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ラインスキャンカメラとは? 特徴や選び方のポイントを解説

ラインスキャンカメラは、対象物やカメラを移動させながら線状にスキャンし、高解像度な画像を生成する産業用カメラです。連続的に動く製品や長尺物の検査に適しており、製造業や品質管理の現場で幅広く活用されています。

本記事では、ラインスキャンカメラの原理や特徴、エリアカメラとの違い、選び方のポイントについて解説します。

この記事で分かること

  • ラインスキャンカメラの撮像原理と仕組みがわかる。
  • エリアカメラとの違いを撮像方式・解像度・撮像範囲・照明の観点で理解できる。
  • 高解像度・広範囲撮影・連続撮影・高速撮影といった主要な特徴を把握できる。
  • 画素数やラインレートなど、カメラ選定時に検討すべきポイントがわかる。
  • 製造ラインや品質検査における代表的な用途を知ることができる。

ラインスキャンカメラとは?

ラインスキャンカメラとは

ラインスキャンカメラは、対象物やカメラを移動させながら線状に撮影し、その結果を組み合わせて展開図のような画像を生成します。 均一な照明を実現しやすく、表面の凹凸や不良を検知するのに適しています。

また、回転させて長い対象物を撮影することも可能で、特に繊維生地やフィルムなどの検査に向いています。

ラインスキャンカメラの原理・仕組み

ラインスキャンカメラは、一列に並ぶ複数のピクセルからなるイメージセンサーを用いて、一ライン分の画像取得を繰り返し、被写体がカメラの前を連続的に移動するか、またはカメラ自体が移動して被写体をスキャンすることで、センサーが取得した各ラインの画像データを連続的に組み合わせて全体の画像が生成されます。

高精度な画像を得るために、カメラと対象物の移動が正確に同期することが重要で、エンコーダなどの同期装置がよく使われます。取得したラインデータは、専用の画像処理ソフトウェアによって勝手に処理され、欠陥の検出、寸法測定、パターン認識などの高度な解析が可能になります。

ラインスキャンカメラの特徴

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高解像度

ラインスキャンカメラは、一列に並ぶ多数のピクセルからなるイメージセンサーを設置することで非常に高い解像度の画像を取得することができます。エリアカメラとは異なり、搬送方向への考慮数を制限なく延長することができるため、大きなピクセル数の多い画像を構成することが可能です。

広範囲撮影

対象物をラインごとにスキャンして画像を構成するため、広範囲に撮影が可能であり、長い物体や広い範囲を持つ対象の全体像を一度に詳細に把握することができます。

連続撮影

ラインスキャンカメラは、連続移動対象物を中断でスキャンし続けることができます。生産ラインやベルトコンベア上での検査作業において、途切れることなくデータを取得し続けることが可能です。

例えば、食品や飲料の生産ラインでの品質検査や、電子部品の製造過程における欠陥検出など、連続動く対象物を正確に検査することが求められる環境で活用されます。

高速撮影

高速で移動する対象物に対しても、ラインスキャンカメラは迅速にスキャンを行い、思いつきな画像を取得することが可能です。生産速度が速い環境でも精度を損なうことなく検査や解析を楽しみます。

例えば、自動車の製造ラインや高速で流れる紙メディアの製造過程など、スピードと精度を両立させることが求められる際にその性能が発揮されます。

エリアカメラとラインカメラの違い

前述したカメラの特徴に関する詳細として、エリアカメラとの比較ポイントを解説します。

撮像方式

エリアカメラは、2次元のイメージセンサーを使って一度に全体の画像を撮影します。対象物の静止画像を一瞬でキャプチャすることができるため、定位置での撮影や特定の瞬間を認識して適しています。
一方、ラインカメラは1次元のイメージセンサーを用い、対象物をラインごとにスキャンして画像を構成します。連続して動く対象物の全体像を時間をかけてスキャンすることで得られるため、動きのある対象物の連続的な撮像が可能です。

解像度(分解能)

エリアカメラは、イメージセンサーの縦と横の撮像数が固定となっているため、1つの画像における撮像数を変更することはできません。そのため、解像度を上げることができない場合があります。

対して、カメラは1ラインのみのイメージセンサーを搭載しているため、カメラを横に並べて取得することが容易です。また搬送方向への接続制限が理論上ないため、1つの大きな画像を作成する場合において、評価数の制限が少ないと思います。半導体の検査や高精度画像の印刷物の品質管理など、細部まで正確に観察する必要がある場面で特に有効です。

撮像範囲

エリアカメラは、一度の撮影で広範囲をカバーできるため、静止した対象物や一定のエリアを撮影するのに最適です。例えば、静止した部品の検査や固定されたシーンの全体像を捉える場合に有効です。

ラインカメラは、対象物が移動することでスキャンが進むため、連続的に広範囲を撮像することが得意です。ベルトコンベア上を流れる製品や、長い素材の全体を詳細に撮影する際に適しています。

照明

エリアカメラは、撮影対象全体に均一な照明を必要とし、広い範囲を均一に照らす照明設計が重要となります。照明が不均一であると、画像の一部が暗くなったり、過度に明るくなったりする可能性があります。

ラインカメラの場合、スキャンするラインのみ均一に照明が当たればよいため、LEDバー照明がよく使用されます。エリアカメラの場合より照射方法の自由度が高くなりますが、照度は強いものが必要となります。

ラインスキャンカメラの用途

Line Scan Camera Merit

ラインスキャンカメラは、道路や建物の検査、工業製品の検査、美術品の解析、果物の選別など、幅広い分野で使用されています。

ラインスキャンカメラが適しているのは、大きな対象物や高精度の解像度が必要な場合、連続した長い対象物、立体的な外観を持つ対象物などです。たとえば、大きな対象物を撮影する場合、エリアスキャンカメラを使用することもできますが、複数の画像を組み合わせる必要があります。一方、ラインスキャンカメラを使用すると、1枚の画像として撮影できるため、画像を結合する手間が省けます。

ラインスキャンカメラの選び方のポイント

適切なラインスキャンカメラを選ぶために検討すべきポイントとして「画素数」と「ラインレート」について解説します

画素数

「画素数」とは、カメラの撮像素子に並んでいる画素の数を表す指標です。画素数が多いほど、より高精細な画像を撮影できます。

ただし、必要な画素数は撮影対象物の大きさや必要な精度によって異なり、過剰な画素数は処理に時間がかかるため、必要な精度を満たす画素数を選択することが重要です。

ラインレート

「ラインレート」とは、1秒間にスキャンできるライン数を示す指標です。ラインスキャンカメラは被写体をスキャンするか、あるいはカメラ自体を移動させて撮影する必要があり、この移動速度を「搬送速度」と呼びます。搬送速度とラインレートが適切でない場合、画像に伸び縮みが発生する可能性があるため注意が必要です。

NED「ラインスキャンカメラ」のご紹介

Line Scan Camera Thumbnail Line Scan Camera Main

日本エレクトロセンサリデバイス(NED)株式会社は、高品質なラインスキャンカメラを提供する専門メーカーです。同社のラインスキャンカメラには「Ryuganシリーズ」「CLISBee-Aシリーズ」「SUシリーズ」「RAINBOWシリーズ」の主要シリーズがあります。

これらのラインスキャンカメラは、高解像度、広範囲撮影、連続撮影、高速撮影などの特徴を活かし、工業用途や医療用途など、様々な分野で使用されています。

NED「ラインスキャンカメラ」について詳しく見る

TECHVIEW 画像処理アプリケーション開発ツール

Techview Thumbnail Techview Main

NEDは、ラインスキャンカメラ等の産業用カメラで取得された画像を処理して情報を得る「センシング技術」を実現するための、高機能な画像処理ソフトウェアプラットフォーム TECHVIEWも提供しています。

TECHVIEWは、「プログラミングスキルが無くともアプリケーションの修正や変更ができる」ことをコンセプトに開発された、製造現場の担当者でも簡易的に画像検査アプリケーションを開発することを可能にする製品です。

主な特徴
グラフィカルなユーザーインターフェースを採用し、直感的な操作が可能
様々な画像処理機能をノードとして提供し、それらを組み合わせてアプリケーションを構築可能
カメラ制御からデータ出力まで、画像処理システム全体を一元管理

TECHVIEW 画像処理アプリケーション開発ツールについて詳しく見る

さいごに

ラインスキャンカメラは、高解像度、広範囲撮影、連続撮影、高速撮影という特徴を持ち、製造業や品質管理の分野で広く活用されています。エリアカメラと比較すると、撮像方式、解像度、撮像範囲、照明の点で異なる特性を持っており、連続的に動く対象物や長尺の製品の検査に特に適しています。

ラインスキャンカメラの技術は日々進化しており、今後さらに高性能化や用途の拡大が期待されます。製造プロセスの品質向上や効率化を目指す企業にとって、ラインスキャンカメラは非常に有用なツールとなるでしょう。導入を検討される際は、専門家のアドバイスも参考にしながら、自社のニーズに最適なものを選択することをおすすめします。

[ラインスキャンカメラ]に関連するFAQ

ラインスキャンカメラとエリアカメラはどのように使い分けますか?

ラインスキャンカメラは、ベルトコンベア上を流れる製品や長尺物など、連続的に移動する対象物の撮像に適しています。一方、エリアカメラは静止した対象物や特定の瞬間を捉える用途に向いています。撮影対象の形状や動きの有無に応じて選択するのが一般的です。

ラインスキャンカメラではなぜエンコーダが必要なのですか?

ラインスキャンカメラは1ラインずつ画像を取得するため、カメラと対象物の移動を正確に同期させる必要があります。エンコーダを使用することで搬送速度に合わせたスキャンタイミングを制御でき、画像の伸び縮みを防ぐことができます。

ラインスキャンカメラの画素数はどのように選べばよいですか?

撮影対象物の大きさと検出したい欠陥や特徴のサイズに応じて必要な画素数が決まります。画素数が多いほど高精細な画像が得られますが、処理負荷も増加するため、求められる精度を満たす範囲で適切な画素数を選択することが重要です。

ラインスキャンカメラにはどのような照明が使われますか?

スキャンするラインのみに均一な照明を当てればよいため、LEDバー照明がよく使用されます。エリアカメラと比較して照射方法の自由度が高い一方、十分な照度を確保する必要があります。

ラインスキャンカメラはどのような分野で活用されていますか?

製造業における外観検査や品質管理を中心に、食品・飲料の生産ライン、電子部品や半導体の検査、繊維やフィルムの検査、印刷物の品質管理など幅広い分野で活用されています。

この記事のまとめ

  • ラインスキャンカメラは、1ラインずつスキャンして画像を構成する方式のカメラである。
  • 高解像度・広範囲撮影・連続撮影・高速撮影の4つが主な特徴である。
  • エリアカメラとは撮像方式・解像度・撮像範囲・照明の点で異なる特性を持つ。
  • 選定時には画素数とラインレートを撮影対象や搬送速度に合わせて検討する必要がある。
  • 製造ラインでの品質検査や長尺物の外観検査など、連続搬送される対象物の撮像に適している。

ラインスキャンカメラとは? 特徴や選び方のポイントを解説関連製品・サービス

NEDラインスキャンカメラ

日本エレクトロセンサリデバイス(NED)は、1975年の設立以来、ラインスキャンカメラの分野において最新技術を導入し、信頼性のある革新的な製品とソリューションを提供し続けてきました。

特に工業用マシンビジョンシステムの分野で"カメラ(目)"と"画像処理(脳)"に焦点を当て、ラインスキャンカメラの世界的なリーダーカンパニーとして、ライン検査システムの精度を飛躍的に向上することに貢献しています。

CoaXPress エリア/ラインスキャンカメラ

産業用カメラの高速化・高解像度化が加速する中、従来の課題であった発熱問題を解決する革新的な設計思想で開発されたジャパンボーピクセルのCoaXPressカメラシリーズ。

Ultra Low Power FPGAの採用により、カメラの消費電力・発熱を大幅に抑え、業界最小クラスの筐体サイズを実現。半導体や電子部品など、より厳密な検査が求められる製造現場に最適なソリューションを提供します。

29mm角の小型モデルから65MPの高解像度モデルなど、豊富なラインナップで多様化する検査ニーズにお応えします。

ラインスキャンカメラとは? 特徴や選び方のポイントを解説関連資料ダウンロード

ラインスキャンカメラ_カタログ資料

ラインスキャンカメラ_カタログ資料

ラインスキャンカメラとは、スキャナーのように対象物を一列にスキャンし、そのデータを合成して画像を生成するカメラのことです。工業用途や医療用途などで使用されています。 ラインカメラとも呼ばれ、センサー部分が1ラインに並んでいて、画素数は並んでいるセンサの数を指します。

TechView_商品資料

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画像処理アプリケーション 開発ソフトウェア

現場で修正・改善できないアプリケーションとなっていた画像処理検査機器を、 現場で対応・解決できるツールに変える。 そのために開発したのがノーコード画像処理アプリケーション開発ソフトウェア TechViewです。

CoaXPress® 産業用高速映像伝送インターフェース 資料

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高速・高解像度の産業用カメラに新たな選択肢を

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