バイオマスとは、バイオ(bio / 生物資源)とマス(mass / 量)を掛け合わせた言葉であり、「再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」を指しています。この記事ではバイオマス発電が注目を集めている理由や特徴やメリットをご紹介しています。
バイオマスとは、バイオ(bio / 生物資源)とマス(mass / 量)を掛け合わせた言葉であり、「再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」を指しています。太陽エネルギーを活用して水と二酸化炭素から生物が光合成によって生成した有機物であり、太陽光が有る限り持続的に再生が可能であるというと特性を持った資源です。私たちの暮らしにも様々なバイオマスが身近にあり、例えば糞尿・木屑・廃油・生ゴミ等はバイオマスの代表的な例として挙げられます。
エネルギー資源に乏しい日本は、海外から輸入している石油などの化石資源に依存している現状があります。しかし、今のペースで大量に化石資源を使い続けてしまうと、数十年後には資源が枯渇してしまうという課題を挙げる人も少なくありません。つまり、化石資源とは異なる、輸入や限界量に縛られないエネルギー源の活用が求められているのです。
このような日本におけるエネルギー事情にとって、再生可能なバイオマスは大きな期待を集めている新しい資源となっています。また、バイオマスがCO2を発生しないクリーンなエネルギーである点も、循環型社会の実現に対して有効な手段として期待されているのです。
バイオマス発電の特徴やメリットを3点に分けてご紹介します。
バイオマス発電は「カーボンニュートラル」であるというメリットを持ちます。バイオマス燃料を燃やして発生するCO2は、もともと大気中に存在していたCO2を植物が吸収したものであるため、CO2の総量は増えません。日本政府は2050年までに温室効果ガスの排出量ゼロを目指すことを表明しているため、クリーンな発電方法であるバイオマス発電は解決に向けた一手として期待されているのです。
その他のクリーンな発電方法として太陽光発電や風力発電などが代表例として挙げられますが、これらの発電方法は天候などの影響を受けやすく発電量にばらつきが生まれるデメリットを持ちます。しかし、バイオマス発電であれば、燃料となる資源を用意すれば天候条件等に左右されることなく安定的な発電が可能です。バイオマス発電は再生可能エネルギーの中でも発電量をコントロールできる発電方法として期待を集めています。
冒頭でご紹介した通り、バイオマス発電は生ゴミ・木屑・廃油など、廃棄予定の資源を活用することができます。廃棄物を燃料できるバイオマス発電は、資源を持続可能な形で活用する循環型社会の実現に貢献します。
製品名 | 特徴 |
---|---|
バイオトイレ「Bio-Lux(バイオラックス)」 | 水は使わず普通のオガクズを使用し、特別な菌は不要でトイレットペーパーも分解できる、自己完結型の新型トイレです。 |
新浄化装置「Bio-Lux Water(バイオラックスウォーター)」 | 備長炭を使い、トイレ以外の生活雑排水を浄化する装置です。 |
駆除シカの分解処理装置 | 駆除動物を埋めたり燃やしたりせず、オガクズだけを使用し分解処理する第3の処理方法です。 |
加圧浮上装置(QCL-SDAF型) | 「異相混合UNIT」による高濃度のファインバブル生成で高い固液分離効果を発揮します。 |
Volter 40 | 木質チップを燃料とし、40kWの電力と100kWの熱を生み出すCHP(熱電併給)装置です。 |
グリーンパワーバイオ炭生産プラント(自動籾殻炭化装置) | 稲作の副産物として発生する籾殻を自動連続炭化し、バイオ炭(籾殻くん炭)を生産するプラントです。 |
高水分バイオマス乾燥装置/炭化装置(半炭化装置) | 高水分バイオマスを乾燥・炭化させて減量化や有効利用を可能にします。 |
Bio-Luxは水は使わず普通のオガクズを使用し、特別な菌は不要でトイレットペーパーも分解できる、自己完結型の新型トイレです。
使用後は運転ボタンを押すとスクリューが回転し、槽内のオガクズが攪拌されます。オガクズの交換は年に2~3回(全量交換)で、使用後のオガクズは有機肥料として活用することができます。処理能力の違いで機種が多くあり、バイオトイレ本体の他に、仮設トイレ(ログハウス風、サイディング、女性専用等)もあり、1日の使用回数と設置場所の景観に合わせた機種を提案できます。
新浄化装置バイオラックスウォーターは備長炭を使い、トイレ以外の風呂、台所、洗濯などの生活雑排水のみを処理します。トイレ排水が入らない為、大腸菌対策が不要で、処理水は雨水のようにきれいな状態になることが環境省の実証事業で確認されています。
駆除シカの分解処理装置はバイオトイレの技術を応用して開発しました。使用するのは普通のオガクズだけで、特別な菌は不要です。約80キロのシカは投入後、約2週間で太い骨だけを残し分解されます。シカ以外にもイノシシやキツネなども処理できます。
「異相混合UNIT」による高濃度のファインバブル生成で、一般的に加圧浮上型処理が難しい環境でも高い固液分離効果を発揮します。
省スペース、処理時間短縮、運用コスト改善などのメリットもございます。
「Volter 40」 は、木質チップを燃料とし、40kWの電力と100kWの熱を生み出すCHP(熱電併給)装置です。
ガス化炉、フィルター、ガスエンジン、発電機をコンパクトなボディに格納。
各プロセスが自動制御可能で遠隔監視もできるスマートなシステムです。
当製品は、稲作の副産物として発生する籾殻を自動連続炭化し、バイオ炭(籾殻くん炭)を生産するプラントです。
関西産業特許の連続炭化方式なので、野焼きやバッチ方式のような黒煙、タール、煙臭がありません。悪因である籾殻炭化時に発生する籾殻ガスはガス燃焼室で完全燃焼します(自燃するので石油燃料は不要)。
また、ガス燃焼を効率的に行い、自然の摂理にあった方式であるため、故障も少なく部品交換も簡単です。
汚泥や豆腐おから、飲料搾りかすなどを乾燥または炭化して、減量化・飼料化・肥料化をすることができます。
気流式の乾燥機は熱効率の良い直接加熱タイプと、食品用などを目指した間接加熱タイプがございます。
汚泥用の乾燥機は、無人・自動運転可能な電気式と、炭化まで可能なバーナー加熱式がございます。乾燥汚泥は肥料として利用することも可能です。汚泥脱水機とセットでトラックに車載した移動タイプもございます。また、空気を遮断することにより半炭化も可能です。
汚泥以外の原料も自社でテストを承っております。
バイオマス発電は主に「直接燃焼方式」と「ガス化方式」の2種類に分けられ、それぞれ特徴や発電の仕組みが異なります。
直接燃焼方式は、バイオマス資源を直接燃料することで蒸気タービンを回す発電方法です。木屑・間伐材や生ゴミ等の可燃性ごみ、廃油などを燃料として活用します。 間伐材などを粉砕して木質チップを加工することによって、燃焼効率を高める工夫などが施されて実用化が進んでいます。
ガス化方式は主に「熱分解ガス化方式」と「生物化学的ガス化方式」に分けられます。
熱分解ガス化方式 | 熱分解ガス化方式は直接燃焼方式と同様、木屑・間伐材、生ゴミ等の可燃性ゴミを燃料としますが、直接燃焼するのではなく、加熱によって発生させたガスを活用してガスタービンを回します。 |
---|---|
生物化学的ガス化方式 | 生物化学的ガス化方式は、家畜の糞尿や下水汚染を発酵させることでガスを発生し、ガスタービンを回す発電方法です。 |
バイオマス発電は、太陽光発電・水力発電・風力発電に並んで将来における更なる実用化が期待されている発電方法です。また、クリーンな発電方法であることに加え、安定的な発電が見込める点もバイオマス発電が大きな期待を集めている所以です。
資源エネルギー庁は2030年にエネルギーミックスの具体化を目標として掲げており、バイオマス発電はその一端を担う発電方法として、今後更なる技術開発が期待されています。