iCAD株式会社
3次元CADはどれも同じとは思っていませんか?
3次元CADには得意・不得意な領域があります。3次元設計で効果を出すためには、設計対象や設計フローに適したCAD選定が重要です。
本記事では、機械設計に適した3次元CADの選び方について解説します。
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■機械装置、生産設備設計者
・3次元CADの導入を検討している方
・3次元CADを導入しているが、長年定着が進んでいない方
・3次元CADを業務で使用しているが、手間がかかっている方
機械装置・生産設備設計では、3次元CADが長らく普及しませんでした。
理由は、3次元CADの歴史にあります。3次元CADは元々、自動車や航空機のボディを表現する複雑な曲面デザイン(=自由曲面)をデジタル空間上で表現する研究から始まりました。そのため、コンシューマ製品の開発プロセスに沿って開発されており、そのまま機械設計への業務適用が困難だった背景があります。
3次元CADが普及しつつある現在でも、機械装置・生産設備の領域では、3次元設計への移行に失敗されるケースも少なくありません。
今回は、機械設計用に3次元CADを選定する際、最低限確認したいポイントをご紹介します。
1. 設計手法
2. アセンブリモデルの処理性能
設計手法は大きく分けて、ボトムアップ型/トップダウン型の2つの手法に分かれます。
3次元CADがどちらの手法を採用しているかによって、システムの構造や操作性は大きく異なります。自身の業務に適した手法を選ぶことで、スムーズな3次元設計が可能となります。
それぞれの用語について解説しつつ、機械設計における推奨手法をご紹介します。
ボトムアップ設計とは、個々の部品設計から開始し、それらを組み立てて製品を完成させる手法です。
欧米では、設計者とCADモデラの分業制が主流であり、CADモデラがモデリングしやすいシステム構造になっています。最初に誕生した3次元CADのベースとなる考え方です。
最初から完成形がほぼ固まっている場面を想定しているため、モデリング履歴や各パーツとの関係性(拘束)をシステムで管理する、フィーチャーベースモデリングと親和性が高い点が特徴です。
トップダウン設計とは、製品全体の大きさやレイアウトを検討し、徐々に詳細化していく手法です。
製品の完成形が固まっていない、設計の初期段階から詳細設計まで、パーツ構成を編集しやすいシステム構造になっています。設計者が構想設計~組図・部品図へ分解する「バラシ」までの流れを想定しています。
モデルの作成手順に捕らわれず、自由に設計変更できるダイレクトモデリングと親和性が高い点が特徴です。
機械装置や生産設備では、一品一様の場合がほとんどです。そのため、構想段階での試行錯誤による品質の作り込みが重要であり、想定外の仕様変更が多々発生する可能性があります。
以上の特性から、機械装置・生産設備では、トップダウン設計しやすい操作性・運用が可能な3次元CADを推奨します。
ボトムアップ思想のCADも工夫をすればトップダウン設計できますし、その逆もしかりです。できる・できない、ではなく、自身の業務がどれだけ効率化できるかで選定することが重要です。
機械設計では、トップダウン設計が簡単にできるCADを選びましょう。
アセンブリモデルの処理性能とモデリングの意匠性は、トレードオフの関係にあります。
機械装置や生産設備は、部品点数が多い傾向にあるものの、1つ1つの部品は単純な形状が多いため、アセンブリモデルの処理性能に注目しましょう。(自動車や家電など、コンシューマ製品を設計する場合は、CADによって表現の幅が異なるため、サーフェイスモデリングの意匠性に着目しましょう)
アセンブリ上での処理性能は、アセンブリモデルの部品点数に着目します。自社製品の5~10倍以上の部品点数でもサクサク扱えることが理想です。
複数の図面ファイルを並べた作業や、アセンブリ全体で干渉チェック、動作検証を行うとさらに3次元CADへ負荷がかかります。装置モデルだけではなく、各種属性や動作情報を含め、軽快に扱えるかを、実務を想定した検証を推奨します。
自社製品の5~10倍以上の部品点数でも、サクサク動作する3次元CADを選定しましょう。
機械装置・生産設備設計に特化して開発された3次元CAD「COLMINA 設計製造支援 iCAD SX(以下、iCAD SX)」をご紹介します。
世界高速の大規模処理性能が特徴。機械設計に特化して開発することで、トップダウン設計に最適なシステム構造になっている他、メカ・電気・制御(動き)を、全てiCAD SX上で検討・検証できます。
独自のCADカーネル技術を追究することで、300万部品を0.2秒で扱う超軽量・超高性能を実現。数十万点にも及ぶアセンブリであっても、ストレスなく設計検討・検証いただけます。
また、ソフトウェア内部での軽量化・高速化を行っているため、ノートパソコンでもアセンブリモデルがサクサク動きます。
曖昧な状態から徐々に成熟するトップダウン設計を支援します。
メカだけでなく、構成・動きや電気・制御の設計は、それぞれの検討に必要な情報を都度活用しながら徐々に成熟できることが理想です。
iCAD SXは、メカ・電気・制御の設計情報を相互に活用し、徐々に成熟する設計環境を実現しています。
ものづくり改革を推進するには、設計・製造・サービスにて蓄積したデータの活用が求められています。
従来は、システム間の形式の違いによってデータの活用が難しく、メモの転記や設計情報の打ち直しによる工数増大、ヒューマンエラーによる手戻りが発生していました。
iCAD SXは、情報転記をなくし、設計で蓄積した情報をあるがままに活用できるものづくり環境を実現しました。
iCAD SXの無料体験版はこちらから申請いただけます。トップダウン設計は簡単にできるのか?本当にサクサク動くのか?期間限定でお試しいただけます。
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機械装置や生産設備の設計における3次元CAD(3DCAD)について、選定ポイントと考え方、おすすめ製品をご紹介しました。
3次元設計で効果を出すためには、自身の設計業務に合った3次元CADを選ぶことが重要です。設計対象や設計手法に合った3次元CADを導入し、快適な設計を実現しましょう。
社名 | |
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設立 | 2010年3月1日 |
本社所在地 | 〒105-0012 港区芝大門 1丁目 9番 9号 野村不動産芝大門ビル 2階 |