透明アンテナ | フレキシブルでクリアなアンテナフィルム
透明アンテナフィルム「SPET(エスペット)-SG」は、フレキシブルで透明性の高いアンテナです。低温はんだ実装に対応しており、さまざまな用途に使用できます。5G通信への対応のため近年注目を集めており、建築物や車両の窓面に実装するアンテナとして採用実績があります。また、スマートグラスなどウェアラブル端末のご相談もいただいています。
このような方におすすめ
<通信機能を持つ製品の開発者の方>
・高速通信とデザイン性を両立したプロダクトを開発したい
・窓ガラスなどに実装できる、透明かつ実用的なアンテナを探している
・透明なNFCアンテナを作ってみたい
目次
透明アンテナとは?
透明アンテナとは、一般的なアンテナと同様の機能を持ちながら、透過性の高い素材で作られているアンテナのことです。
透明アンテナの最大の利点は、見た目に影響を与えずに通信の高速性と信頼性を提供することです。5G通信の要求に応えるため、透明アンテナは最先端の技術として注目されています。
透明な素材で作られているため、建築物や車両などの透明な表面にアンテナを装着することができます。従来のアンテナはデザインや視覚的な美しさに制約がありましたが、透明アンテナは建物や車両の外観を損ねることなく高速で安定した5G通信を実現します。
また、透明アンテナは通信範囲の拡大にも活用されます。従来のアンテナは一定の範囲内でしか通信できませんでしたが、透明アンテナは広範囲に信号を送受信することが可能。これにより都市部や広大な地域など、広範囲での高速通信が可能になります。

透明基板の先駆者 シライ電子工業
当社は元々、従来の緑色のプリント配線板を製造していました。
これまでの基板の常識を覆す新製品を開発したいという代表者の思いがあり、「透明な基板」のアイディアが生まれました。本来であれば製品内部に収められ外部からは見ることのできない基板を、製品の表面など見えるところにも実装できるようにする発想です。
クリアさを求めて改良を重ね、高透明・高耐熱・低抵抗を特徴とした透明フレキシブル基板「SPET(エスペット)」が生まれました。現在は透明基板のコア技術を応用し、様々な付加価値のあるSPETシリーズを展開しています。
今回ご紹介する透明アンテナ「SPET-SG」もSPETシリーズのひとつです。近年、「目立たせずに通信機能を持たせたい」というニーズが増加しており、様々なメーカーからご相談をいただいております。

透明アンテナ「SPET-SG」の特長
優れた誘電特性で5G通信に対応
5G通信対応には誘電特性の優れた材料が必要です。透明アンテナ「SPET-SG」 は低誘電率・低誘電正接で5G通信に対応し、高速伝送に貢献。比誘電率3.09(28GHz)、シート抵抗が1.45mΩ/□(12μm)と⾼性能な誘電体の特徴があります。

配線込みで高い透過率を実現
厚膜銅箔では10μm以下の配線幅の形成が困難とされていますが、透明アンテナ「SPET-SG」は配線幅4μmを形成可能。ピール強度(基板表面に貼り付けられた部品や配線が、外力によって剥がれるまでの強度)を大きく低下させることなく微細な配線を描くことができます。
※ピール強度はテープテストを実施しております。
微細な配線を可能にすることで、配線込みでの透過率が格段にアップ。全光線透過率85%を実現しました。
※配線幅と間隙によって透過率は異なります。

アンテナ配線が目立たない
アンテナ配線は4面とも黒色化を施しており、反射を軽減しています。どの面に光があたっても、アンテナ配線がチラついて目立つ心配はありません。

はんだでの実装が可能
当製品は高い耐熱性を持つため、低温はんだを用いての部品実装が可能です。また、コネクタを用いた部品実装も可能です。はんだ付けでの同軸ケーブルの実装が可能なので、耐久性が高く、様々な用途の機器のアンテナとして利用可能。車載用途でも安心してお使いいただけます。

| 他社提供の透明アンテナによく見られる問題 |
|---|
| アンテナとして使用するには、同軸ケーブルを繋ぐ必要があります。一般的な透明アンテナは耐熱性が低く、はんだ付けができません。そのため、同軸ケーブルの実装が難しく、実用性に欠けるというデメリットがあります。導電性の接着剤で同軸ケーブルを繋ぐ方法もありますが、品質的に脆く、振動などで壊れてしまう可能性が高くなります。一方、当製品は高い耐熱性を持つため、低温はんだを用いての部品実装が可能です。 |
透明アンテナ「SPET-SG」の層構成

- PET層(厚さ 100μm/188μm) + 接着層 + 銅箔(厚さ 3μm/ 9μm/ 12μm/18μm) + 絶縁層
- 総厚 143μm~236μm程度
透明アンテナ「SPET-SG」の用途例
| 車載製品 |
・5Gアンテナ ・V2Xアンテナ |
|---|---|
| 設備、工場製品 |
・基地局 ・メタマテリアル反射板 ・電波吸収体 |
| ウェアラブル製品 | ・スマートグラス |
| デジタル家電製品 |
・スマートフォン ・ゲーム機器 |
5G基地局(建築物のガラス面など)
5G基地局の電波は遠くまで届かず、数百メートルから1キロメートルほどの距離までしか飛ばないとされています。従来の4Gと比較しても、5Gの電波が届く距離は短く、より多くの5G基地局を設置する必要があります。
そこで、シライ電子工業の透明アンテナが注目されています。透明な素材で作られているため、建築物の窓などの透明な表面にアンテナを装着可能。空間のデザインや視覚的な美しさを損ねず、高速で安定した5G通信を実現できます。

車載用のアンテナ
自動運転への対応も求められるなか、車載用のアンテナとしても採用いただいています。フロントガラスに透明アンテナを実装することにより、より安定した5G通信を実現できます。

ウェアラブル端末
また、スマートグラスなど、ウェアラブル端末用のアンテナとしてもご相談をいただいています。

よくある質問
Q:他社製の透明アンテナと比較した、最も大きな優位性は何ですか?
A:アンテナとして使用するには、アンテナに同軸ケーブルを繋ぐ必要がありますが、一般的な透明アンテナは耐熱性が低いため同軸ケーブルの実装が難しく、実装しても品質的に脆くなる傾向にあります。 透明アンテナフィルム「SPET-SG」は高い耐熱性により、実用性における課題をクリア。過酷な環境でもご使用いただけ、実用的である点が他社製品との最も大きな違いです。
Q:他社製の透明アンテナと比較して、欠点があるとしたら何ですか?
A:アンテナ配線が目視できてしまう点です。その対策として、アンテナ配線に4面黒色化を施し、反射を軽減しております。そのため、ご使用時にアンテナ配線がチラつくことはありません。
関連記事
基板設計とは? 設計の役割・流れ・注意点について解説します
電子回路に用いられるプリント基板に配線・部品配置の設計を行う基板設計。基板設計の役割は多岐に渡り、代表例として「電気的特性への配慮」「製造不良の防止」「サイズの最小化」などが挙げられます。 この記事では基板設計の役割に加え、基板設計を行う流れについて紹介しています。おすすめの関連製品も掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
オゾン発生装置とは?仕組みや特徴・業務用途・選び方まで
オゾン発生装置は、環境浄化から産業利用まで、その効果が多岐にわたります。この記事では、オゾン発生装置の仕組みや効果、水処理や業務用途、耐用年数、半導体業界での利用、レンタルオプション、そして価格について詳しく解説します。 あわせて、オゾン発生装置の選び方から安全な使用方法まで包括的にご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
LCDモジュール(液晶モジュール)とは|構造・利点・種類などを解説
LCDモジュールは、液晶ディスプレイ技術を駆使して情報を表示するための集積デバイスです。液晶パネルやドライバ・コントローラなどの構成要素を含むこの技術は、スマートフォンやタブレット、家電製品、医療機器、そして自動車のナビゲーションシステムなど、私たちの日常生活や産業において幅広く利用されています。 本記事では、LCDモジュールの基本的な構造や用途、そしてその利点や種類について詳しく解説します。
パワーデバイス(パワー半導体)とは? 仕組み・種類・用途例についてご紹介します
一般的に用いられてきた「半導体」とは異なるパワーデバイス(パワー半導体)。インバータ・コンバータ等の電力変換器に用いられます。この記事では、パワーデバイスの仕組み・特性、代表的な種類についてご紹介しています。関連するおすすめ製品も掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
コンデンサの種類一覧|それぞれの用途や選び方を解説
電子回路の心臓部とも言えるコンデンサは電子機器に不可欠なものです。この記事では、コンデンサの種類とその特徴、見分け方、そして選び方に焦点を当てて解説します。
フォトマスクとは?半導体製造に不可欠な要素について解説
スマートフォンから車載コンピューターまで、あらゆる先端技術の背後にある半導体産業。そして、その裏側で力を発揮するのがフォトマスクです。 この記事では、半導体製造の不可欠な要素であるフォトマスクに焦点を当て、その役割を解説します。
透明基板・透明FPC | SPET(エスペット)シリーズ
実用化の実績豊富な透明基板のラインナップ 透明基板「SPET」は、透明ながら一般的なフレキシブル基板と同じように使用でき、アンテナ、ヒーター、ディスプレイとしても利用可能です。 薄く柔軟なタイプ、立体形状にも対応可能なタイプなどもラインナップしています。 このような方におすすめ ・透明なプロダクトを開発したい ・ガラス面に、アンテナ機能やヒーター機能を付与したい ・透明なディスプレイを作りたい ・伸縮性のあるフレキシブルな基板を探している
透明フィルムヒーター | ガラスなどの透明な⾯の融雪・防曇を実現
平面はもちろん、立体形状にも成形可能。ヘッドランプやカメラ等の融雪・防曇に貢献 透明フィルムヒーターは、プロダクトの見た目に影響を与えずに暖めることができる、フィルム状のヒーターです。フィルムインサート成形により、任意の立体形状に成形可能です。自動車のヘッドランプやガラス窓、カメラ・センサ関係の融雪・防曇など幅広い分野で活躍しています。 このような方におすすめ ・透明なガラス面の融雪・防曇を実現したい ・見た目に影響を与えずに、面を暖めたい ・立体形状でも均等に暖められるヒーターを探している
半導体・電子部品業界の市場規模とは? 関連おすすめ製品と併せてご紹介
半導体・電子部品は私たちが豊かな生活を送るためには欠かすことのできない部品です。昨今、半導体不足のニュースが報じられているように、半導体の市場規模はまだまだ拡大傾向にあります。この記事では、半導体の市場規模や半導体の機能・目的についてご紹介します。
パーツフィーダーとは?種類・特徴・選び方から未来展望まで解説
パーツフィーダーは、部品の供給や配列を自動化する装置です。製造業では、生産ラインにおける組み立てのプロセスを効率化する役割を果たしています。 この記事では、パーツフィーダーの概要や種類と特徴、導入のメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。
【おすすめ流量計】流量計の種類と選び方のポイントをご紹介
「容積流量計」「コリオリ流量計」「超音波流量計」「タービン流量計(羽根車式流量計)」「熱式質量流量計」の特徴をご紹介します。
プリント基板とは?将来展望と求められる新たな技術
プリント基板は、私たちの身の回りにある電子機器のほとんどのものに使われているもので、電子機器に必要な部品をコンパクトに配置することが可能です。 プリント基板の存在は私たちの生活を便利にしてくれています。 今回は、社会や生活になくてはならないプリント基板について、基本的な知識や今後期待できる分野などについて解説します。
ゲッター材(水分・ガス吸着材)とは?種類や用途、選び方を解説
ゲッター材(水分・ガス吸着材)は、電子部品のパッケージや真空容器といった密閉空間に存在する不要なガス分子を吸着し、デバイスの性能や長期信頼性を維持するために不可欠な機能性材料です。 本記事では、ゲッター材の導入を検討されている開発担当者の方に向けて、基本的な役割から、用途に応じた種類の違い、ゲッター材の選び方について詳しく解説します。
シリコンウェーハとは? 製造方法と関連おすすめ製品をご紹介
半導体の製造に欠かすことのできないシリコンウェーハ。PC・スマートフォンをはじめ、自動車や太陽光発電など様々なモノに組み込まれています。性質的な理由はもちろんのこと、シリコンは地球上に非常に多く存在する物質であることからモノづくり分野において重宝されています。この記事では、シリコンウェーハの概要や製造上の注意点についてご紹介します。
異方性導電フィルムとは?メリットや用途などについて解説
異方性導電フィルムは、ICなど電子部品を基板に実装したうえで、回路を形成するフィルム素材です。タッチセンサーやカメラモジュールなど幅広く用いられています。今回は、異方性導電フィルムの特徴や用途、メリット・デメリットなどについて解説します。
【半導体製造工程】半導体ができるまでの流れを解説します
家電やスマートフォン、PCなど、私たちの暮らしにまつわる様々な製品に組み込まれている半導体部品。その製造工程は大まかに「設計」「前工程」「後工程」の3つに分類されます。今回の記事では、各工程における役割と注意点について解説します。また、半導体製造に関連するおすすめ製品もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
チップ抵抗器とは?種類や用途に合わせたメーカーの選び方
電子回路の設計において欠かせないチップ抵抗器。この記事では、チップ抵抗器の基礎知識から選定ポイント、活用法まで詳しく解説します。 より効果的な回路設計のために、その重要性を再認識しチップ抵抗器に関する理解を更に深めましょう。
絶縁金属基板(IMS)とは?種類や用途、FR-4との違いを解説
近年、電子機器の高性能化・小型化が進むにつれて、部品から発生する熱の管理がますます重要な課題となっています。特にLED照明や車載機器、電源モジュールといった高出力の部品は多くの熱を発生させ、従来の回路基板ではその熱を十分に逃がせず、性能低下や故障の原因となることがあります 。このような熱問題に対する効果的な解決策として注目されているのが、「絶縁金属基板(IMS)」です。 本記事では、電子機器の信頼性を支える絶縁金属基板(IMS)について、その基本的な構造から種類、メリット、主な用途、そして選定時のポイントまで、幅広くご紹介します。
基板印字とは?その目的や種類、選び方を分かりやすく解説
電子機器の頭脳ともいえるプリント基板(PCB)。その製造工程において「基板印字」は、生産効率と品質を左右する重要な役割を担っています。かつては部品実装を補助する目的が主でしたが、近年では品質管理やトレーサビリティの要としても不可欠な技術となりました。 本記事では、基板印字の導入や見直しを検討されている製造業のご担当者様に向けて、その基本的な役割から主な印字方式の種類と特徴、用途に応じた選定ポイント、そして導入の流れまで、分かりやすくご紹介します。
超音波洗浄機とは?仕組みや種類、選び方を分かりやすく解説
製造現場において、部品の精密な洗浄は製品の品質を左右する重要な工程です。特に、複雑な形状の部品や微細な汚れの除去は、手作業や従来の洗浄方法では限界があります。超音波洗浄機は、こうした課題を解決する先進的な洗浄技術として、多くの産業で活用されています。 本記事では、超音波洗浄機の導入を検討されている製造業のご担当者様に向けて、その基本原理から種類、具体的な用途、そして自社に最適な一台を選ぶためのポイントまで、幅広く分かりやすく解説します。