インライン検査 | 生産ライン上での異常をリアルタイムで検知
本記事では、インライン検査の基本的な仕組みやオフライン検査との違い、導入によるメリット、そして検査に用いられる測定技術やラインスキャンカメラについて解説します。
この記事で分かること
- インライン検査の定義とオフライン検査との使い分けがわかる。
- 検査スピード・全数検査・人件費削減・精度安定といった導入メリットを理解できる。
- インライン検査に活用される画像センサーや非破壊検査などの測定技術を把握できる。
- ラインスキャンカメラの役割と特徴を知ることができる。
- 画像処理アプリケーション開発ツールによる検査導入の効率化について学べる。
インライン検査とは?

インライン検査とは、生産ラインに組み込まれてリアルタイムで製品の品質を検査する方法です。製造過程の中で製品が連続的に流れる中で実施されるため、迅速かつ効率的に品質管理を行うことができます。
インライン検査は、特に大量生産を行う製造業において重要な役割を果たします。例えば、自動車産業や電子機器の製造業では、毎日数千から数百万の部品が生産されます。これらの部品の品質を確保するためには、効率的かつ正確な検査が不可欠です。インライン検査の導入により、製造プロセス全体の効率が向上し、不良品の発生率が大幅に減少します。
インライン検査とオフライン検査の違い
インライン検査は、生産ライン上での全数検査を自動化しやすく、大量生産品に向いています。例えば、ネジのような大量生産品の場合、全数を目視で検査するのは時間がかかり、人件費にも影響が出ます。さらに、目視検査では品質にばらつきが生じる可能性もあります。そこで、インライン検査を自動化することで、品質を維持しつつ人件費と手間を削減できます。初期投資は必要ですが、ランニングコストを抑えることも可能です。
一方、精密な検査にはオフラインが適しています。オフライン検査は、生産量が少ない製品や形状が複雑な製品に適しており、生産ライン上で行う必要がないため、特別な設備の導入が不要です。
これらの特徴を理解して、インラインとオフラインの検査方法を適切に使い分けましょう。
インライン検査のメリット
インライン検査を実施することによって得られるメリット・効果には以下のような点が挙げられます。

検査スピードが早い
インライン検査は生産ラインの一部として組み込まれるため、製品が流れている間に即座に検査が行われます。リアルタイムでのフィードバックが可能であり、問題が発見された場合には即時に対応することが可能です。
そのため、製品の品質を維持しながら、生産効率を高めることができます。特に大量生産を行う製造業においては、スピーディな検査は生産ライン全体の処理能力を向上させる重要な要素です。
全数検査を実現しやすい
インライン検査は全数検査を実施しやすい検査方法です。
全数検査を行うことで、品質保証のレベルが向上し、顧客からの信頼を得ることができます。さらに、製品のトレーサビリティを向上させることもでき、問題が発生した場合には迅速に原因を特定し、対策を講じることが可能となります。
自動化による人件費削減を期待できる
従来の人手による検査では、多くの人件費がかかる上に、人為的なミスも発生しやすいです。
一方、インライン検査では機械による自動検査が行われるため、効率が格段に向上します。自動化により、検査にかかる時間とコストを削減することができ、全体の生産コストの低減に寄与します。
また、検査員の負担が軽減されることで、従業員の働きやすさも向上します。
検査精度が安定している
インライン検査は、機械による検査が中心であるため、一貫した精度を保つことができます。人間の手による検査には個人差が出やすく、検査結果にばらつきが生じることがあります。
しかし、インライン検査では高精度のセンサーやカメラを使用しているため、常に安定した検査結果を得ることができます。
インライン検査に欠かせない測定技術

インライン検査には高精度な測定技術が用いられます。代表的なものとして、画像センサーによる外観検査や寸法検査の技術が挙げられます。画像センサーは、高速かつ高精度で製品の表面をスキャンし、傷や欠陥を検出します。また、寸法検査では、製品のサイズや形状が規格通りであるかを確認します。
さらに、非破壊検査の技術もよく活用されます。非破壊検査は、製品を破壊することなく内部の欠陥を検出する技術であり、超音波やX線を用いて行われます。
最新の測定技術を活用することで、企業は生産ラインの自動化を進めつつ、競争力を高めることができます。
インライン検査で用いられるラインスキャンカメラ

また、インライン検査における撮像には「ラインスキャンカメラ」が主に活用されます。
ラインスキャンカメラは、一度にライン単位で画像を取得し、高速かつ高解像度で広範なエリアをスキャンすることができます。そのため、製品の表面欠陥や異物混入、寸法測定など、多様な検査項目を正確に行うことが可能です。また、ラインスキャンカメラは連続的なスキャンが可能なため、生産ラインの速度に合わせてリアルタイムでデータを取得し、即座に検査結果を提供することができます。
さらに、ラインスキャンカメラは高精度な画像処理技術と組み合わせることで、微細な欠陥や変色、形状の歪みなど、従来の検査方法では見逃しがちな細かな問題も検出することができます。
最先端のラインスキャンカメラを提供するNED

日本エレクトロセンサリデバイス(NED)は、1975年の創業以来、ラインスキャンカメラ産業において、最先端技術を取り入れ、信頼できる革新的な製品とソリューションを一貫して提供してきた企業です。
インライン検査に不可欠なラインスキャンカメラの豊富なラインナップを取り揃えており、工業用マシンビジョンシステムに特化したソリューションを開発・製造・販売しています。
NEDのラインスキャンカメララインナップ

NEDが提供するラインスキャンカメラには、「Ryuganシリーズ」「CLISBee-Aシリーズ」「SUシリーズ」「RAINBOWシリーズ」の4シリーズがあります。
Ryuganシリーズ
NEDが自信をもって提案する新しいラインスキャンカメラシリーズ「Ryugan(龍眼)」は、高速かつ高品質な性能を備えています。厳格な要件を持つアプリケーションにも対応し、GigE Visionモデルを含む新しいモデルがRyuganシリーズに順次追加されています。
| 画素数 | 2-16K pixels |
| ラインレート | ~125kHz |
CLISBee-Aシリーズ
| 画素数 | 2-16K pixels |
| ラインレート | ~77kHz |
SUシリーズ
SUシリーズは、ローコストアプリケーションや簡易的なシステム構築に有効なコストパフォーマンスの高いラインスキャンカメラのシリーズです
| 画素数 | 2-7K pixels |
| ラインレート | ~12kHz |
RAINBOWシリーズ
Rainbowシリーズは、カラーラインスキャンカメラのシリーズです。デュアルラインと3ラインのセンサーモデルが効果的な性能を提供します。RC3Cシリーズは、Ryuganシリーズのセンサーを組み込んでおり、高解像度のカラー処理に適しています。
| 画素数 | 1-7K pixels |
| ラインレート | ~40kHz |
TECHVIEW 画像処理アプリケーション開発ツール

NEDでは、ラインスキャンカメラに加え、インライン検査における画像処理導入の技術的なハードルを下げるアプリケーション開発ツール「TechView」も提供しています。
TechViewは、「プログラミングスキルが無くともアプリケーションの修正や変更ができる」ことをコンセプトに開発された、製造現場の担当者でも簡易的に画像検査アプリケーションを開発することを可能にする製品です。
エンジニアと同じC++言語がベースになっている為、簡易的にアプリケーションを構築でき、動作は「C++言語でコーディングを行ったアプリケーションと同じ動き」になります。
操作方法はフローチャートを書くように、グラフィカルにプログラミングできます。画面や、ソフトのカスタマイズがマウス操作で実現可能です。
| Tech Viewの特徴 |
|---|
| 直感的な操作 |
| ノードのモジュール化 |
| ユーザーインターフェースも簡単作成 |
| 画像処理ツール MILに対応 |
| 多様なカメラと接続可能 |
| 外部機器との接続 |
| レシピ機能 |
| ユーザーカスタマイズが可能 |
| 連続撮像 |
| 並列処理・多種カメラの同時接続 |
| AI・機械学習との連動 |
| AI・機械学習用画像の収集 |
[インライン検査]に関連するFAQ
インライン検査とオフライン検査はどのように使い分ければよいですか?
インライン検査は大量生産品の全数検査に適しており、自動化による効率化が期待できます。一方、オフライン検査は生産量が少ない製品や形状が複雑な製品の精密検査に向いています。製品の特性や生産規模に応じて使い分けることが重要です。
インライン検査を導入すると人件費は削減できますか?
機械による自動検査に切り替えることで、従来の目視検査にかかっていた人件費や工数を削減できます。初期投資は必要ですが、ランニングコストの抑制や検査員の負担軽減にもつながります。
インライン検査ではどのような測定技術が使われますか?
代表的な技術として、画像センサーによる外観検査・寸法検査があります。さらに、超音波やX線を用いた非破壊検査も活用され、製品を破壊せずに内部の欠陥を検出することが可能です。
ラインスキャンカメラはインライン検査でどのような役割を果たしますか?
ラインスキャンカメラはライン単位で画像を高速・高解像度に取得し、表面欠陥や異物混入、寸法のずれなどをリアルタイムで検出します。生産ラインの速度に合わせて連続スキャンできるため、インライン検査の撮像装置として広く活用されています。
プログラミングの知識がなくてもインライン検査用の画像処理アプリケーションを構築できますか?
ノーコードに近い操作で画像検査アプリケーションを開発できるツールも提供されています。フローチャートを描くようにグラフィカルにプログラミングできるため、製造現場の担当者でも導入しやすい環境が整いつつあります。
この記事のまとめ
- インライン検査は生産ラインに組み込まれ、リアルタイムで製品品質を検査する方法である。
- 大量生産品の全数検査に適しており、検査スピードの向上と人件費の削減が期待できる。
- 機械による自動検査のため、人手の検査と比べて精度のばらつきが抑えられる。
- 画像センサーや非破壊検査など、高精度な測定技術が検査品質を支えている。
- ラインスキャンカメラと画像処理ツールの組み合わせにより、効率的な検査体制を構築できる。
インライン検査 | 生産ライン上での異常をリアルタイムで検知の関連製品・サービス
TECHVIEW 画像処理アプリケーション開発ツール
TechViewとは、画像検査システムやAI(機械学習)技術の迅速な導入をサポートするフローチャート型の画像処理ソフトウェアです。
プログラミングスキルがなくても、製造現場の担当者が簡単に画像検査アプリケーションを開発・修正できるよう設計されており、操作はフローチャート形式で直感的に行えます。
C++言語をベースにしており、エンジニアが行うコーディングと同様の動作を実現します。
TechViewは、作業時間を従来の1/10以下に短縮し、誰でも手軽に画像処理アプリケーションを構築できるため、人手不足の現場でも有効活用が可能です。
NEDラインスキャンカメラ
日本エレクトロセンサリデバイス(NED)は、1975年の設立以来、ラインスキャンカメラの分野において最新技術を導入し、信頼性のある革新的な製品とソリューションを提供し続けてきました。
特に工業用マシンビジョンシステムの分野で"カメラ(目)"と"画像処理(脳)"に焦点を当て、ラインスキャンカメラの世界的なリーダーカンパニーとして、ライン検査システムの精度を飛躍的に向上することに貢献しています。
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TechView_商品資料
画像処理アプリケーション 開発ソフトウェア
現場で修正・改善できないアプリケーションとなっていた画像処理検査機器を、 現場で対応・解決できるツールに変える。 そのために開発したのがノーコード画像処理アプリケーション開発ソフトウェア TechViewです。
ラインスキャンカメラ_カタログ資料
ラインスキャンカメラとは、スキャナーのように対象物を一列にスキャンし、そのデータを合成して画像を生成するカメラのことです。工業用途や医療用途などで使用されています。 ラインカメラとも呼ばれ、センサー部分が1ラインに並んでいて、画素数は並んでいるセンサの数を指します。
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