ナイロン10T樹脂 XecoT®
XecoT®(ゼコット®)は、ユニチカ独自の重合技術、コンパウンド技術をもとに開発した圧倒的高性能を備えた植物由来・芳香族ナイロン樹脂です。
下記構造を高純度で作り上げることにより、高い結晶性を実現。他社にない高い結晶性に由来する、高耐熱性、低吸水性、摺動性で、今までにない可能性を開拓する環境にやさしい理想の材料です。
これらの性能は、従来の半芳香族ポリアミド(PPA)と比較しても優れており、明確な差別化を図っています。
高耐熱
XecoT®は、ユニチカ独自の高純度化技術により、高い融点(Tm)、高い結晶性を有し、他の結晶性樹脂の性能を圧倒しています。
リフロー耐熱を有することはもちろん、高温時の機械物性も非常に優れ、他社芳香族ナイロン、PPS等の高耐熱結晶性樹脂と比べ、明確な優位性があります。
高温特性
XecoT®は、高融点(315°C)、高ガラス転移点(120°C)に加えて、非常に高い結晶性を有しているため、機械強度、クリープ特性、疲労強度などにおいて、高温雰囲気下でも優れた特性を維持します。
機械特性の温度依存性が小さいため、とくに高温環境で使用される用途において、製品の小型化、軽量化、信頼性向上などが可能となります。
低吸水
ナイロン樹脂は、アミド基が多いほど吸水しやすい性質をもっています。
XecoT®は、長鎖ジアミン(炭素数:10)を有しているため、アミド基濃度が低く、比較的水を吸いにくい特長があります。そのため、吸水による物性の変化(おもに低下)や寸法変化(おもに増大)等が、小さく穏やかです。
摺動特性
ナイロン樹脂は、優れた摺動特性を有していますが、高結晶性のXecoT®は、その中でもさらに高いレベルの性能を有しています。
低摩擦性・低摩耗性の影響により、高速回転や高荷重といった過酷な用途においても、長期間にわたって製品形状を保持します。
耐薬品性
XecoT®は、きわめて高い耐薬品性を有しています。
極性溶媒、非極性溶媒、酸、塩基、オイルなど、様々な薬品に侵されにくい性質をもっています。そのため、様々な環境下においてご使用いただけます。
用途例 |
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成形加工性
XecoT®は、降温時の結晶化が速いため、射出成形時のハイサイクル成形性に寄与します。
また、結晶化が最大限まで進んだ状態の射出成形品が得られるため、結晶化を目的としたアニール処理等は不要です。以下に、DSCにおける降温時の結晶化挙動を示します。
環境負荷低減
XecoT®は、原料の一部がバイオマス由来(最大56%)であり、原料に用いる植物が育成過程でCO2を吸収するため、カーボンニュートラルの考えに基づき、CO2排出量を抑制し、持続可能な社会の実現に貢献します。
XecoT®の成形条件
シリンダー温度
流動性との兼ね合いとなりますが、350℃を上限の目安としてください。この温度を超えると熱分解の懸念があります。また、下限は融点である315℃が目安となります。
金型温度
金型温度は100℃以下でも成形は可能ですが、良好な外観や寸法安定性のために、金型温度は130℃以上を推奨します。 ただし、過度に温度を上げると離型性が悪化し、成形サイクルが長くなるばかりでなく、ソリが大きくなるなどの不具合の可能性があります。
滞留
滞留樹脂量及び滞留時間を極力小さくしてください。クッション量や滞留時間が増加すると、成形品の着色や鼻タレなどが起こりやすくなります。
また、成形機のスクリュー径は小さいものを選択してください。
成形機の最大射出容量は、1ショット当たりの成形容量の5倍以下、望ましくは3倍以下になるようにしてください。
ユニチカ株式会社について
ユニチカでは、スーパーエンジニアリングプラスチックとしてスタンダードなポジションを確立している「Uポリマー®」をはじめ、機能樹脂分野で活躍する「ナノコンポジットナイロン」や、バイオマス素材「ゼコット」など、高機能樹脂に注力しています。
会社概要
出展団体名 | ユニチカ株式会社 |
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所在地 | 〒541-8566 大阪府 大阪市中央区久太郎町4-1-3 大阪センタービル |
設立年月 | 1889年06月 |
URL |
ユニチカ株式会社
暮らしと技術を結ぶことによって社会に貢献する
それを実現するのは、ユニチカです。
暮らしと技術を結ぶことによって社会に貢献する
それを実現するのは、ユニチカです。
歴史を継ぎ、現在を支え、さらに未来へ。
私たちは「未来」に選ばれ続ける企業を目指します。
1889年、日本の近代産業の草創期に紡績会社としてスタートしたユニチカは、機能素材メーカーとして進化を続けながら、いま高分子技術を核として、より的確に現在から未来のニーズを捉えた活動を行うグローバル企業体へと変貌しています。
いつの時代もそうであったように、刻々と変化する社会情勢や環境問題の下で、技術によって人々の暮らしに貢献し、豊かな生活を支えていくという想いに変わることはありません。
手掛けるのは生活用品や産業活動、インフラ整備の質を根幹から高めていく素材、そしてそれらから生まれ未来を創っていくための製品群。
時には人の目に普段触れにくい意外な部分の素材で、時には暮らしにダイレクトに関わる製品として、私たちは現在から未来の生活と地球に選ばれる確かな答えを発信していきます。
出展団体名 | ユニチカ株式会社 |
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所在地 | 〒541-8566大阪府大阪市中央区久太郎町4-1-3大阪センタービル |
設立年月 | 1889年06月 |
URL | https://www.unitika.co.jp/ |