製造現場に求められる品質検査とは?品質検査の種類とおすすめ製品5選

製造現場に求められる品質検査とは?品質検査の種類とおすすめ製品5選
製造工程全体の質を管理する「品質管理」には、「工程管理」、「品質検査」、「品質改善」という3つの取り組みが含まれます。 また、品質検査を実施しつつも全体の生産量を維持するためには、検査の効率化を実現する必要があります。その一つの有効な手段として挙げられるのが「検査装置」の導入です。 この記事では品質検査の課題に対する検査ソリューションを提供する企業5社をご紹介しています。

品質検査とは?

品質検査とは?

製造工程全体の質を管理する「品質管理」には、「工程管理」、「品質検査」、「品質改善」という3つの取り組みが含まれます。

品質管理に含まれる品質検査とは、製造される部品や製品の品質が確かなものであるかを検査し、保証することを指します。検査には「破壊検査」「非破壊検査」「抜き取り検査」「全数検査」など、手法によって様々な種類があります。

品質検査を実施するメリットとデメリット

品質検査を実施するメリットとデメリット

品質検査のメリット:顧客からの信頼獲得

製造現場に品質検査を導入することには様々なメリットがありますが、その中でも代表的なのが「品質を担保することで顧客からの信頼を得ることができる」という点です。

品質検査を実施することにより不良品の流失を防ぐことができます。近年では不良品流失等によるクレームは企業ブランドを下げる直接的な要因になりかねないため、部品や製品を提供する製造現場には品質担保がより求められる傾向となっています。そのため、品質検査を経た部品提供は、クライアントの信頼獲得という観点から非常に重要です。

品質検査のデメリット:人員確保によるコスト増

品質検査を行う場合には検査員を配置する必要があるため、その分採用や育成のコストがかかってしまいます。
また、品質検査へリソースを割く分、全体の生産量への影響も考えなければなりません。

品質検査の効率化に向けた3つの解決策

品質検査の効率化に向けたソリューション

検査装置を導入して検査を自動化

品質検査を実施しつつも全体の生産量を維持するためには、検査の効率化を実現する必要があります。

その一つの有効な手段として挙げられるのが「検査装置」の導入です。検査装置とは人による検査の代わりとなる装置であり、製品や部品の検査を自動で行うことができます。 近年の検査装置では画像処理技術を活用したものが多く、機械による検査精度の向上はますます期待が大きくなっている分野です。

検査装置を導入して検査を自動化

AI✖️ 検査の画像処理技術

AI(人工知能)を活用した画像処理技術による検査は、「画像データの取得」と「画像データの解析」によって行われます。

専用のカメラで検査対象物を撮像し、ソフトウェアを組み込んだPCへ画像データを送付。送られた画像データを解析し、あらかじめ設定した基準をもとに欠陥の有無等を判定します。 目視による検査とは異なり、検査品質が安定化するだけでなく、検査スピードの向上・効率化も実現可能です。

検査装置を導入して検査を自動化

「抜き取り検査」から「全数検査」へ

検査手法の分類の中には「抜き取り検査」と「全数検査」という分類があります。抜き取り検査は対象物からサンプルとしていくつかを抜き取って調べ、その判定を全体の検査結果として当てはめる検査方式です。一方、全数検査は各製品・部品を一つずつ検査するため、その分対象物に対する検査品質を担保することができます。

全数検査を希望するクライアントは少なくないため、検査装置を導入する際はその要望に応えられるか否かも検討材料に加える必要があります。

「抜き取り検査」から「全数検査」へ

品質検査の自動化による成功事例

品質検査の自動化による成功事例

不良内容をAIで分類することによって品質検査の効率化を実現した

課題背景 金属部品の品質検査において、作業者に依存してしまう検査基準のバラツキを課題として抱えていた。また、不良判定となる内容の種類が多様のため、原因の特定や品質改善に向けた打ち手を模索していた。
導入効果 画像検査システムの機能を有した外観検査装置を導入。不良判定された画像を「色違い」「大きさの違い」「キズの有無」「欠けの有無」など、AIに予め学習させた内容別に分類させることで、不良原因を特定できるようにした。結果的に、不良品を出さないための仕組みづくりに繋がった。

個体差がある対象物の品質検査の自動化を実現した

課題背景 大きさや形に個体差がある食品の品質検査において、作業者の目視検査に頼らなければいけない現状だった。しかし、労働者人口減少の影響を受けるようになり、生産量に見合う検査員数を確保することが難しくなってきていた。
導入効果 画像検査のソフトウェアシステムを導入。オーダーメイド開発により、多種多様な不良内容を自動で検出できるようになった。また、目視でも判定が難しい食品特有の不良内容(色味の違いや泥の付着など)も高精度で検出が可能に。

1日で10万個以上生産される部品の品質検査を半自動化した

課題背景 1日で10万個以上生産される部品の品質検査において、作業員の確保が困難になってきたことにより、生産量の維持が危ぶまれていた。また、クライアントから求められる品質の精度が高くなってきていることから、全数検査の体制を整える必要があった。
導入効果 「教師あり学習」を行い、良品と不良品のパターンをAIの画像認識技術を用いて学習させた。一次検品を自動化させ、二次検品は一次検品で怪しいと判定されたものだけ作業員が目視で検査することにより、全数検査の体制を実現した。

効率的な品質検査を実現し、生産量増加に繋げる

検査の実施と全体の生産量は常に関わり合っています。売り上げ増加のために生産量を増やすということは、実施すべき検査数も増えることを意味するからです
そのため、製造品の品質と生産量を担保するためにも、検査工程を効率化させる必要があります。その一助として、人に代替される検査装置の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

品質検査ソリューションおすすめ製品5選

センスシングスジャパン株式会社

AI外観検査システム「ZENAI(ゼナイ)」

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これまで不可能だった微細な欠陥を検知し、0.1秒の高速判定を実現

ディープラーニング技術を用いた外観検査AIシステム「ZENAI(ゼナイ)」により、お客様の課題解決を支援します。ZENAIで外観検査工程を自動化します。高度な画像分類により、不良や傷・異物の検出が可能です。これまで不可能だった微細な欠陥を検知でき、0.1秒の高速判定を実現しています。

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ミツテック株式会社

外観検査装置パッケージ MAR7000i

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大物・多品種製品用外観検査装置パッケージ

弊社が開発したオリジナルモジュールのうち、標準タイプの可視化センサーと大型ロボットを組合せ、ルールベースの画像検査ソフトによる外観検査が可能なパッケージです。

検査項目:有無、異品、位置、色、文字など
処理ツール:パターンマッチ、エッジ、ラベリング、特徴量抽出など

大物で多品種、多項目の製品検査はほとんどが目視検査ですが、ヒューマンエラーの防止、教育にかかるコスト削減、記録などのニーズにお応えする自動検査装置です。

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株式会社宇部情報システム

画像処理検査ソリューション「URCP」

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画像処理による検査システム導入を、1からトータルサポートします。

私たちの画像処理検査の大きな特徴は柔軟なカスタマイズ性です。
当社製画像処理検査ソフトウェア群「URCP(UIS Ready and Custom Packages)」と検査装置を併せて、トータルシステムとしてご提供いたします。
お客様のニーズに合わせ「提案」「新規開発」「カスタマイズ」「導入」「アフターフォロー」まで、全面的にサポートさせていただきます。

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三谷商事株式会社 ビジュアルシステム部

AI外観検査ソリューション

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画像解析35年以上のプロ“だから”できたAI外観検査ソリューション

『AI』と一口に言ってもその機能は様々で、AIソフト単体では皆様のご要望を満たさないケースも多々ございます。例えば、AIで異物の場所は分かっても長さや大きさの計測機能まで搭載されていなかったり、公差に応じたOK/NG判定が出来なかったり・・・。
また、AI装置一式のご導入となると莫大なコストが掛かる一方、導入後にこれまでと画像の映りが異なって移行作業が滞るというのも懸念点です。「今まで利用してきた撮影装置を活用できたら・・・」とお悩みの方は実際多くいらっしゃいます。

そこで弊社では、画像解析35年以上のノウハウを活かした豊富な計測機能を搭載しつつ、皆様がお持ちの撮影装置を活用可能なAI外観検査ソリューションをご用意。「既に自動撮影装置をお持ちの方」「顕微鏡などの撮影装置をお持ちの方」「撮影装置は持っているけど新規一式で導入したい方」にあわせて、計3種のAI外観検査ソリューションをご紹介いたします。

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株式会社アクティブ

外観検査・寸法検査・内部検査装置

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製造業向け特注 外観検査・寸法検査・内部検査装置

当社は製造業向けに外観検査、寸法検査を自動化した自動検査装置を開発・販売しています。当社は約30年前にソフトウエア開発会社として設立されました。その後、メカトロニクス技術、画像処理技術を蓄積し、これらを組み込んだ自動検査装置の分野に進出し、現在に至っています。その経緯から当社のコア技術は画像処理プログラム技術であり、大手の汎用画像検査装置では対応できない難しい外観検査、寸法検査に対応することが可能です。製品の特長に対応した個別の画像処理プログラムを社内で開発することによって汎用画像検査装置では対応できない検査にも対応することが可能です。

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