外観検査において、目的の欠陥を撮像するためにはカメラの選定が重要です。今回は、製造業の多くで利用されている「ラインセンサカメラ」について、特徴や注意点をご紹介いたします。
外観検査カメラに関連するおすすめの製品も併せてご紹介していますので、検査の効率化を検討中の企業様はぜひ参考にしてみてください。
このような方におすすめです
・ラインスキャンカメラの特徴や導入のメリットについて知りたい方
・ラインスキャンカメラとエリアラインカメラの違いについて知りたい方
・外観検査カメラに関連するおすすめ製品について知りたい方
ラインスキャンカメラは、対象物やカメラを移動させながら線状に撮影し、その結果を組み合わせて展開図のような画像を生成します。均一な照明を実現しやすく、表面の凹凸や不良を検知するのに適しています。
また、回転させて長い対象物を撮影することも可能で、特に繊維生地やフィルムなどの検査に向いています。
一方、エリアスキャンカメラは、対象物を平面的に撮影するカメラで、一般的な写真撮影に近いイメージです。一般的に普及しており、設定や設置が比較的容易でコストが抑えられる利点があります。
ただし、撮影範囲が制限されているため、小さな検査対象物には向かないことに留意する必要があります。また、全体的に照明を均等に当てる必要があるため、照明ムラが生じないように気を配る必要があります。
ラインスキャンカメラは、道路や建物の検査、工業製品の検査、美術品の解析、果物の選別など、幅広い分野で使用されています。
ラインスキャンカメラが適しているのは、大きな対象物や高精度の解像度が必要な場合、連続した長い対象物、立体的な外観を持つ対象物などです。たとえば、大きな対象物を撮影する場合、エリアスキャンカメラを使用することもできますが、複数の画像を組み合わせる必要があります。一方、ラインスキャンカメラを使用すると、1枚の画像として撮影できるため、画像を結合する手間が省けます。
ラインスキャンカメラのメリットは以下の通りです。
一方、ラインスキャンカメラを使用する際に注意すべき点は以下の通りです。
以上の点に留意することで、より正確で高品質な撮影が可能になります。
外観検査において、ラインスキャンカメラとエリアスキャンカメラの特性を理解し、適切な選択を行うことが重要です。検査や撮影の対象物だけでなく、撮影方法によってもカメラの選定が異なるため、自社の検査要件を明確にすることが最初のステップとなります。
さらに、使用する照明、レンズ、および画像処理ソフトウェアとの組み合わせも検討する必要があります。新たに環境を整える場合は、トータルでコーディネートを行うことができるメーカーに相談することをおすすめします。
製品名 | 特徴 |
---|---|
画像処理検査ソリューション「URCP」 | 画像処理検査ソフトウェア群「URCP(UIS Ready and Custom Packages)」と検査装置を併せて、トータルシステムとしてご提供します。 |
「画像処理×計測」のフロントランナー | ハイスピードカメラによる製造装置のトラブルシュート・熟練者による高精度な検査工程の画像処理による自動化・「どこをどんな風に見ているか」をデータ化して技能を向上を目指した視線計測のご採用等でお役に立ちます。 |
エンベッデッドビジョンカメラシステム | さまざまなニーズに対応するエンベッデッドビジョンカメラシステムです。 |
画像検査カメラ「MOQSEE」 | 照明、レンズ、ソフトウェアのオールインワン画像処理カメラです。 |
画像処理検査ソリューション「URCP」の大きな特徴は柔軟なカスタマイズ性です。画像処理検査ソフトウェア群「URCP(UIS Ready and Custom Packages)」と検査装置を併せて、トータルシステムとしてご提供。お客様のニーズに合わせ「提案」「新規開発」「カスタマイズ」「導入」「アフターフォロー」まで、全面的にサポート可能です。
画像を初めてデジタル化~情報処理の対象として30年。画像処理と計測をテーマひとすじにアカデミックや研究開発の現場で(見える化)(数値化)(解析)をお手伝い。ものづくりの現場では、ハイスピードカメラによる製造装置のトラブルシュート・熟練者による高精度な検査工程の画像処理による自動化・「どこをどんな風に見ているか」をデータ化して技能を向上を目指した視線計測の採用等で役立ちます。
コンパクトなカメラの筐体で撮像から画像処理まで完結することによりビジョンシステムの小型化・省エネ化を促進します。
レーザーとスマートカメラを一つの筐体に統合して3D計測が可能なレーザープロファイラーVC nano 3D-Z、ステレオカメラを重機に搭載して後方の作業員の検出を行うEmitrace安全運転支援システム、半導体ウエハや医療器具のIDリーダー、駐車場のゲートコントロールを行う防塵・防水仕様のVC Pro Z など様々な分野のビジョンシステムとして活躍しています
照明、レンズ、ソフトウェアのオールインワン画像処理カメラです。
ご準備いただくのは、マウス、キーボード、ディスプレイのみで手軽に検査を自動化することができるソリューションです。
基板実装会社のの検査を想定して開発をし、目視検査の代替として多数の実績がございます。
いかがでしたでしょうか。今回は、ラインスキャンカメラの特徴や注意点、エリアスキャンカメラとの違いについて紹介しました。実際の現場では、カメラだけでなく照明やレンズなども、その場の状況に応じて選定されます。撮像環境の構築からAIを活用した外観検査に至るまで、トータルでの検討が必要であれば、オールインワンでの提案経験が豊富なメーカーに問い合わせすることをおすすめします。
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