃度計、環境測定機器 等 | キャリアガスやサンプリング流量の計測制御 等 |
半導体 | エッチング装置、CVD装置、ドライポンプ、自動倉庫/ロードポート、ウェット洗浄装置、ボンディング装置、除害装置 等 | 反応ガス、希釈ガス、パージガスやフォーミングガス流量の計測制御、洗浄液や循環水流量の計測制御 等 |
産業機械 | 燃料電池評価装置、水素製造装置、バーナ装置、リーク検査装置 等 | 反応ガス、原料ガス流量、バーナガス流量の計測制御やリークガス流量の計測 等 |
食品 | ドリンクサーバー 等 | 飲料流量の計測制御 等 |
医療 | 人工心肺装置、保育器、人工呼吸器、在宅酸素濃縮器、血液分析装置、麻酔器 等 | 酸素流量の計測制御 等 |
コフロックは創業75年を超える「流体を科学する」メーカーとして、高品質で高付加価値のある製品を世界に送り続けている企業です。
国内にある2つの工場と6つの拠点から、流量制御・流量計測機器、ガス発生装置、エンジニアリング装置などを製造・販売しています。
また、高度な技術を使った機械設計やシステム開発だけでなく、お客様に寄り添ったサービスも提供しています。