機能性フィルムとは、コーティング・プリンティング・真空蒸着・スパッタリング・表処理等の加工技術を付加したフィルム製品で、従来のものよりも新しい機能や付加価値を有しています。 使用用途や活用分野は電子機器(スマホ・タブレット・PC等)・自動車・包装・医薬品等など多岐にわたっています。
この記事では、数ある機能性フィルムの中から「収縮フィルム」「フッ素樹脂フィルム」「気化性防錆フィルム」「表面保護用フィルム」「抗菌性フィルム」について、それぞれの特徴や用途をご紹介します。
収縮フィルムとは熱で収縮するフィルムのことを指し、シュリンクフィルムとも呼ばれます。主に包装目的で使用されることが多いフィルムです。商品の形状に沿ってぴったりとフィットするため、見た目の綺麗な包装が可能で、美観的に商品の価値を高めてくれます。また、強度が強く、耐寒・耐水性に優れており、商品の保護に適したフィルムとして重宝されています。
収縮フィルムは多種多様(PVC・PP・PS・PE・PET・PO等)なものがあり、フィルムの材質によって特徴が異なるため、使用用途に応じて最適なフィルムを選択する必要があります。
【収縮フィルムの特徴】
・変形的な商品にも熱で収縮してフィットする
・光沢感が増す見た目が綺麗なパッケージング
・1度破れたら元に戻らないため、新品・未開封商品の改ざん防止に
フッ素樹脂フィルムは、耐熱性・非粘着性・滑り性・電気絶縁性・耐薬品性・耐候性など、様々な特性を持つフィルムです。ユニークな表面加工技術で付加価値を有したフッ素樹脂フィルムは、広範囲な用途で使用されています。
耐熱性 | フッ素樹脂フィルムの耐熱性は非常に強固です。連続使用温度範囲は-100℃~+260℃であることから、熱さだけでなく寒さにも強い特性を持ちます。この温度の範囲内であれば形状に劣化が生じることはないため、包装フィルム等で重宝されています。 |
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非粘着性 | フッ素樹脂フィルムはものがくっ付かない離散型という特性も持っています。離散型の特性を生かし、例えば付着を抑えたい清掃用具等に活用されています。 |
滑り性 | フッ素樹脂フィルムは他の個体物質と比較して低い摩擦関数を持つため、非常に滑りやすい物質です。そのため、製造ライン等で滑りを良くしたい環境下などで重宝されています。 |
電気絶縁性 | フッ素樹脂フィルムは分子構造の対称性から無極性であるため、優れた電気絶縁材料です。そのため、広範囲の電気・電子分野の中で活用されています。 |
耐薬品性 | フッ素樹脂フィルムは酸・アルカリ・その他の性質を持つ薬品に対して安定している特性を持ちます。 |
耐候性 | フッ素樹脂フィルムは吸水性が0%であることから、気候の変更による劣化が生じにくい特性を持ちます。紫外性による影響を受けることもほとんどないため、屋外での長期間使用にも向いています。 |
気化性防錆フィルムとは気化性防錆剤をプラスチックに組み込んだり、防錆剤を添付して製造する防錆剤です。気化した防錆の成分が表面に皮膜を形成することで、錆を防止します。様々な金属に対応するメリットを持つ一方で、防錆際の量が少ないため防錆紙と比較して効果が出るまでに時間がかかるデメリットがあります。
【防錆対策の用途例】
・プレス金型
・ペアリング
・精密機械部品
・金属材等の保管
表面保護フィルムは最も一般的に普及しているタイプのフィルムです。特にイメージしやすいのが、スマホやPCをはじめとする液晶保護ための用途ではないでしょうか。近年では、保護目的だけではなく、映像の鮮明度を保つタイプのものもあれば、蛍光灯や太陽光等の光の映り込みを抑制するタイプのフィルムも出ています。しかし、画面の鮮明度と光の映り込み抑制はトレードオフの関係にあるため、用途に沿って重要視するポイントを選択する必要があります。
病院や教員現場、あるいは子供のいる家庭など、ウイルスや最近に対しての抗菌生が求められるシーンはたくさんあり、一般的に普及をした機能性フィルムにおいてもそれは例外ではありません。タッチパネルの表面にはトレイの10倍以上の細菌が付着していると言われていますが、近年では銀イオンの効果等を取り入れて抗菌・抗ウイルスを実現しているフィルムが多く登場しています。
様々な機能や付加価値を持った機能性フィルムについてご紹介しました。機能性フィルムはまだまだ発展途上の市場である一方で、様々な化学技術やテクノロジーの恩恵を直に受けやすい分野と言えます。今回ご紹介したフィルム以外にも多種多様な特性を持った機能性フィルムが登場してきているため、ぜひ一度自社の用途に沿った機能性フィルムがないか検索をしてみてください。
高速高精細な検査で課題解決に貢献します
製品の小型化・薄型化に伴い、ハイレベルな検査が求められるフィルムに対し、高速かつ高精細な検査を提供します。
用途や必要スペックに合わせ、最適な検査装置を提案します。
帳票のスタイルやユーザインタフェース等はご希望に合わせて改造が可能です。
まずはタカノへご相談ください。
空気を通して、水は通さないPTFEフィルム
「C-Porous™PTFE多孔質製品」は、独自の技術でPTFEを多孔質化した製品です。
多孔質とは、“多く”の“細孔”があることを示しています。
ふっ素樹脂(PTFE)を多孔質化することにより、ふっ素樹脂の特性(耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気特性など)を保持しながら通気性と撥水性を兼ね備えています。
電線の被覆、酸素センサー、ECUやヘッドライトのガスベント、ケーブルの保護などに最適です。
ひとつで耐熱・耐薬品・離型・絶縁・非粘着など多くの役割を果たします!
「CHUKOH FLO™ 高機能性フィルム」は、製造業における過酷な環境下でも使用可能な高機能フィルムです。ふっ素樹脂の特徴である耐熱性・耐薬品性・非粘着性・電気絶縁性を活かし、半導体、食品、医療、電気、機械など多くの産業で活躍いたします。
お客様の使用用途や使用環境によって、最適な製品のご提案が可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
微細な欠陥から濃淡差の小さい欠陥まで、高速で検出可能。シート表面検査。
高速かつ高精細な欠陥検出で高い生産効率を実現します。検査ニーズに応じたシステム構成で小規模システムから、大規模システムまで、柔軟な対応が可能です。検査ソフトはお客様要望に基づきカスタムすることも可能です。「検査で課題を持っている」「検査手法が見つからない」など、お悩みの方は評価用のサンプルをご準備ください。評価テストにりより、検査装置での検出可否を検討、検査システムをご提案いたします。
高精度な欠陥検出を、省スペースで実現。搬送装置と一体の枚葉検査装置です。
枚葉検査装置PIE-650Mは、搬送装置と一体の枚葉検査装置となります。多様な欠陥を本装置一台で検査可能です。評価をご希望のお客様はサンプルをご準備ください。評価テストにより、検査装置での検出可否を検討。検査システムをご提案いたします。
様々な粉体への異物混入を検出。異物の排出を行います。
POIE-8000CAは20μmの分解能を持つRGBラインセンサを4台搭載。
細かい毛髪(φ30μm×3㎜以上)、微細な異物(φ50μm以上)などの異物混入検査が可能です。
清掃・段取り替えの手間を大幅に軽減させる搬送機構、各種設定・状況確認等が簡単に行えるなど作業者の負担を軽減する操作性を追求した検査装置です。
UVランプもUVLEDもアイグラフィックスで!
基材フィルムに塗工された紫外線硬化型コーティング剤や紫外線硬化型粘着剤などを紫外線によって硬化させるプロセスで欠かせないもの、それが紫外線照射装置です。
紫外線照射装置だけでなく、窒素置換システムや紫外線照度光量をモニターするシステムなど、ラボから生産機まで幅広くご提案が可能です。
「連続シート製品」における表面検査で、「品質管理」「工程管理」をサポートします
被検査対象(フィルム、金属等)に照明を照射(透過または反射)し、欠陥箇所で発生する光のコントラスト差をリアルタイムにラインセンサーカメラで検出するシステムです。
Roll to Rollで搬送される製品を全面検査することができます。(LSC6000)
また、枚葉製品も検査可能な装置をラインナップしています。(MLA5000)
■LSC6000シリーズ
Roll to Rollの製品を対象とした検査装置です。
弊社独自の画像強調フィルタを用いる事で低コントラストの欠陥も安定検出可能です。
欠陥検出のみでなく、検出後のマーキング、拡大画像撮像等のオプションも充実させています。
■MLA5000シリーズ
各種枚葉製品やダイシングテープ等における『連続シート内指定エリア検査/寸法測定』をリアルタイム計測する検査装置です。
検査用PCはカスタム可能なため、お客様のニーズに合ったインターフェイスを提案致します。
ターゲット膜の絶対反射率を測定し、膜厚と光学定数を精度良く解析
OPTM(オプティム)は、顕微分光を用いた微小領域での絶対反射率測定により、高精度な膜厚・光学定数解析が可能な装置です。
各種フィルムやウェーハ、光学材料などのコーティング膜の厚みや多層膜を非破壊・非接触で測定できます。測定時間は1秒/ポイントの高速測定が可能です。また初めての方でも簡単に光学定数の解析ができるソフトウェアを搭載しています。
検量線不要の全面フィルム検査
「ラインスキャン膜厚計」はインラインでのフィルム生産現場においてフィルムの膜厚を全幅・全長測定できる装置です。
独自の分光干渉法に新たに開発した高精度膜厚演算処理技術を組み合わせることで、最短0.01秒毎の測定間隔で500mm幅(1台使用時)のフィルムの膜厚測定が可能です。
インラインで高速に透過・反射スペクトル測定を行い膜厚、濃度、色などの検査が可能
当社のインラインフィルム評価システムは、光学式のため非接触・非破壊での膜厚、濃度、色などの検査が可能です。
測定可能膜厚範囲は 65nm~92μmと薄膜から厚膜まで対応しております。(屈折率1.5の場合)
測定原理は分光干渉方式のため、高い測定再現性を実現しつつ多層厚み測定にも対応しております。独自アルゴリズムの採用により高速でリアルタイムにモニタリングが可能なため、インラインフィルムモニターとして最適なシステムをご提案いたします。
HDR、高速性、操作性を追求した次世代分光放射計
トプコンテクノハウスの分光放射計SRシリーズはメガコントラストやLED測定など最先端の光計測に対応した製品を業界に先駆けて販売してきました。
大幅リニューアルしたSR-5Aは0.0005cd/m2から最大500,000,000cd/m2までの計測が可能なHDR(ハイダイナミックレンジ)計測に対応。
光学系のリニューアルによる感度向上や内部アルゴリズムの改善により大幅な測定時間の短縮を実現。
また大画面カラータッチパネルの採用により操作性も大幅に向上しました。
すぐに暖まる 防曇・融雪ヒータ
透明ヒータフィルムは、「即暖・透明・面内均一発熱」を特徴とし、防曇・融雪効果を発揮するヒータです。すぐに暖まるので-10℃の環境でも1分以内にヒータ温度を0℃以上に上昇させることが出来ます。
お客さまのご希望に合わせてヒータ設計をいたします。
※部品をはんだ実装できます。
極微細パターンへの挑戦。透明アンテナ向け基板
配線幅6μmの形成に成功しました。もちろん銅箔を使用しています。幅6μmになったことにより透明感が格段にアップして周りに馴染みやすい外観になりました。
また基材が低誘電率であるためアンテナとして使用できます。
とても薄っぺらく・柔らかい基板
基材フィルムレス、透明で薄くて柔らかい基板です。
SPETの特徴であるPETを剥がして使用できるようしました。接着層+銅箔+絶縁層で総層厚52μmです。とても薄く柔軟なため、モノへの貼り付けや挟み込みが容易になりました。
様々な「防止」ニーズにお応えする製品です。 - のぞき見防止、キズ防止、抗菌機能 -
IT機器では世界の最先端を走る韓国で開発されたスマホ・タブレットPC用保護フィルムです。
3D曲面設計に、端面の浮き無く曲面までしっかりフィルムが貼りつく、高硬度、高精細、指紋認証機能は当たり前。折りたたみスマホ対応の製品もございます。
プライバシー、キズ、ウイルスと、時代・お客様のニーズにしっかり寄り添う製品がそろっています。フィルム原反販売、OEMも承ります。
めっきを応用した高精細パターン形成技術により極薄極小HFタグを実現
【特徴】
①独自開発工法により、従来のアルミエッチング工法では難しかった極細線のアンテナパターンが形成できるため、極小サイズのタグが実現可能です。
②独自工法はエッチング工法に比べて廃液がほとんど出ないため環境負荷が低く、またウェット工程を経由しないことからPETフィルム以外にも紙などの様々な基材にアンテナパターン形成が可能です。
③ダイオーエンジニアリングの高速実装機で様々なICチップを高効率で実装でき、コスト面での優位性も確保しています。
低誘電率、低反射・反射防止向け素材(グローバル実績あり)
• 中空の形となっている金属ケイ酸塩分散粒子
• 低屈折率・低誘電率向けのナノサイズの球形粒子
• 素材の構造的形態を制御し空気を含んだ低屈折率、低反射の素材
• ディスプレイ向けなど様々な用途に合うナノスケールの分散材料
• 多様なサイズの粒子の製造が可能
正確、精密、用途の広いDMA測定が可能!高剛性材料に最適な粘弾性測定装置
非接触式で、応力を正確にコントロールするリニアドライブテクノロジーや低摩擦であるエアベアリングなどの先端技術を搭載したDMAです。応力は優れた感度と分解能を提供するオプティカルエンコーダー技術を利用して測定されます。独自の設計を備えた当製品は、複合体を含む高剛性アプリケーションに適しています。幅広い温度範囲で非常に正確かつ再現可能な機械的特性の測定を実現し、これまでになく容易に優れたDMAデータを取得できます。
ひとつで耐熱・耐薬品・離型・絶縁・非粘着など多くの役割を果たします!
「CHUKOH FLO™ 高機能性フィルム」は、製造業における過酷な環境下でも使用可能な高機能フィルムです。ふっ素樹脂の特徴である耐熱性・耐薬品性・非粘着性・電気絶縁性を活かし、半導体、食品、医療、電気、機械など多くの産業で活躍いたします。
お客様の使用用途や使用環境によって、最適な製品のご提案が可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
耐熱性・耐薬品性・絶縁性・非粘着性・滑り性に優れるふっ素樹脂粘着テープ
中興化成工業では、耐熱性・耐薬品性・絶縁性・非粘着性・滑り性に優れるふっ素樹脂粘着テープを多く取り扱っています。汎用性プラスチックでは対応しきれない高温環境下や、強力な薬品を使用する場面でも使用可能です。
お客様の使用用途や使用環境によって、最適な製品のご提案が可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
明色系帯電防止・高強度・高歪み回復性粘着ローラー
製品へのゴミの付着による歩留まりの低下にお悩みではありませんか?ソフトな表面により、製品を傷めず確実にゴミを取り除きます。帯電防止機能を備えており、粘着力のバリエーションも豊富にご用意しています。
さらに高強度で、製品に転写するような粘着剤等の配合剤を一切使用していないグレードもございます。
フィルムのシワ伸ばしに効果的なローラーです。
フィルム加工時に発生するシワでお困りではありませんか?コンケーブローラーは、端部と中央部に発生する周速差と、フィルムがローラー軸に対し直角方向に進入する性質を利用してシワを伸ばし、シワの発生を抑えます。
フィルムのスリップを防止し、フィルム傷対策に効果を発揮します!
フィルム搬送工程でフィルムにキズが付き、製品不良でお悩みではありませんか?原因は搬送ローラーとフィルムとのスリップによるものかも知れません。マイクログルーブローラーはスリップを低減し、キズを防止し、歩留まり向上に貢献します。
フィルム製造のRoll to Rollプロセスにおける膜厚をリアルタイムで監視!
ThetaMetrisis(シータメトリシス)社 FR-ESの膜厚測定は反射率分光方式で、光を通す透明または半透明の膜層を測定できます。光学式のため、非破壊・非接触で出荷する実製品を傷つけることなく測定が可能です。
専用ソフトウェアは「横軸:時間、縦軸:膜厚」のグラフ表示で、膜厚の変動をビジュアルとして分かりやすくしています。また、フィルムの両端と中央の3箇所を測定することで幅方向の膜厚ムラを監視することができます。
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