インライン検査 | 生産ライン上での異常をリアルタイムで検知
日本エレクトロセンサリデバイス(NED)では、インライン検査に有効なラインスキャンカメラと画像処理システムを提供しています。
TechView_商品資料
画像処理アプリケーション 開発ソフトウェア
現場で修正・改善できないアプリケーションとなっていた画像処理検査機器を、 現場で対応・解決できるツールに変える。 そのために開発したのがノーコード画像処理アプリケーション開発ソフトウェア TechViewです。
ラインスキャンカメラ_カタログ資料
ラインスキャンカメラとは、スキャナーのように対象物を一列にスキャンし、そのデータを合成して画像を生成するカメラのことです。工業用途や医療用途などで使用されています。 ラインカメラとも呼ばれ、センサー部分が1ラインに並んでいて、画素数は並んでいるセンサの数を指します。
目次
インライン検査とは?

インライン検査とは、生産ラインに組み込まれてリアルタイムで製品の品質を検査する方法です。製造過程の中で製品が連続的に流れる中で実施されるため、迅速かつ効率的に品質管理を行うことができます。
インライン検査は、特に大量生産を行う製造業において重要な役割を果たします。例えば、自動車産業や電子機器の製造業では、毎日数千から数百万の部品が生産されます。これらの部品の品質を確保するためには、効率的かつ正確な検査が不可欠です。インライン検査の導入により、製造プロセス全体の効率が向上し、不良品の発生率が大幅に減少します。
インライン検査とオフライン検査の違い
インライン検査は、生産ライン上での全数検査を自動化しやすく、大量生産品に向いています。例えば、ネジのような大量生産品の場合、全数を目視で検査するのは時間がかかり、人件費にも影響が出ます。さらに、目視検査では品質にばらつきが生じる可能性もあります。そこで、インライン検査を自動化することで、品質を維持しつつ人件費と手間を削減できます。初期投資は必要ですが、ランニングコストを抑えることも可能です。
一方、精密な検査にはオフラインが適しています。オフライン検査は、生産量が少ない製品や形状が複雑な製品に適しており、生産ライン上で行う必要がないため、特別な設備の導入が不要です。
これらの特徴を理解して、インラインとオフラインの検査方法を適切に使い分けましょう。
インライン検査のメリット
インライン検査を実施することによって得られるメリット・効果には以下のような点が挙げられます。

検査スピードが早い
インライン検査は生産ラインの一部として組み込まれるため、製品が流れている間に即座に検査が行われます。リアルタイムでのフィードバックが可能であり、問題が発見された場合には即時に対応することが可能です。
そのため、製品の品質を維持しながら、生産効率を高めることができます。特に大量生産を行う製造業においては、スピーディな検査は生産ライン全体の処理能力を向上させる重要な要素です。
全数検査を実現しやすい
インライン検査は全数検査を実施しやすい検査方法です。
全数検査を行うことで、品質保証のレベルが向上し、顧客からの信頼を得ることができます。さらに、製品のトレーサビリティを向上させることもでき、問題が発生した場合には迅速に原因を特定し、対策を講じることが可能となります。
自動化による人件費削減を期待できる
従来の人手による検査では、多くの人件費がかかる上に、人為的なミスも発生しやすいです。
一方、インライン検査では機械による自動検査が行われるため、効率が格段に向上します。自動化により、検査にかかる時間とコストを削減することができ、全体の生産コストの低減に寄与します。
また、検査員の負担が軽減されることで、従業員の働きやすさも向上します。
検査精度が安定している
インライン検査は、機械による検査が中心であるため、一貫した精度を保つことができます。人間の手による検査には個人差が出やすく、検査結果にばらつきが生じることがあります。
しかし、インライン検査では高精度のセンサーやカメラを使用しているため、常に安定した検査結果を得ることができます。
インライン検査に欠かせない測定技術

インライン検査には高精度な測定技術が用いられます。代表的なものとして、画像センサーによる外観検査や寸法検査の技術が挙げられます。画像センサーは、高速かつ高精度で製品の表面をスキャンし、傷や欠陥を検出します。また、寸法検査では、製品のサイズや形状が規格通りであるかを確認します。
さらに、非破壊検査の技術もよく活用されます。非破壊検査は、製品を破壊することなく内部の欠陥を検出する技術であり、超音波やX線を用いて行われます。
最新の測定技術を活用することで、企業は生産ラインの自動化を進めつつ、競争力を高めることができます。
インライン検査で用いられるラインスキャンカメラ

また、インライン検査における撮像には「ラインスキャンカメラ」が主に活用されます。
ラインスキャンカメラは、一度にライン単位で画像を取得し、高速かつ高解像度で広範なエリアをスキャンすることができます。そのため、製品の表面欠陥や異物混入、寸法測定など、多様な検査項目を正確に行うことが可能です。また、ラインスキャンカメラは連続的なスキャンが可能なため、生産ラインの速度に合わせてリアルタイムでデータを取得し、即座に検査結果を提供することができます。
さらに、ラインスキャンカメラは高精度な画像処理技術と組み合わせることで、微細な欠陥や変色、形状の歪みなど、従来の検査方法では見逃しがちな細かな問題も検出することができます。
最先端のラインスキャンカメラを提供するNED

日本エレクトロセンサリデバイス(NED)は、1975年の創業以来、ラインスキャンカメラ産業において、最先端技術を取り入れ、信頼できる革新的な製品とソリューションを一貫して提供してきた企業です。
インライン検査に不可欠なラインスキャンカメラの豊富なラインナップを取り揃えており、工業用マシンビジョンシステムに特化したソリューションを開発・製造・販売しています。
NEDのラインスキャンカメララインナップ

NEDが提供するラインスキャンカメラには、「Ryuganシリーズ」「CLISBee-Aシリーズ」「SUシリーズ」「RAINBOWシリーズ」の4シリーズがあります。
Ryuganシリーズ
NEDが自信をもって提案する新しいラインスキャンカメラシリーズ「Ryugan(龍眼)」は、高速かつ高品質な性能を備えています。厳格な要件を持つアプリケーションにも対応し、GigE Visionモデルを含む新しいモデルがRyuganシリーズに順次追加されています。
| 画素数 | 2-16K pixels |
| ラインレート | ~125kHz |
CLISBee-Aシリーズ
| 画素数 | 2-16K pixels |
| ラインレート | ~77kHz |
SUシリーズ
SUシリーズは、ローコストアプリケーションや簡易的なシステム構築に有効なコストパフォーマンスの高いラインスキャンカメラのシリーズです
| 画素数 | 2-7K pixels |
| ラインレート | ~12kHz |
RAINBOWシリーズ
Rainbowシリーズは、カラーラインスキャンカメラのシリーズです。デュアルラインと3ラインのセンサーモデルが効果的な性能を提供します。RC3Cシリーズは、Ryuganシリーズのセンサーを組み込んでおり、高解像度のカラー処理に適しています。
| 画素数 | 1-7K pixels |
| ラインレート | ~40kHz |
TECHVIEW 画像処理アプリケーション開発ツール

NEDでは、ラインスキャンカメラに加え、インライン検査における画像処理導入の技術的なハードルを下げるアプリケーション開発ツール「TechView」も提供しています。
TechViewは、「プログラミングスキルが無くともアプリケーションの修正や変更ができる」ことをコンセプトに開発された、製造現場の担当者でも簡易的に画像検査アプリケーションを開発することを可能にする製品です。
エンジニアと同じC++言語がベースになっている為、簡易的にアプリケーションを構築でき、動作は「C++言語でコーディングを行ったアプリケーションと同じ動き」になります。
操作方法はフローチャートを書くように、グラフィカルにプログラミングできます。画面や、ソフトのカスタマイズがマウス操作で実現可能です。
| Tech Viewの特徴 |
|---|
| 直感的な操作 |
| ノードのモジュール化 |
| ユーザーインターフェースも簡単作成 |
| 画像処理ツール MILに対応 |
| 多様なカメラと接続可能 |
| 外部機器との接続 |
| レシピ機能 |
| ユーザーカスタマイズが可能 |
| 連続撮像 |
| 並列処理・多種カメラの同時接続 |
| AI・機械学習との連動 |
| AI・機械学習用画像の収集 |
TechView_商品資料
画像処理アプリケーション 開発ソフトウェア
現場で修正・改善できないアプリケーションとなっていた画像処理検査機器を、 現場で対応・解決できるツールに変える。 そのために開発したのがノーコード画像処理アプリケーション開発ソフトウェア TechViewです。
ラインスキャンカメラ_カタログ資料
ラインスキャンカメラとは、スキャナーのように対象物を一列にスキャンし、そのデータを合成して画像を生成するカメラのことです。工業用途や医療用途などで使用されています。 ラインカメラとも呼ばれ、センサー部分が1ラインに並んでいて、画素数は並んでいるセンサの数を指します。
関連記事
ディープラーニングによる外観検査とは?仕組みやメリット、導入のポイントを解説
製造業において、製品の品質を担保する外観検査は欠かせない工程です。しかし、人手不足の深刻化や検査員の高齢化により、従来の目視検査に依存した体制には限界が見え始めています。このような課題を解決する技術として、AI、特にディープラーニングを活用した外観検査が大きな注目を集めています。本記事では、ディープラーニングによる外観検査の仕組みやメリット、導入を成功させるためのポイントについて詳しく解説します。
2025年09月25日
基板検査装置とは?種類やメリット・デメリットについて解説
基板検査装置は、私たちの身近にある自動車や電化製品を検査する装置です。製品によって、使用する検査装置の種類や形は異なります。 製品本来の機能を維持するために、基板検査は欠かせません。 今回は、基板検査装置の特徴やメリット・デメリットなどを中心に解説します。
2025年10月11日
外観検査に求められるカメラの特徴とは? エリアカメラとラインカメラの違いとおすすめ関連製品をご紹介します
近年、人の目による検査を外観検査用のカメラに代替することによって、外観検査を自動化することが可能となり、人的コストの削減や全数検査の実現がしやすくなりました。この記事では、外観検査に求められるカメラの特徴や、エリアカメラとラインカメラの違い、おすすめ製品をご紹介しています。
2025年09月24日
ラインスキャンカメラとは? 特徴や選び方のポイントを解説
外観検査において、目的の欠陥を撮像するためにはカメラの選定が重要です。今回は、製造業の多くで利用されている「ラインセンサカメラ」について、特徴や選び方のポイントをご紹介いたします。 このような方におすすめです ・ラインスキャンカメラの特徴や導入のメリットについて知りたい方 ・ラインスキャンカメラとエリアラインカメラの違いについて知りたい方 ・外観検査カメラに関連するおすすめ製品について知りたい方
2025年09月17日
産業用カメラとは?特徴・活用例・導入メリットを徹底解説
産業用カメラは、製造業や品質管理の現場で欠かせない存在です。しかし、その具体的な用途や特徴について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、産業用カメラの基本的な特徴から活用方法まで徹底的に解説します。
2025年09月16日
CoaXPressとは?規格のメリットやCoaXPressカメラ・製品を紹介
製造現場の自動化が進むなか、製品の品質を担保する外観検査の重要性はますます高まっています。より高速な生産ラインで、より微細な欠陥を検出するためには、高解像度の画像を高速でPCに取り込むためのカメラインターフェースが不可欠です。CoaXPressは、こうした高度な要求に応えるために開発された産業用画像処理向けの国際規格です。 本記事では、CoaXPressの導入を検討されている製造業の担当者様に向けて、その基本的な概要から、具体的なメリット、技術的な仕組み、そして他の主要なインターフェース規格との違いまで、幅広くご紹介します。
2025年09月26日
マシンビジョンカメラとは|特徴・用途例・選定ポイントを解説
マシンビジョンカメラは、産業分野において製品検査や品質管理を自動化するカメラ機器です。高性能なセンサーと特殊な通信機能を備え、製造工程での外観検査から寸法測定まで、多岐にわたる用途で活用されています。 本記事では、マシンビジョンカメラの基本的な特徴から具体的な用途例、さらに選定時の重要なポイントまでを詳しく解説していきます。
2025年09月24日
外観検査の自動化とは? 気になるポイントや具体的な導入方法、おすすめの関連製品をご紹介
目視検査だけに頼ることに課題を感じていませんか。 業種を問わず人の目で確認しなければいけないこともたくさんあります。例えば工場なら「製造の過程で部品に傷がついてないかどうか」食品製造なら「異物混入や個数・配置の確認」など目視に頼っている現場も少なくないでしょう。しかし、人手不足や技術継承、コストの観点で考えると人手による目視検査に将来的に頼れなくなるかもしれません。 そこで注目されているのが「外観検査自動化」です。 この記事では、外観検査の導入メリットや事例、外観検査自動化システムを提供している企業、導入を検討している方におすすめの製品を紹介します。
2025年09月24日
画像解析とは? 仕組みや導入のメリット・デメリットについて解説します
画像解析とは、カメラなどのセンサーで撮影した画像をコンピューターが分析し、画像の内容を理解して情報を抽出したり、データ化したりするシステムのことです。近年では、ディープラーニングなどのAI技術の進化に伴って画像解析の精度が大幅に向上しており、顔認証やセキュリティ監視、医療画像診断など、さまざまな分野で活用されるようになってきています。 本記事では、画像解析技術の基本や導入のメリット・デメリットについて、そして、具体的な活用事例について詳しく解説します。
2025年09月08日
光学顕微鏡とは|種類・用途例・選定のポイントを解説
光学顕微鏡は、肉眼では見えない微細な構造を可視光を用いて拡大し、詳細に観察するための精密な光学器具です。 本記事では、光学顕微鏡の基本的なメカニズムや分解能、そして光学顕微鏡と他の顕微鏡との違いについて詳しく解説。また、具体的な用途例や選び方のポイントも紹介します。
2025年09月02日
検査用顕微鏡とは|マイクロスコープを活用した製品検査について解説
研究や製造業における品質管理に欠かせない検査用顕微鏡。微細な構造や欠陥を高精度に観察できるため、製品の信頼性を支える重要なツールです。 本記事では、検査用顕微鏡の選び方やその活用メリット、選定ポイントについて詳しく解説します。
2025年09月02日
工業用マイクロスコープの種類と選び方|工場へ導入するポイントを解説
製造業の品質管理や研究開発において、工業用マイクロスコープは不可欠なツールです。しかし、その種類や機能は多岐にわたるため、自社の目的に合った一台を選ぶのは簡単ではありません。適切なマイクロスコープは、品質向上や生産性改善に直結する重要な設備投資です。本記事では、工場で使う産業用マイクロスコープの基本的な役割から、種類、選定ポイント、導入時の注意点まで詳しく解説します。
2025年09月02日