製造業における見積もり作成は金額の規模が大きいのはもちろんのこと、複数の部品や製品を扱う必要があるため、責任が重く複雑な業務となります。CPQツールは、そのような見積もり作成に伴う業務負担や管理負担の削減に貢献をしてくれるものです。この記事では、CPQを導入するメリットや選び方のポイントについてご紹介します。
CPQは「Configure(仕様選定)」「Price(価格)」「Quote(見積)」の頭文字を取った言葉で、複雑な仕様の見積を作成・管理するためのツールを指します。製造業の見積作成は金額の規模が大きいことから、見積作成に要する期間が数週間から数ヶ月に及ぶこともあります。また、現場で動ける営業担当がそのまま見積作成を行えればスピーディーな対応も実現できますが、ベテランの社員や社長などしか細かい見積作成を行えない企業が多いのも実情です。CPQは見積作成に伴う複雑な顧客の要求と仕様の結びつきをルール化したコンフィグレーションにより、製造業における見積作成の課題を解決します。
CPQを活用した見積作成・管理のメリットをご紹介します。
多くの製品仕様を抱える製造業において、顧客ごとの要望に応じた見積作成を行うのは非常に猥雑な作業だと言えます。そのため、金額を間違えたり、顧客の要望を満たせない製品仕様を提案してしまったりと、ある程度のヒューマンエラーを避けることは難しいものです。しかし、CPQを活用することで、そのフローを機械に自動的に情報処理を行わせることができるため、ミスのない素早い見積作成を実現することができます。
第4次産業革命の一つの目標として挙げられているマス・カスタマイゼーションは、大量生産と受注生産の2つの生産方式を掛け合わせた生産概念のことを指しますが、その実現のためにCPQの活用は欠かせません。というのも、この概念の実現には顧客が多様な選択肢から要求仕様に応じた自由なカスタマイズ行える必要があるからです。膨大な製品仕様を整理・管理できるCPQを導入することで、顧客のニーズに対応しやすい体制を実現できるようになります。
製造業における見積作成は「KKD(勘・経験・度胸)」が必要と言われており、属人化が生まれやすい業務です。長年携わってきたベテラン社員にしかノウハウが蓄積されておらず、そのノウハウを可視化しない限り規模をスケールさせることは難しいと言えます。CPQを導入することで、見積もり作成に伴うプロセスを可視化して、必要なステップをツール上で完結できるようになるため、誰でも顧客ニーズに沿った見積もり作成を行えるようになります。
顧客への見積もり提案が遅れるということは、企業の信頼を落としかねないリスクに繋がることだと言えます。とはいえ、窓口を担当する社員によって対応のスピードに差が生まれることもあります。そのため、CPQを活用して製品仕様の選定から見積もり提案までを一定の品質・スピードで提供することができれば、顧客満足度の向上を実現することができます。
製品名 | 特徴 |
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製造業のための見積り支援システムCPQ(コンフィグレーター) | 製造業向けの見積りソリューションで、見積りミスを解消し、顧客接点の強化を実現します。 |
中小製造業向け見積支援システム ESTman | 全社で見積作成フローを統一。複雑かつ煩雑な中小製造業の見積作成業務効率化と、精度の維持が可能になります。 |
OthelloConnect(オセロコネクト) | クラウド上で生産管理や販売管理ができる新システム。自社内にサーバーや情報システム部・担当者不要で中小企業でも利用可能です。 |
生産・販売管理パッケージ「SMART」 | 個々の課題に寄り添い、低価格で豊富なカスタマイズが可能な生産・販売管理パッケージ。ブラウザを利用したWebシステムで、オープンソースの利用や開発標準化により、コストパフォーマンスを高めています。見積受注から出荷まで一連の流れを通して管理可能で、手作業や業務の属人化を省力化できる機能があります。 |
WorkGear | 中小零細製造業向けのオールインワン生産管理システムを低価格で提供し、業務改善・効率化を支援します。カスタマイズ可能で満足度が高く、幅広い業種に対応しています。 |
国内実績20年&シェア1位のCPQ(Configure/Price/Quote)誰でも・すぐに・正確な見積りを作成可能にすることで、見積りミスによる設計・製造手戻り解消、顧客接点の強化を実現します。
ESTmanは、中小製造業向け見積支援システムです。
ESTmanによって全社で見積作成フローを統一することで、複雑かつ煩雑な中小製造業の見積作成業務効率化と、精度の維持が可能になります。
OthelloConnecは、中小企業では導入しづらかった、生産管理・販売管理をクラウドで使用できる新しいシステムです。
自社内にサーバーが不要で、情報システム部や専任に担当者が不要で使用可能です。
「SMART」は、各企業様の個々の課題に寄り添い、共に成長する「生産・販売管理パッケージ」です。自社製品となりますので、お客様の個々の課題に対して、低価格で豊富なカスタマイズを実現しています。
ブラウザを利用したWebシステムになりますので、通信可能な場所であれば、使用したい時にいつでも利用することが可能です。その為、最近ではコロナの影響もありテレワークの為に導入したいとの引き合いも多く戴いております。
今まで生産管理システムを導入したくても出来なかった製造業の中小零細企業様に、見積~受注~生産・発注~日報実績~仕入・売上~請求~売掛・買掛のオールインワンパッケージを低価格でご提供することにより、社内の様々な見える化を推進し、業務改善・効率化を図れます。
CPQツールの導入を検討する際に、比較すべきポイントをご紹介します。
近年、リモートワークを始めとした多様な働き方が求められていますが、製造業においてもその傾向は例外ではありません。そのため、リモートワーク等の働き方に対応ができるCPQツールであるかを確認しておくことが望ましいでしょう。従来のツールはオフィスのパソコン内でのみ使用される想定のものも多いですが、近年はクラウド型のCPQも普及しているため、在宅や出先での見積もり作成を行うことが可能です。
既存システムとの連携を考慮してCPQツールを選定する必要があります。特に、CRM(顧客管理)システム等の営業システムとCPQを連携させるのは定番です。また、近年では3DCADと連携して、選定した製品仕様をそのまま3Dのモデルとして提示できるようなものもあります。金額の提示だけでなく、3Dモデルの提供を一緒に行うことで、図面を読むことのできないクライアントに具体的なイメージを与えることも可能です。
運用のイメージを事前に把握しておかなければ、導入後に上手く活用できないという事態も考えられます。導入後は誰がメインで運用を担うのか、使い方をどのように浸透・共有させていくのかといった観点はもちろんのこと、マニュアル等はあるのは、チャットツールや電話等によるサポート体制は充実しているのかを事前に確認しておきましょう。
今回は、見積もり作成・管理を一元化して企業の営業活動を支援するCPQツールについてご紹介しました。CPQを導入するメリットとして「見積もり作成における工数の削減」「マス・カスタマーゼーションへの貢献」「属人化の防止」「顧客満足度の向上」の4点について、また、CPQを選ぶ際のポイントとして「リモート活用」「他システムとの連携」「運用方法・サポート体制の確認」という3点について、それぞれご紹介しています。
evortでは、CPQツールに関連するおすすめ製品を掲載していますので、ぜひ一度参考にしてみてください。