画像検査システムによる外観検査はコンピュータが自動で欠陥の有無を判定します。
カメラで撮影した画像データをコンピュータ内の画像処理ソフトウェアへ取り込み、事前に設定した検査項目を基に欠陥を検出。キズや欠け等の欠陥はもちろん、文字の滲みや色落ち・汚れなど様々な検査項目を対象として検査することが可能です。
画像検査においては、画像解析をして判定を行うアルゴリズムの構築が欠かせません。撮像した画像データはアルゴリズムによって以下の手順で解析が行われます。
画像入力 | まずは検査画像の入力処理が行われます。ここではカラー画像から256階調グレー画像化なや、ノイズ除去などの入力処理も含まれます。 |
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欠陥領域検出 | 背景の除去・画像の二値化によって画像をいくつかの領域に区切ります。 |
検査・計測 | 区切った領域から欠陥の有無や、寸法・面積の計測などを行います。 |
判定 | 欠陥の有無の判定、寸法などが許容範囲か否かを判定します。 |
出力 | 判定結果をディスプレイに表示し、ファイル格納、警報表示などを行います。 |
画像処理技術を提供するメーカーは、独自の画像検査アルゴリズムを開発しています。自社の検査対象と検査項目に適したアルゴリズムであるかを確認するようにしましょう。
画像検査システムを用いた外観検査には「人的コストの削減」や「検査工程の効率化」など様々なメリットがありますが、最も大きなメリットとして期待されているのは「検査精度の向上」です。
というのも、作業者が目視によって欠陥を探す方法では、どうしてもその精度のバラツキは避けられないものであるからです。しかし、画像検査の技術を用いれば、そのようなヒューマンエラーによる見落とし・精度のバラツキを解決することができます。また、高解像度で画像を撮影できる検査装置を活用することで、これまで目視では発見することのできなかった微細な欠陥を検出することができるようになります。
画像検査を取り入れる際には、検査の対象物と検出したい検査項目をきちんと洗い出したうえで各メーカーの製品を検討する必要があります。
例えば、検査の全てを機械によって自動化するケースは実際のところ多くはなく、人が得意なところは引き続き人が行い、機械が得意なところを機械に任せるというのが現実的な手段です。
そのためには、検査要件をまとめておく必要があります。また、機械を導入するのに現在の製造現場に支障はないか、支障がある場合はレイアウト変更が可能かも事前に把握をしておきたい内容となります。
課題背景 | 背景と傷の色味が似ているため、従来の検査手法では傷の検出が難しく非常に時間の掛かる状況だった。 |
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導入効果 | AIによる画像認識の技術を用いることで、検査精度の向上を実現。また、顕微鏡で一つ一つの検査に膨大な時間が掛かっていた問題も解消された |
課題背景 | 人の口に入る食品容器の検査のため、クライアントに求められる検査精度の基準が非常に高かった。また、抜き取りによる検査では欠陥流出の可能性が残るため、全数検査を実現したいという要望を受けていた。 |
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導入効果 | 僅かな欠けや文字の滲みなどを細かく検知するために、画像検査ソフトを導入。これまで目視では確認できなかった微細な検知を実現した。また、検査効率が大幅に向上したことで、これまでの生産量を維持したままで全数検査を実現することができた。 |
課題背景 | 食品への虫や髪の毛などの異物混入を防ぐために、高い精度での検査が求められていた。 |
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導入効果 | 目視では見つけることが難しい異物を検出するために、画像検査システムを導入。求めている検査精度の実現はもちろんのこと、AIによるディープランニングを活用することで、さらなる精度向上の仕組みづくりを実現することができた。 |
生産量の増加と検査コストの兼ね合いは、製造現場が常に頭を悩ませる課題です。逆に言えば、外観検査の時間を短縮することができれば、生産量の増加に着手できる工場が数多くあるということです。
そのため、画像検査システムによる検査の体制を構築することができれば、単に検査工程の効率化・自動化が実現できるだけでなく、工場全体の生産性に貢献することができます。
これまで不可能だった微細な欠陥を検知し、0.1秒の高速判定を実現
ディープラーニング技術を用いた外観検査AIシステム「ZENAI(ゼナイ)」により、お客様の課題解決を支援します。ZENAIで外観検査工程を自動化します。高度な画像分類により、不良や傷・異物の検出が可能です。これまで不可能だった微細な欠陥を検知でき、0.1秒の高速判定を実現しています。
画像処理による検査システム導入を、1からトータルサポートします。
私たちの画像処理検査の大きな特徴は柔軟なカスタマイズ性です。
当社製画像処理検査ソフトウェア群「URCP(UIS Ready and Custom Packages)」と検査装置を併せて、トータルシステムとしてご提供いたします。
お客様のニーズに合わせ「提案」「新規開発」「カスタマイズ」「導入」「アフターフォロー」まで、全面的にサポートさせていただきます。
自社開発画像処理装置により、 製造工場での製品検査を自動化します。
画像検査・外観検査の自動化分野で30年の実績を持ち、化粧品、食品向けカップ、缶、チューブの内面・外観・印刷検査等の実績豊富です。マシンビジョン照明、制御技術、ソフトウエア技術を結集した マシンビジョン検査システムおよびエンジニアリング・サービスを提供しています。
汎用の画像処理装置では期待しにくいアプリケーションに特化したアルゴリズムや特殊設計の光学系によりダイレクトなソリューションを提供します。
高速検査が要求されるアプリケーションに対しても、高速検査と高精度検査を両立し、効率的な生産をサポートいたします。
食品、化粧品分野で多くの多くの導入実績があり、プラスチック成形や、電子部品・自動車部品などの工業部品など他の分野での外観検査自動化にも実績を広げています。
お客様と一緒に考え、最適な外観検査システムの提案をさせて頂きます。
パッケージ製品では対応出来ない、柔軟性の高いアルゴリズムであなたの課題を解決致します。
Arithmer株式会社では、高度AI画像解析技術を応用して、静止画像からの物体識別、位置特定、固有情報の高精度な取得を実現します。従来、人の目で静止画から情報を取得し判断していた検査などの業務は、ArithmerInspectionを使用することで飛躍的に効率化、高精度化することが可能です。
たとえば、保険業界向けでは自動車の事故画像から損傷部位や損傷の程度を瞬時に判定する機能を開発、迅速な保険金の支払いに適用することができます。また ArithmerInspection は、インターネット、工場の生産ライン、フードプロテクションなど、様々な環境から得られる大量の画像資産の有効活用を可能にし、コスト削減や生産性の向上に繋げています。
オンプレ・クラウドにとどまらず、iOS・Androidアプリケーションへの導入も可能です。お客様の大切な画像資産を有効活用し、お客様と共に新しいソリューションを作り上げていきます。
画像解析35年以上のプロ“だから”できたAI外観検査ソリューション
『AI』と一口に言ってもその機能は様々で、AIソフト単体では皆様のご要望を満たさないケースも多々ございます。例えば、AIで異物の場所は分かっても長さや大きさの計測機能まで搭載されていなかったり、公差に応じたOK/NG判定が出来なかったり・・・。
また、AI装置一式のご導入となると莫大なコストが掛かる一方、導入後にこれまでと画像の映りが異なって移行作業が滞るというのも懸念点です。「今まで利用してきた撮影装置を活用できたら・・・」とお悩みの方は実際多くいらっしゃいます。
そこで弊社では、画像解析35年以上のノウハウを活かした豊富な計測機能を搭載しつつ、皆様がお持ちの撮影装置を活用可能なAI外観検査ソリューションをご用意。「既に自動撮影装置をお持ちの方」「顕微鏡などの撮影装置をお持ちの方」「撮影装置は持っているけど新規一式で導入したい方」にあわせて、計3種のAI外観検査ソリューションをご紹介いたします。