溶融塩浸漬法を用いた「耐食・耐摩耗性の向上」

安価な処理浴を用いて高い耐摩耗性と耐食性を有す高硬度表面を実現
従来、機械部品や金型等、耐久性や耐摩耗性を要求される金属部材は、コーティング、拡散処理、熱処理等によって表面を改質し、耐食性や硬度を向上させてきました。しかし素材や用途、形状によっては、それら処理ができなかったり、耐久性に問題が生じるケースがあります。
そこで高品質でかつ容易に金属表面を硬化することのできる安価な処理方法を研究し、溶融塩浸漬法を用いた「ホウ化処理法」を実現しました。
ステップ1 :
ホウ砂及びアルミニウムを溶融した溶融塩浴を作製
ステップ2 :
溶融塩浴に金属部材を浸漬する
ステップ3 :
金属部材を溶融塩浴から取り出し、水中にて冷却
この方法によって非常に高い硬度を金属部材に賦与することができます。また安価なホウ素源であるホウ砂を用いて短時間で硬化処理を行うことが可能となります。
特長
特殊な装置が不要で安全・安価な処理で高硬度表面層を形成可能
溶液に材料を漬け込むだけで、物理蒸着(PVD)や化学蒸着(CVD)などの特殊な装置不要です。
複雑形状や細溝を有する製品であっても硬化処理可能
溶液に材料を漬け込むので複雑な形状の者でも3次元構造のものへも処理が可能です。
熱衝撃やせん断力により剥離しにくい
素材自体に入り込む素材と一体化した硬化層のため、メッキなどの表面処理で発生する熱膨張による剥離が起こりにくいです。
用途例
| 部品の耐久性向上 |
自動車・自動二輪、航空宇宙機構部品(ギヤ・軸)などの耐久性向上に適しています。 ![]() |
|---|---|
| 機械的・化学的 浸食部の保護 |
鋼板、蒸気タービン、ジェットエンジン翼部などの機械的・化学的浸食部の保護が可能です。 ![]() |
| 医療器具の耐久性・ 耐摩耗性向上 |
主に刃物などの医療器具へも処理が可能です。耐久性・耐摩耗性を向上することが可能です。 ![]() |
チーム
| 小山 真司 |
群馬大学大学院 理工学府 知能機械創製部門 准教授 「鉛フリーはんだの低温精密固相接合技術の開発」小型化される電子機器のニーズを支えるため,はんだ表面を様々な手法で改質し,低温精密組立可能な新規はんだ材料の研究開発を行っている。「機械構造用部材の高機能化」自動車や航空機に搭載される部品は,軽量化が求められ,ギヤや軸に求められる強度・表面特性は増大傾向にある。そこで表面拡散反応を利用し,安価な材料に種々の高機能表面特性を付与する技術開発を進めている。 【主要な所属学会】 日本金属学会,溶接学会,日本機械学会,エレクトロニクス実装学会,軽金属学会 【関連論文 または 特許(3件以内)】 ・nfluence of Boriding Temperature on Microstructure and Tribological Properties of Titanium, Solid State Sciences, 107, 106369-1-106369-5 (2020) ・酢酸を用いた金属塩生成接合法によるA6061/高張力鋼板の固相接合, 軽金属, 69, 548-552 (2019) ・米国特許10406629, 発明の名称:METHOD FOR JOINING METAL MEMBERS, (2019) |
|---|



