物流倉庫棚 種類・選び方のポイントを解説
物流倉庫棚は、物流や倉庫、工場などの施設で使用される棚の総称です。フォークリフトや台車等を使用して荷物を運搬し、棚に積み重ねて保管することを目的としています。
物流倉庫棚にはいくつかの主要な種類があるため、適切なラックを選択することで、物流や倉庫、工場などの施設での効率的な保管や運搬を実現することができます。
物流倉庫棚(ラック)とは?

物流倉庫棚(ラック)は、物流倉庫や配送センターで使用される棚のことで、主に商品や資材を保管するために設置されます。
物流倉庫棚には様々なタイプがあり、耐荷重、サイズ、天地段数などを考慮して選ばれます。適切な物流倉庫棚を選択することで、物流の効率化、スペースの最適化、商品の安全な保管等の効果を期待できます。
物流倉庫棚の種類

軽量・中量ラック
軽量ラックは、一段当たりの耐荷重が約100から150キログラムとされており、主に小型の商品や比較的軽い物品の収納に最適です。
一方、中量ラックは軽量ラックよりも耐荷重が高く設定されており、例えば工具や部品、中サイズの電化製品など、重量がある物品の保管に用いられることが多いです。
両タイプのラックは、耐久性に優れ、組み立てが容易であるため、さまざまな業種でのニーズに対応するラックとして重宝されています。
重量ラック
重量ラックは、特に高い耐荷重を持つことが特徴で、大型の商品や重たい物品の保管に適しています。重機械や大量の建材、大型の電化製品など、通常の棚では支えきれないような物品の保管に用いられます。
また、堅牢な構造が求められるため、補強が施された厚い鋼材を使用し、安定性と耐久性を高めています。多くの倉庫で重宝され、効率的な空間利用を促進する設計となっています。
ネスティングラック
ネスティングラックは、パレットを重ねて収納することが可能な設備です。空間の利用効率を高めるために設計されており、特に一定の重量までの商品を縦に積み上げて保管する場合に有効です。
このタイプのラックの利点は、使用していないときには積み重ねてコンパクトに収納できるため、空間を有効に活用できる点にあります。また、モジュール式であり、必要に応じて容易に拡張や調整が可能です。
自動ラック
自動ラックは、電動で棚が移動するシステムを有しており、物流倉庫におけるパレットの保管と管理を自動化します。特に収納効率を大幅に向上させることができ、高度な品質管理が求められる環境に適しています。
自動化された操作により、人的ミスを減らし、保管品へのアクセスも迅速になるため、作業効率が大きく改善されます。密集保管に適しているため、限られた空間でも最大限の収納能力を発揮することができます。
物流倉庫棚の選び方

物流倉庫棚を選ぶ際に考慮すべきいくつかの重要な要素についてご紹介します。
使用目的の明確化
物流倉庫棚を選ぶ際、何をどのように保管するかを明確にすることが重要です。保管する商品の種類、重量、大きさ、形状、そして出し入れの頻度を考慮することで、最適な棚を選ぶことができます。
例えば、重い機械部品を頻繁に取り出す必要がある場合、強度と出し入れのしやすさを備えた棚が求められます。
サイズと耐荷重
棚のサイズと耐荷重は、保管する商品のサイズと重さに適している必要があります。空間を最大限に活用するためにも、使用するスペースの高さ、幅、奥行きに合った棚を選びます。
また、安全に使用するためには、棚の耐荷重が商品の重量を支えられることが不可欠です。
材質
物流倉庫棚の材質は耐久性とコストに大きく影響します。
例えば、スチール製は強度が高く耐久性に優れていますが、湿度が高い場所では錆びやすいため、そのような環境ではステンレス製や特殊なコーティングが施された材質が適しています。
組み立てや調整の容易さ
物流倉庫棚を選ぶ際は、組み立てや日常の調整が容易かどうかも重要です。
特に棚の高さが調整可能なモデルは、異なるサイズの商品を効率的に収納するために役立ちます。組立が簡単なものを選ぶことで、設置や配置変更の際の労力を軽減できます。
安全性
物流倉庫棚は安全規格を満たしている必要があります。特に、地震などの自然災害に対して耐震性を持っているかどうかは、安全を確保するための重要な要素です。
安全に関する国内外の規格や基準に適合している商品を選ぶことが推奨されます。
拡張性と柔軟性
将来のニーズの変化に対応できるよう、拡張性と柔軟性を持った物流倉庫棚を選ぶことが望ましいです。
棚を追加したり、配置を再編したりすることが可能なシステムを選ぶと、保管する商品の変化や事業の拡大に柔軟に対応できます。
倉庫内の上部空間を活用した「業務用昇降棚LF」のご紹介

業務用昇降棚LFは、踏台を使わずに物品棚の上部空間を有効利用できる昇降式の収納棚です。
使っていなかった棚上を活用することで、作業性の良い保管スペースも増え作業効率も向上します。現在ご使用されている物品棚に後付けで設置でき、そのうえメンテナンスや電気代等のランニングコストもかかりません。
- 持て余している棚上部を活かして新たな保管スペースの確保
- 小柄な女性やシニアも踏台不要で安全に作業効率アップ
- 倉庫の稼働を制限せず既存の棚に取付け可能
- メンテナンスや電気代等のランニングコスト不要
98cmの降下量を実現した昇降棚

98cmの降下量を実現し、高さ2m40cmの棚の上も、踏台を使わずにスムーズに商品を出し入れできます。既存の棚の上部を活かすことにより、限られたスペースの有効利用や、ピッキングの動線を短くすることができます。
▶︎「業務用昇降棚LF」について詳しく見る
オークス株式会社について

昇降機構のノウハウを活かした製品を開発・販売
オークスは25年前からシステムキッチン用の昇降棚を手がけており、昇降機構のノウハウを活かした製品を開発・販売しています。
物流大手のロジスティード東日本株式会社様より「デットスペースを利用しつつ、作業効率を上げられるような昇降棚を物流業界向けに開発できないか」との相談を受け、同製品の開発に着手しました。
既存の昇降棚の性能を大きく上回る98cmの降下を実現し、小柄な女性やシニアの方も踏台不要でピッキングしやすくなり、作業効率の向上と労災対策に役立っています。
会社概要
|
出展団体名 |
|
|---|---|
|
所在地 |
〒955-0842 新潟県 三条市 島田2丁目8番3号 |
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設立年月 |
1954年06月 |
|
従業員規模 |
11名-50名 |
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URL |
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