小型超高速磁気浮上モータ
磁気浮上技術を応用してロータ(回転子)を非接触支持することで、従来のモータでは実現できない優れた性能を有する磁気浮上モータの開発を行っています。磁気浮上モータは、超高速・超クリーン環境・真空中・血液中など、特殊環境で使用することができます。
特に、アメリカ企業と協同で人工心臓の研究に取り組んでいます。子牛を用いた動物実験を行い、完全に心臓を除去し、開発した人工心臓を埋め込んで、30日間の生存に成功しました。この技術を用いて様々な産業応用機器に対して最適なモータを設計・製作することができます。
今後、人工心臓の開発で得られた知見を様々な産業応用機器に活かし、機器の高性能化に寄与したいと考えています。
特長
小型かつ高性能、長寿命
一般的なモータは小型化することで高速回転が必要になり、ベアリングの寿命が短くなります。磁気浮上モータではベアリングを使用しないため、高速回転をしても長い期間使用することができます。
粉塵が出ない
ベアリングを使用しないため、ベアリング摩耗による粉塵が出ません。
グリスなどの潤滑剤が不要
グリスなどの潤滑剤が不要のため、グリスが蒸発するような真空状態や 不純物が許されない超純水などのクリーンな環境でも使用可能です。
動画用途例
| 人工心臓 |
従来の人工心臓の多くは左心室補助を目的にしており、左心室補助装置を適用した患者の約20 %が後に右心室不全を患うという報告がなされています。私たちはロータの制御に磁気ベアリングを用いることで,両方のアウトレットからの血流量を自動調整可能な人工心臓を開発しました。 ![]() |
|---|---|
| クリーンルーム内 ロボット関節部 |
粉塵がでないため、クリーンルームの中でも使用可能です。 ![]() |
| 小型高速ファン |
ベアリングの摩耗がないため、高速回転にも長く対応することができます。 ![]() |
チーム
| 栗田 伸幸 |
群馬大学大学院 理工学府 電子情報部門 准教授 磁気浮上技術の産業応用に関する研究を行っている。特に,磁気吸引力をアクティブに制御する,磁気ベアリング・ベアリングレスモータ・磁気浮上モータなどの研究を行っている。磁気浮上技術を適用することで,従来機器では実現し得ない優れた性能を有する産業機器を開発。 【主要な所属学会】 IEEE,電気学会,日本機械学会,日本AEM学会 その他 共同研究における 技術分野・実績 磁気ベアリング 磁気浮上モータ セルフベアリングモータなど磁気浮上技術を応用した装置の開発 関連論文 A double-sided stator type axial bearingless motor development for total artificial heart (全人工心臓のためのダブルステータ型アキシャルベアリングレスモータの開発), IEEE T IAS, 55, 2, 1516-1523 (2018) Analysis and basic design of the magnetically levitated motor with five actively controlled degrees of freedom (5自由度能動制御型磁気浮上モータの解析と基礎設計), Int J of AEM, 59, 2, 549-555 (2019) Implementation of a Bearingless Axial-Force/Torque Motor Fan with Flex-PCB Windings (フレックスPCB巻線を備えたベアリングレス型アキシャルトルクモーターファンの実装), IEMDC 2019, SD-010804, CA, USA (2019)) |
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よくあるご質問
Q. 消費電力は大きいのでしょうか?
回転数が低いところでは、一般のモータよりも電力が必要です。しかし高速回転においては一般のモータのようなベアリングによる抵抗がないため、消費電力は小さくなります。
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