AGVとは、Automatic Guided Vehicleの略称で、無人搬送車のことを指します。
AGVは人の代わりに製品を搬送する車両ロボットで、構内搬送における作業者の負担を軽減します。
AGVとAMRの最も大きな違いは走行方式にあります。JISD6801では、AGVを「一定の領域において、自動で走行し、荷など人以外の物品の搬送を行う機能をもつ車両で、道路交通法に定められた道路では使用しないもの」と定義しており、車両として位置付けられています。一方、「次世代AGV」とも呼ばれるAMRは、AGVとは異なり床磁気テープや磁気棒を必要とせずに、走行位置の調整を自ら調整できる自律走行搬送ロボットです。
一般社団法人日本産業車両協会の「無人搬送車システム納入実績」に記載されたデータによると、無人搬送車システムの納入台数は2010年では1,000台にも満たなかったものが、2019年では3,500台にも及んでおり、倉庫や工場などの製造現場をはじめとした様々なシーンで積極的に採用されるようになっています。AGV(無人搬送車)の大きな特徴としては、省スペース化に貢献できる点が挙げられます。レイアウト等の柔軟な変更を実施しにくいベルトコンベアに代わって、AGVは大きなスペースを必要としなくとも製品や部品の搬送が可能です。
AMRは工場内・倉庫内のマップをデータで取り込むことができ、そのデータを元に自動でルートを導き出し走行します。
つまり、AMRは人とロボットが行動範囲を共有して「一緒に働くこと」を想定して利用するロボットです。
人である作業者がピッキングや搬送を行う場合、ある程度のミスは避けられないものとなります。しかし、AGV・AMRによるピッキングを実施すれば、あらかじめ設定した作業を忠実に実行するためミスは発生しなくなります。
搬送作業は作業者にとって負担の大きいものですが、AGV・AMRが自動で製品・部品を搬送するようになれば、その負担を軽減することができます。
また、搬送に充てていた人員を他の部門へと移すことができるようになるため、省人化・人的コストの削減にも期待ができます。AGV・AMRは、製造現場における労働力不足問題に貢献できる搬送ロボットです。
工場には様々な製造機が設置してあります。また、倉庫を兼ねた工場の場合、出荷製品や製造に使用する部品など、様々な物が敷地内に溢れていることになります。
そのような状況下でAGV・AMRを活用して搬送を行うことには大きなメリットがあります。例えば、工場内でレイアウト変更の必要が生じた場合、本来であれば大掛かりな搬送ルートの見直しを行う必要がありますが、AGV・AMRであればマッピングを修正することで柔軟に対応できます。また、AGV・AMRをベルトコンベアの代わりにすることができれば、面積の削減にも貢献します。
物流倉庫での搬送 |
AGVを物流倉庫に導入することによって、出荷物のピッキング業務をロボットに代替することができます。人とAGVが共存してピッキングを行う際は、カメラによる位置補正技術や物体回避機能を搭載しているAGV・AMRを選ぶことで、人や物体と衝突することなくスムーズなピッキング業務を任せることができます。 |
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工場やオフィスの清掃 |
敷地が広大な工場やオフィスの場合、清掃にかかる時間やコストも膨大です。そこで、自律走行機能を備えた清掃ロボットを導入することによって、清掃業務の効率化を実現できます。ロボットであれば従業員が出勤していないタイミングで清掃を行わせることが可能となるため、生産を止めることなく敷地内の清掃を進めることが可能です。近年では、自動で地図作成・更新を行う清掃ロボットもあるため、例えば工場内のレイアウトの変更が生じた際も、自動で最適なルートを割り出して清掃を進めさせることができます。 |
組み立てラインへの部品供給 |
AGVを製造ラインに組み込むことで、製造過程の一部分を自動化・半自動化することができます。例えば、組み立てに必要な部品をAGVによる自律走行で運ばせることによって、生産量の増加に繋がる効果を期待できるようになります。人が行うべき業務と、ロボットに無人搬送させる業務の棲み分けを適切に行うことが、AGV・AMRを活用する際の重要なポイントです。 |
昨今ではますますAGV(無人搬送車)を活用した自動搬送への期待が高まっています。特に、大手インターネット通販のAmazonが無人搬送ロボットを自社倉庫に導入して以降はその傾向が日本にも浸透しました。
また、「次世代AGV」と呼ばれるAMR(自立型協働ロボット)が開発され、ロボットと人間の協働を実現するAGVの進化が進んでいます。
今後は、よりAIやIoT分野を活用したAGVの開発が期待されています。
地図自動作成機能を持つ屋内自律移動ロボットソフトウェア
従来の自律移動ロボットは、利用者があらかじめリモコンなどでロボットを操作して、地図を作成しておく必要がありました。また、ロボットの移動ルートに障害物が生じると、ロボットが動作を停止してしまうという問題点がありました。「Rtino」は地図自動作成機能と自律移動機能を連携させることで、これらの課題を解決していきます。
Oasisシリーズ 標準モバイルロボット
Oasisモバイルロボットは、製造環境での資材輸送用に特別に設計されており、コントローラーと統合してエンドツーエンドのソリューションを提供できます。
これらの車両は、AGVの信頼性、コンベア作業の効率、および高度なセンサーと人工知能を用いた意思決定の柔軟性を兼ね備えています。
Oasisは、固定インフラを必要としない柔軟な自動化を提供します。
(ビーコン、テープ、事前に定義されたレーザーパスは不要です。)
時速7km以上で走行でき、施設と積載量のニーズを満たすために、様々なアクセサリをカスタマイズできます。各車両は、自動充電技術を用いて24時間365日稼働することができ、タスク間でも迅速な対応が可能です。
サウザーを用いたハンドパレット牽引モデル
DOOG製サウザーに、ワンタッチでハンドパレットとの取り外し可能な牽引ユニットを組み合わせたカスタマイズモデル。
【特徴】
サウザーはライントレース、メモリートレース、追従走行の3つも走行モードがあり、特別な作業は不要で簡単に走行設定が可能です。またハンドパレット側に専用治具を取り付ける事で、ワンタッチで牽引ユニットとのドッキンクおよびアンドッキング可能となっておりので、HP牽引がすぐ対応できます。
その他、ハイウェイ機能とメモリートレース機能を簡単に設定および操作するアプリの対応やAGV上部のカスタマイズなど、お客様の仕様や状況に合わせたカスタマイズも行っております。
さまざまなシーンで多彩なメリットをもたらす CarryBee。 生産工程の合理化を実現することができます。
CarryBee(キャリビー)とは、豊富な自動車生産技術のノウハウより開発された無人搬送システムです。工程間の搬送、生産ラインヘの部品供給、セル生産ライン〈AGV上で組立て〉など様々なシーンで生産工程の合理化を実現することができます。