パワーデバイス(パワー半導体)は、これまで一般的に用いられてきた「半導体」とは異なるものです。半導体は演算や記憶の働きを果たす部品ですが、パワーデバイスはインバータ・コンバータ等の電力変換器に用いられるものです。
パワーデバイスはパワー素子・電力用半導体素子と呼称されることもあるように、電気エネルギーの供給や制御の役割を果たす半導体であると言えます。
パワーデバイスは「インバータ」「コンバータ」「周波数変換」「レギュレータ」等の機能をオン・オフのスイッチングで行う仕組みによって成り立っています。
インバータ |
電気を直流から交流に変換 |
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コンバータ |
電気を交流から直流に変換 |
周波数変換 |
交流電気の同期を変更 |
レギュレータ |
直流電気の電圧を変換 |
パワーデバイスの特性として「制御方式」「定格電圧・定格電流」「ターンオフ時間・ターンオン時間」「熱損失」「回復特性」「SOA」の6項目についてご紹介します。
制御方式 |
電圧制御・電流制御のどちらかを採用しますが、パワーデバイスの制御方法には電圧制御が採用されるケースが多い |
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定格電圧・定格電流 |
適用加工範囲は、製造可能な耐電圧・耐電流によって決定される |
ターンオフ時間・ターンオン時間 |
ターンオフ時間とターンオン時間は密接な関係であり、ターンオフ時間の長さによってターンオン時間が決定される |
熱損失 |
熱損失を決める要素として、スイッチング損失・順電圧降下による損失があり、伝導損が起こる可能性がある |
回復特性 |
スイッチがオンからオフへ移行する過程を指します。スパナコンデンサを並列に接続し、そのスパイク電圧を吸収してデバイスが破壊されるのを予防する必要がある |
SOA |
SOA(Safety Operation Area)とは安全動作領域のことを意味する。動作中にSOA範囲外となった場合は壊れてしまう可能性があるため、注意が必要 |
パワーデバイスの代表的な種類として「ダイオード」「トランジスタ」「IC」についてご紹介します。
一方向にのみ電流を流す「整流」を行うダイオード。
※一般整流ダイオード、ファストリカバリダイオード、ショットキーバリアダイオード、ツェナーダイオード、等
スイッチングや電気信号の振幅を増大させるトランジスタ。
※バイポーラトランジスタ、MOSFET、IGBT等
ダイオードやトランジスタ等の部品をシリコン上に集積したIC(集積回路)。
記憶・四則演算・電力制御等の役割を担う。
パワーデバイスは電源回路を有するあらゆる電子機器に組み込まれています。例えば、スマートフォンやパソコン、冷蔵庫やエアコン等の一般的に普及している電子機器にも用いられていますが、より大きな電力が求められる産業機器への用途が主要分野となっています。また、近年では自動車分野での用途が拡大している傾向にあります。というのも、自動車の分野では自動運転・センシング技術などの半導体が重宝される技術の需要が高まっているからです。
【パワーデバイスの用途例】
・電気自動車(EV)
・電車
・5Gの基地局
・産業機器(工作機械 / 製造装置など)
・風力発電
・太陽光発電 など
今回はパワーデバイス(半導体)について紹介しました。一般的な半導体との違いについて、パワーデバイスの仕組みについて、パワーデバイスの6つの特性について、そして、代表的な種類として「ダイオード」「トランジスタ」「IC」について紹介しています。
evortはパワーデバイスに関連するおすすめ製品を掲載していますので、ぜひ一度参考にしてみてください。
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