微小部品の断面観察における試料作製の標準化を実現する断面試料作製装置(超音波アシスト切断)
手作業での研磨が難しい微小部品でも、変形なく綺麗な断面を得られる試料作製の実現
課題
微小な電子部品は、従来の手作業による研磨では変形が生じやすいため、断面出しの品質が作業者の技能に大きく依存し、属人化しやすいという課題があります。
解決策
ダイシングテープなどにより試料を安定的に固定し、自動切断を行うとともに、切ると同時に断面を磨くことで熟練した研磨工程に依存せず断面試料の作製が可能となります。
期待効果
微小試料においても変形の少ない鮮明な断面が得られ、断面試料作製の標準化と作業工数の削減が期待できます。
微小な電子部品の断面試料の作製
チップコンデンサ(MLCC)やインダクタといった微小電子部品に対し、断面試料を作製する用途です。実績としては、0.4mm×0.2mm(0402)程度の微小部品まで切断に対応します。これらの受動部品は、電子部品の生産ラインにおける抜き取り検査を通じて、製造条件へのフィードバックを目的とした内部構造の検査・寸法測定を行う対象となります。
断面観察を行うためには、観察対象となる断面を露出させた試料の準備が不可欠です。微小部品は、保持および加工の難度が高く、断面観察の前工程として、対象を損傷させることなく確実に断面を形成することが求められます。
微小部品の断面観察における課題
手作業の研磨で変形しやすい
微小部品は、ホイールソーやワイヤーソーでは切断が難しく、樹脂で包埋して手で扱える大きさにしたうえで研磨機により仕上げる方法が一般的ですが、樹脂包埋の中で試料の向きがバラバラになったり、手作業に頼るため、研磨の際に斜めになったり、対象が変形したりするなど、安定した断面を得ることが難しいという課題があります。
断面出しが属人化しやすい
観察したい位置の断面を正確に出す断面出しの仕上がりは、作業者の技量に左右されます。十分な技量があれば綺麗な仕上がりが得られる一方で、その技量の習得や伝承が難しく、断面出しに専任の作業者を必要とするなど、属人化しやすい工程となっています。
断面観察用 超音波カッティング装置 CSX-100Labによる解決
ダイシングテープによる固定
切断対象のワークはダイシングテープなどに貼り付けた状態で、テーブルに真空吸着させて固定します。手で保持することが難しい微小部品であっても、補強したうえでダイシングテープに取り付けるだけで切断に進めます。
超音波アシストと両端支持機構
回転するブレードに超音波による微細な上下振動を組み合わせた超音波アシスト切断を採用しています。超音波振動によるブレードのクリーニング効果により、加工負荷の上昇を低減することで、Siチップ等のチッピングサイズを抑えた切断が可能となります。さらに、ブレードの両端を支持する両端支持機構により、切断中のブレードたわみを抑えて安定した姿勢を保つため、小さな試料に対しても変形を抑えつつ直進性の高い切断が可能です。
切ると磨くを同時に行う加工
超音波アシスト切断では、ブレードの側面で断面を磨きながら切り進める断面研磨効果(超音波ポリッシュカット®)があります。「切る」と「磨く」を同時に行うため、樹脂包埋や熟練を要する研磨工程を経ることなく、鮮明な断面を得ることができます。加えて、試料のセットから切断開始までの操作は画面上で完結し、切断条件をレシピとして保存できるため、作業者によるばらつきを抑えた安定した切断が可能です。
CSX-100Lab活用による期待効果
変形のない鮮明な断面
小さな試料でも変形を抑えて切断できるため、従来の手作業による研磨で生じやすかった断面の崩れや斜めの仕上がりを抑えられます。樹脂包埋や熟練の研磨工程を経ることなく鮮明な断面が得られ、微小部品の内部構造や接合状態を安定した品質で観察することが期待できます。
断面出し作業の標準化
タッチパネル操作による自動切断とレシピ保存機能により、これまで作業者の技量に依存していた断面出し作業を、誰でも一定の品質で実施できるようになることが期待できます。属人化していた工程の標準化や、技能伝承にかかる負担の軽減につながります。
前処理工数の削減と効率化
樹脂包埋や手作業の研磨が最小限に抑えられるケースが多く、断面試料作製における前処理工数の低減が期待できます。従来は樹脂包埋から研磨までに1日以上を要していた工程を30分程度まで短縮できる場合があり、多数の微小部品を扱う生産技術部門での抜き取り検査、品質保証部門における故障解析での効率化にも貢献することが期待できます。
関連製品・サービス
断面観察用 超音波カッティング装置 CSX-100Lab
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