光分析装置向けの低迷光・高効率な回折格子 | 装置製造の手戻り削減に貢献
個体差を抑えたレプリカ技術がもたらす、高品質な回折格子の安定した供給
課題
回折格子の迷光や個体差が、光分析装置の組立検査での不合格と手戻りコストを招いています。
解決策
低迷光かつ高効率な回折格子を、迷光値や回折効率を保証して提供します。
期待効果
組立検査の手戻りが削減でき、装置の測定精度の向上も期待できます。
光分析装置における分光
光分析装置は、複数の波長が混ざった光を波長ごとに分けて(分散)、物質の成分や濃度を測定する装置です。分光光度計や発光分析装置、液体クロマトグラフ分析装置、ラマン分光器、光スペクトラムアナライザなど、幅広い分析計測の現場で使われています。
これらの装置で分光の中核を担う部品が回折格子です。フィルタやプリズムを用いる方式もありますが、波長を分ける主流の光学素子は回折格子です。
装置メーカーは回折格子を部品として光学系に組み込み、組立後に迷光や測光レンジなどの検査を行います。組み込む回折格子の迷光や回折効率といった特性は、装置全体の分光性能を左右する重要な要素です。
光分析装置の製造における課題
迷光が測定精度に与える影響
分光分析では、目的とする波長以外のわずかな光(迷光)が信号に重なることで、S/N比が低下し測定精度に影響します。この迷光を生む要因の一つが、分光素子である回折格子の特性です。
回折格子の個体差と検査の手戻り
回折格子の迷光や回折効率には個体差が生じることがあり、これが装置の組立検査で迷光や測光レンジの不合格につながる場合があります。不合格となれば再組立や部品の追加交換が必要となり、手戻りのコストや、使用できなかった部材のロスが生じます。
島津製作所の回折格子による解決

低迷光を実現するホログラフィック露光
格子溝はレーザの2光束干渉を利用したホログラフィック露光法で製作するため、機械刻線回折格子に比べて溝の周期誤差による迷光が極めて少ない回折格子が得られます。低迷光回折格子ローレライは、ホログラフィック技術に独自の工法を加え、エッチング工程を最適化することで、従来品の半分以下の低迷光特性を実現しています。迷光を抑えることは、分光分析におけるS/Nの向上、ひいては測定精度の確保につながります。
高い回折効率を安定して実現
イオンビームエッチング法により格子溝へブレーズ加工を施すことで、特定の波長域で高い回折効率を安定して得られます。平面ブレーズド ホログラフィック 回折格子は、公称ブレーズ波長において相対回折効率55%以上の特性を備えています。高い回折効率は、検出に必要な光量の確保や測光レンジの安定に寄与します。
迷光値・回折効率を測定し保証
島津製作所は独自開発のレーザ式迷光測定装置を保有し、迷光値を保証した回折格子を提供できます。回折効率についても、独自の測定装置で測定・保証が可能です。性能が出荷前に確認されているため、装置メーカーは部品ごとの個体差に悩まされにくく、組立後の検査で迷光や測光レンジが不合格となるリスクを抑えられます。
レプリカ技術による安定供給
高い品質のマスタ回折格子を、独自のレプリカ技術で高精度に転写して製造します。これにより、近い品質の回折格子をばらつき少なく量産でき、装置に搭載しやすい形で安定して供給できます。個体差に起因する検査の不合格や手戻りを抑えるうえで、品質の安定性は重要な要素です。
島津製作所の回折格子の活用による期待効果
組立検査の手戻り削減
迷光値や回折効率を保証した回折格子を活用することで、組立後の検査で迷光や測光レンジが不合格となる事態を抑えられます。これにより、再組立や部品交換といった手戻りの削減が見込め、検査で使用できなかった部材のロス低減にもつながります。
測定精度と品質安定性の向上
低迷光によって分光分析のS/Nが高まり、装置の測定精度の向上が期待できます。さらに、レプリカ技術によるばらつきの少ない品質は、装置ごとの性能のばらつきを抑え、品質安定性の向上にも寄与します。
関連製品・サービス
島津製作所の回折格子
分光分析においては、特定波長の光を正確かつ効率よく取り出すことが重要です。島津製作所の回折格子は、ホログラフィック技術とエッチング工程の最適化により、迷光を抑えつつ高い効率で特定波長の光を取り出すことができます。また、豊富なラインアップと高いレプリカ製造技術により、高品質な回折格子をお客様へお届けします。
島津製作所では、回折格子の提供の他、光学配置設計、分光器のご提案も行っております。「分光」に関するお悩みは、島津製作所にお問い合わせください。