スムーズな射出動作・正確な背圧制御
質量の大きなサーボモーターをスクリュー軸と平行かつ上下に配置することで、ユニット全体の重心位置が下がり、あわせて左右重量バランスが極めて良い構造となっています。また高剛性、低摩擦ガイド機構により射出動作時の振動や騒音を抑えたユニットになっています。加えて、射出用モーターを下側に配置することによりスクリュー部に作用する荷重が軽減され、高精度デジタルロードセルの採用とあわせて供給時の背圧コントロールを一層正確に行うことができるようになりました。
ふんばるタフな射出
“油圧成形機でできて電動成形機ではできなかった成形を確実に“というコンセプトで開発した、当社独自の制御技術です。標準仕様で長時間の圧力保持が可能です。保圧工程中の消費電力も少なく、省エネ効果も抜群です。
超低速射出で厚肉成形を実現
超精密射出速度制御 0.01mm/sを実現。抜群の低速安定性と再現性で厚肉成形品で威力を発揮します。
0.1MPaの微小圧力を制御可能
当社独自の圧力制御「サーボコントロールシステム」により0.1MPaの微小圧力を高精度で制御可能です。デジタルロードセルの信号を直接サーボアンプへ圧力フィードバックすることで高速・高応答の制御を可能にしています。
独自の温度管理システムで成形不良を防止
グループ温度制御を、ノズル部と加熱筒後部に採用したツイングループ制御を標準装備しています。温度センサーを仮想的に任意位置設定でき、温度勾配を変えることによって糸引き、ハナタレ、ノズル詰まりや材料の食い込み改善に大きな威力を発揮します。
2種類の低圧金型保護で負荷軽減
型締工程全領域での速度とトルクを監視して異常を検知する「全領域金型保護」により、金型内の異物の挟み込みや、成形品の未落下による金型の損傷を防止します。また、パーティング付近の異物検出精度を向上させた「高精度低圧金型保護」により、下型2面の独立した設定と監視を可能としています。
高速なテーブル回転・高精度位置決めの両立
テーブル摺動面の摩擦を最小限に抑える低摩擦支持装置と、ベルトによるダイレクト駆動システムにより、高速で静かなテーブル回転を実現しました。フルクローズド制御により、正確な位置決め精度もさらに向上しました。
型締力の安定化を実現
成形中の温度変化により、型締力が変化した場合、型締力を自動調整。変動率を3%以内に抑えることで、成形品の品質のバラツキを軽減します。
複雑かつ大型の金型に柔軟に対応
日々複雑化、大型化していく金型に余裕をもって対応可能です。大きな金型が搭載されても盤の変形が従来機以下に抑えられるよう、高剛性の可動盤とテーブルを備えております。
成形段取作業をスマートにアシスト
使いやすい操作画面で、成形段取作業をスマートにアシストします。消費電力の見える化も可能です。
射出2条件で成形品質を安定化
下型が2面ある金型で成形する場合、それぞれ独立した射出条件※を個別に設定することができます。下型の状態に合わせて条件を設定することで、成形品質の安定化を図れます。
※スクリュー回転数と背圧の設定、応答などは共通の設定となります。
成形品質量安定化に貢献 リバースシール
計量完了後にスクリューを逆回転させ、トラップリング前後の樹脂圧差を逆転させることでトラップリングをインターリング側へ移動、着座させてシールします。射出開始時にすでに予備シールが行われているため、トラップリング着座時間のバラツキを抑制し成形品質量の安定化に貢献します。
BPF制御で樹脂の充填を管理
射出工程におけるV-P切換のタイミングで、スクリューを適切に一時停止させることで、ゲートバランスの均衡を図ります。圧縮された樹脂がストレスなくキャビティ内を流れ、自然充填されることにより、ガス逃げを向上させバリやショートを防止します。
A4ファイルケース
広いタイバー間隔と高強度型盤により、投影面積 1488㎠(型内圧14MPa)の成形品を220t成形機で成形可能です。樹脂の溶融、可塑化に効果を発揮するOAスクリュー(オプション)を搭載。溶融温度の安定性、均一性、色分散性に優れるスクリューデザインを採用。
厚肉成形品
長時間保圧や超低速射出制御などの技術により、ジェッティングやウェルドラインのない高品質な厚肉成形が可能です。電動成形機では難しかった厚肉レンズ、ギヤなどを難なく成形できます。
インサート成形
余裕の高圧射出能力で成形品の転写性能、寸法精度を確保。多彩な射出制御により、外観品質の向上を実現します。
MD-MONITOR
ネットワーク上に接続された成形機を一括管理するWindowsアプリで、ショットデータや警報などの来歴を自動収集することができます。
OPC-UA
MES(製造実行システム)などの上位システムとのデータ交換インターフェイスとしてOPC-UAサーバー機能を提供します。OPC-UAを利用することで、MESは異なるメーカーの成形機の接続を従来よりも簡単に実現できます。
周辺機器通信
通信プロトコルを介して金型温調機と連動し、遠隔起動や成形条件化、金型温度の監視やショットデータへの取り込みに対応できます。また、成形セルの中核として多様な周辺機器とのシステムインテグレーションを提案します。
MDVR-S8500シリーズ
型締力50t〜150tの全電動式竪型射出成形機をラインナップ。仕様はカタログ(ダウンロード資料)にてご確認いただけます。
電動射出成形機のパイオニア
明治28(1895)年の創業以来、ニイガタマシンテクノは 1 世紀以上、数々の画期的な技術を実現してきました。その中で培ってきた技術を新潟機械株式会社が承継しました。従来の油圧式から全電動射出成形機MD10Sを開発して以来、1996年に堅型成形機の全電動化(MDVR30)及び1998年には大型成形機の電動化(MD850S - Ⅲ)を世界で初めて商品化して世に送り出すなど、常に業界をリードしています。
アフターサポート
全国の主要地点に営業所・サービスセンターを配置。急なトラブル時にはお近くのサービスセンターから熟練スタッフを派遣、素早い診断とともに必要な部品を手配します。また技術的に難易度の高い応急処置についてもご相談に応じます。